桐生一が延長13回サヨナラで2年ぶり8度目の甲子園出場!!
桐生一VS前橋工という群馬県高校野球界を代表する、全国区の2校による黄金カードとなった第88回全国高校野球選手権群馬大会決勝。これまで決勝では2度対戦し、いずれも桐一が勝利。桐一の決勝戦不敗神話は今回も破られる事はないのか?1回に前工が1点先制。ここまでの5試合で打率.415、本塁打6本の桐一史上最強の強力打線は、サイド気味のしなりのある右腕から繰り出される伸びのあるMAX140kmのストレート、キレのある変化球、抜群の制球力を誇る前工のエース剣持の前に沈黙。なかなか点を獲れない。しかし5回裏、ここまで当たってまくっている核弾頭川岸のタイムリーで遂に桐一が同点に追い着く。その後両者共に好機を幾度となく迎えるが、なかなか得点には結びつかない。チャンスはむしろ前工の方が多かったが、5回から代わった桐一の投手鹿沼の前に拙攻、ミスを繰り返し、チャンスを生かすことが出来なかった。そして試合は延長に入り、迎えた延長13回裏。これまでの試合をほぼ一人で投げ抜き、疲れも見え始めた剣持のストレートを、ここまで当たりまくりの1番川岸が叩いてセンター前ヒット。これをしっかり送って1アウト2塁。そして迎えたここまで無安打の主将矢島が剣持の初球を思い切り叩いて打球はセンター前へ!これで2塁から川岸が還って桐一が見事にサヨナラ勝ちした。今年の桐一の売りはとにかく強力打線。2本塁打でトップバッターの川岸、6割打者の4番伊藤、3本塁打の5番仲澤、投手兼野手で野球センス抜群の6番射越を中心とした打線の破壊力は凄まじい。投手も射越、MAX143kmの鹿沼、左腕の藤岡を中心に能力の高い選手が揃い、完投こそ無いが継投で上手く乗り切る。これに全国制覇も経験した名将福田監督の指導に裏打ちされた伝統の精神力、守備力の強さも加わる。全国制覇を達成した正田(日ハム)、一場(楽天)の時とはチームカラーが異なり、どちらかといえば03年にベスト4に進出した時のチームに似ている。絶対的なエースはいないが、99、03年同様上位進出できる力は十分にある。3年ぶりのベスト4以上を期待したい。