Dream of Dreams

塾帰りの１号と肩を並べて歩くのも、残り３回となった。


　この道、３年間で何往復した事だろう・・・

　
暑い日も寒い日も雨の日も、一緒に歩いたよな。
友達は、皆さっさと車で帰宅される中、ペーパードライバーの母を持つ１号は、いつもトコトコ歩き・・ごめん！


家までの１０分間は唯一、二人っきりで話しが出来る貴重な時間だった事に今、気付いた。

　　
　色んな月齢の月を見たよね。
　星座という形は見えなくても、色んな色の星も見た。

　　
　一緒に見上げた様々な夜空。


この大切な記憶が、思い出となる日が近づくにつれ、込み上げてくる物がある。




　３年間の努力や頑張り・・・
それを、たかが１回の試験で判定されてしまう。
あまりにも不甲斐なく、あまりにも残酷すぎやしないか・・・。
しかし、それが現実。

１２歳にしては、厳しすぎる現実。



　一緒に歩き、一緒に走った３年間・・
　



勝負の時が秒読み態勢となった今、願うことは、ただ１つ。


　｢３年間培って来たもの、すべてを出し切って欲しい！
　　それが出来れば結果は、自ずとついて来るのだから・・・｣