おみやげみっつ たこみっつ
金曜…いや、日付変わって15日、土曜。午前0時。出発。順調にいけば1時間半。ちょっと余裕を見て。新宿バルト9へ。関東での上映は都内のここのみ。それも1日1回。深夜。時期的にも、もう公開終了。ラストチャンス。上映開始は深夜2時過ぎ。『おおかみこどもの雨と雪』細田作品3作目。本当に見たい映画はワタクシ、1人で見ることにしてるので。…と、今決めました(笑)っつーこって、『時をかける少女』『サマーウォーズ』に続いての。7月公開の映画を5ヶ月後に見るこの暴挙。時期といい時間といいさぞや館内も閑散としているだろう、と思いきや、けっこー人もいて。あ、感想ですか?正直「んー…」でした。もちろんお話は素晴らしいんだけどね。以下、若干のネタバレ注意でよろしく。不粋、と言うことは承知の上で。ヘビーウォッチャーの方には耳にタコでしょう。ワタクシ、デキ婚否定派。それキッカケで結婚するよりちゃんとお互いの意思でその関係になることを良しとするタイプ。自分の立場を考えて、つけるモンをつけるのは当然のこと。まして主人公・花(=↑のパンフの中央)はまだ学生。まぁ相手が"獣"だからしゃーないのか。…いやいや、それでもさ。あんな真面目な国立大学生、たぶん一橋大学。授業料は奨学金で。生活費はアルバイトで。待ちぼうけを喰らった後でも俺のハートを鷲づかみにする笑顔を見せられるステキな女性が。なぜ、なぜ。せめてベッドシーンはカットしてほしかった。児童相談所の強引な訪問もあって映画はこの親子側からの視点だから「大丈夫だよちゃんと育ててるよ干渉ウゼェんだよ!」と思うけど、やっぱり世間一般からすればそうなるわ。ちょっと最後までこの点が引っかかってしまったので。『時を〜』『サマー〜』と違って夫婦・親子を描いた作品だからか、ちょっと戸惑ってしまいました。でも、他は概ね満足。キャラクターはみんな魅力的。カワイイ。花も、雪(=↑のパンフの左)も、雨(=同右)も、おおかみおとこも。特に幼少期の雪と雨。手ェかかるけどいーなぁ、あんなの。草平は…さんざんやらかしといて最後に男を上げましたね。韮崎のおじいさん。CVは菅原文太さん。「エジソンとわし」発言には笑った。安定の細田演出も。廃屋がキレイになっていくサマや小学校時代を"横スクロール"で追う描写。この時間の経過はすごく細かくて面白いと思いました。あと入道雲ね。作風的に、デジタルなCGの空間はなかったか(笑)感情を動かされたのは序盤、おおかみの死。そらそんな"処理"されますわな。あれは切ない。ツラい。草平に言われた何気ないひと言からギクシャクする雪。"フツーのにんげん"なら「何言ってんの?」で済む話もおおかみでもある雪は、軽く流せないし何も言えないわけだ。「ケモノクサい」「おおかみにやられた」は核心だもんね。そして「にんげんの世界」「おおかみの世界」それぞれの生き方に気持ちが傾き始めた、雪と雨の"マジ喧嘩"。もう子供じゃなくなり、"オス"と"メス"の強弱もハッキリ出て色々な意味でショッキングなある種転機となるシーンだったんじゃないかな、と。アニメーションとして秀逸だと感じたのは「セリフ無しの長回し」映像と音楽のみでお送りします、のコーナー。まさに映像美ってヤツだね。細田作品のこーゆートコ好きです、はい。余談。体育館に保護者が迎えに来るシーン。サマーウォーズの陣内由美出てきたよね? ね?映画の感想でいきなり婚前交渉批判っつーちりめンクオリティ。かくして午前4時半に映画館を出て、5時半、実家着。そんな強行スケジュールは終わったのでありました。