「漂流」 筒井康隆
【送料無料】漂流価格:1,365円(税込、送料別)筒井康隆の読書遍歴だ。と言っても、一部だろうし、割かしノーマルなもの。筒井の作品も、ハチャメチャのやつはよく読んでいたが変な傾向になって以来、読んでいない。着想を「精神分析用語辞典」から得ることもある、と何かに書いていて、1万円も出しておいらも買ったが何も出てこなかったな。笑筒井の父親は天王寺動物園の園長だったが、筒井にしろ向田邦子にしろ、後に物書きになった連中はたいがい、家に多くの本があり、子供の頃の読書体験が大きな影響をもったようだ。それに引き替え、うちには本と呼べるものは何もなかったなあ。本棚もなかったのではないか。活字を読むのは好きだったから、新聞を隅から隅まで読んでいた。子供ながら、連載小説なんぞも読んでいて、小島政二郎なんかのを、文章が上手いなあと思いながら読んでいたように思う。そういう無教養な家だったが、どういうわけか「科学画報」という月刊グラビア誌をおいらにとっていてくれた。これも、本文よりも、山川惣治や南洋一郎などの冒険小説のほうが楽しみだった。小学生の小遣いでは、グリコしか買えなかった。自分で本を買ったのは、中学になってからの岩波文庫のゲーテ「若きウェルテルの悩み」が初めてではないかな。とにかく安かったから。笑おいら子供はいないが、いっぱい本を与えられたのにな。もっとも、ノンフィクションや幻想小説ばかりだから変な人格に育つかも知れないが。笑