私的ばらの苗の選び方とバラ苗に対する考え方、ツルバラ、アンジェラ。
ばらの大苗やバラの新苗について、私的に思う事、日頃考えている事を、少し書こうと思います。私は、生産者として毎年3000本から5000本位の新苗を1月中ごろから4月にかけて植えますが(芽接ぎ苗が1月、切り接ぎ苗が3,4月)、植える時の苗自体の良し悪しも多少ありますが、バラ苗の良し悪しよりも、土の良し悪し植えた後の管理の良し悪しの方が、断然重要だと考えています。なにしろたくさん植えなければならないので、いちいちバラ苗なんて観察している暇などありません。でも夏までには、すばらしい薔薇の株になります。皆さんがバラ苗を購入する時、何を基準にしているのでしょう。ばらの本を覗いてみると、実しやかにいろいろ書いてあります。例えば、枝は3本なくちゃダメ、とか、太くなくちゃ、とか、枝が充実して固く締まった苗、とか(これらはバラの大苗についてみたいだけれど)そんなこと本当かいな、とつい思ってしまいます。何故なら、薔薇の苗は購入した時の苗の姿のままで大きく育つことはありえないからです。仮に1本しか枝が出ていなくても、枝が弱々しくても、りっぱなシュ-トを2、3本出せばなんの問題もありません。逆に枝数の少ない株の方がシュ-ト(下部から出てくる太い枝の事)が出やすい事もあるのです。まして新苗なんて、枝ぶりや株の大きさや太さなんて、全くといっていいほどあてになりません。でも見栄えの良い苗をとりあえず買っておきましょうか。ばらを上手く育てるポイントは、苗の良し悪しよりも圧倒的にその後が大事だと言う事です。もっと大事な事を忘れていました。それは、とにかく枯らさない、ということ。薔薇は枯らさなければ、いつでも敗者復活戦ができます。写真はツルバラのアンジェラです。この薔薇は、1984年のドイツのバラで四季咲きのばらです。ピンクの丸弁の中輪の花が、ところ狭しと咲き乱れます。冬の剪定を低く切ると、一番花はフロリバンダ系の木バラのように咲きます。窓辺とか玄関の横などに植えると良いとおもいます。また鉢植えでも楽しめるツルバラの一つです。丈夫で育て易いので初心者向きかもしれません。