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カテゴリ:アメリカ生活の日常
クオリティー・オブ・ライフ、略してQOL。 日本でも最近使われるようになってきたかもしれない、新種の外来語(笑) 直訳すれば、「生活の質」。 ウィキペディアでは 「クオリティーオブライフ」 となっていて、 抜粋すると 「つまりある人がどれだけ人間 らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福 を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念である。 QOLの「幸福」とは、身心 の健康 、良好な人間関係 、やりがいのある仕事 、快適な住環境、十分な教育 、レクリエーション 活動、レジャーなど様々な観点から計られる。」 とある。 この定義ではあまりピンと来ないが、このQOLという言葉、特に使われるのは、ガンなどの回復が見込めない病気にある人や、老人などで、すでにこの先元気になる、ということが見込めないような場合だ。 つまり、例えば私の両親の場合は、父はすでに寝たきりになり、母も、歩けば歩けるが、歩こうという意欲がなく、ほとんど一日中ベッドに寝ている。 母の方はそれでもTVを見たりしているのだが、父の方は、耳が遠い、目もあまり良くない、ということで、補聴器を付けてたまにTVを見ることはあっても長時間はできない。疲れてしまうようだ。 幸い、認知症とか痴呆症とか、そういった気配はなく、二人共に意識はしっかりしているのだが、逆にそれだからこそ、やることもなく、一日中ベッドで寝ている、というはさぞつらいことだろう、と思う。 こういった状況の中で、「生活の質」、いかに人間らしい生活を送り、幸福を見出し、と言った上記のQOLを考えることは非常に難しい。 本来なら、毎日でもそばに居て上げて、話を聞いたりしてあげるだけでも違うのだろうけれど、現実的にはそうも出来無い。 幸い、介護付き老人ホームに居るので、毎日、食事や排泄、定期的ないくつかの作業(投薬や痰の吸引、時には点滴など)で、まったく人との関わりがないわけではないが、それでも一日のうちでそんな時間は僅かなものである。 そんな中で、まだ生きる意欲を保持している、ということはある意味、驚嘆に値するのだが、だからと言って、それ以上、何をしたらいいのだろう、と。 この両親の状況を見て、自分だったらどうするか、どうなるか、そんなことをふと考えてしまうこの頃です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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