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私は、小説が書けない

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カテゴリ:生徒君の話

去年の9月。まだ残暑が厳しい頃の話。
一人の青年が、アメリカ西海岸はワシントン州にある
スターバックス発祥の地・シアトルへと旅立った・・・

几帳面で、真面目。
でも人一倍心配性で、少し消極的なとこがたまに傷。

そんな生徒君(カテゴリ参照)を、覚えていますか?

先日、生徒君が留学先から帰国した。
ビザの関係で、滞在期間は11ヶ月。
1年フルに過ごすことはできなかったけれど、
その長いような短いような流れ行く時の中で
彼は何にも代えられない経験を得ることができたのだろう。

いや、できたに違いない。
その笑顔が、そう物語っていた。

聞くところによると、あちらでたくさん友達ができ、
州内の各地のみならず、カナダまでドライブに連れてもらったとか。
寮の部屋があまりにも殺風景だったので、その友人たちが
壁を飾るポスターや写真をプレゼントしてくれ、
しかも炊飯器やポットなどの実用品も貸してくれたとか。
でも人に頼ってばかりじゃダメだから中古の原付を買って、
自分一人でもいろんなところに行けるようになったとか。

そんなエピソード一つ一つを聞くと、
今までの怖がりボーイはどこに行ったの?と思うほど、
積極的で明るい留学生活を送ったようだ。

しかし、生徒君らしい失敗(?)も幾つかあったそうで。
例えば、目的地へ行くために乗るはずのバスを間違え、
辺りに何もないところで運転手に"Get off!"と言われ、
逆らうこともできずに泣く泣く降りてしまったとか。
アメリカ人の友達が何を言っているか分からなかったので、
とりあえず"Yes, yes, yes!"と答えたら、
とんでもない誤解を招いてしまったとか。
笑ってはいけないけど、笑っちゃうようなハプニングも満載だった。

そんな楽しく、思い出深い11ヶ月を送り、帰ってきた生徒君。
紙袋に入った何かを手に、「お土産買ってきましたよ~!」と。
開けてみると、中から出てきたのはスターバックスのタンブラー。

「あ~、シアトルだもんね。やっぱり、シアトルときたら、
マリナーズとか、スタバやね!」と言った私。
すると生徒君は、「え~!?行く前に、『お土産何がいいですか?』と
聞いたら、『スタバのタンブラー』って言ってたじゃないですか!?」

あっ、そうだっけ?そんなこと言ったっけ?
だって、約1年前の話だし・・・(汗)

しかし、絵に描いたような真面目人間の生徒君は、
リクエストした当の本人(ワタクシ)さえ忘れてた約束を
ちゃんと覚えていてくれたのだった。

「スターバックスと言っても、これはスタバの第一号店で買ったんです!
第一号店でしか扱っていないデザインなんですよ!」
と、興奮気味に話す彼は続けて、スタバの当初のロゴと、今のロゴが
異なることや、それらのどこが違うかなどを延々に説明し始めた。
目をキラキラさせながら。

でも、ごめん。知ってるのよ、その話。
誰に喋ってると思ってんのさ?雑学クイーンだよ、わたしゃ(笑)。

しかし、あまりにも熱を込めて語り続けるので、
制することができずに私は、「へぇ~!そうなんや!知らんかったわぁ!」
と、彼の話を最後まで聞いた。勿論、ノリノリの姿勢で。

生徒君の口が止まったのを合図に、私は何気なく「欧米か!?」と
ツッコミを入れると、きょとんとした顔で、「何、それ?」

あ~、そっか。そうだよね。
プチ浦島太郎状態なんだ、今は。
まぁ、タカアンドトシのことは、また別の機会に説明することにしよう。

それよりも、聞くべきことがある。
一応、先生として6ヶ月英語を教えたのだから、これを聞いておかなければ・・・

"Okay... So, can you speak English now?"
すると、彼は間髪を入れずに、"Of course, I can!"

しかし、少し喋ってもらい、気づいた。
実際のところ、彼の英語レベルはそれほど飛躍的に上手くはなっていなかった。
発音も、表現も、言い回しも。実は、もう少し上達を期待していたのだが。
まぁ、それは胸に閉まっておくことにしよう。

なぜなら、"Of course, I can!"は、生徒君らしくない反応だから。
渡米前の彼なら、このような返事はしなかった。
例えできることですら、胸を張って"Yes!"などと答える勇気など
1グラムも持ち合わせていなかったのだ。

180度まるっきり別人になったとは言えないけれど、
あちらで過ごした日々において、彼の中で変化が起こったのは間違いない。
それが少しだとしても。変化はやはり、確実に変化なのだ。

さあ、生徒君のこれからがちょっと大変。
何せ、仕事を辞めて留学しちゃったのだから。
時差ぼけが癒えると、次は今後を考えねばならない。
再就職するにせよ、別の道を探すにせよ。
まだ27歳なのだし、これから先はとてつもなく長い!

しかし、いつでも、どんな場合でも。
諦めず、頑張っていって欲しい。
胸を張って、目を常に前へ向けて。

そして何よりも、"Of course, I can!"のスピリットで!

**************************************************************

生徒君からのお土産。
スタバ第一号店にしか売っていないタンブラー。
starbucks






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最終更新日  2007年08月03日 20時10分55秒
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