今でしょ!の先生
先々週だったか、今でしょ!の先生の講演会がありました。ミーハーな私は、エレクトーンのレッスンをズル休みして夜出かけていったのです。都会にわざわざ出かけてまで講演を聞く気はないけれども、あちらから来てくれるのであれば、今流行りの人のお話ですもの、何か良いこと聞けるかもしれない!と思ったわけです。商工会議所の企画のこの講演会、会場に集まった人は400人と発表されていました。テーマは「伝えることばと伝わることば」とかで、先生は、コミュニケーションの大切さや、コツのようなことをお話していました。先生は、商工会議所から「ビジネスマン向けの講演を」と依頼されていたようなのですが、実際に集まった方は高齢者が多かったみたいで、その点、話しにくかったかもしれません。あの講演で一番聞き手に伝えたかったことは何だったのでしょうか。私が想像するに、あの講演で、聞き手に一番残った話は「土浦の暴走族に囲まれたから先生は公開授業をやめたんだって」という最初の掴みの話と、「先生には友達がいないんだって」という最後の付けたしの話ではないかと思います。コミュニケーション力が大切だ、というお話をずっとされていて、最後に「僕は友達がいないんですよ」という話で締めくくるっていうのは、逆説的で強烈に印象に残ってしまいました。でも、先生は、さして気にもしていない話の部分だと思います。先生は、「話は自分が思うよりもずっとずっと伝わらないんです」とおっしゃっていたのですが、林先生のお話が、誤解を招きやすい構成になっているのかもしれません。ずいぶん工夫されていて、努力されてお話されているのですけどね。眠くなって船を漕ぎだしそうになると、一瞬話す声を高くして力を込めて声に圧力をかけるので、目が覚めます。さすが、生徒の様子をよく見ているなと感心しました。どうも、先生は、「コンプレックスをバネにして、強いエネルギーを作り出して仕事をしている時期」にあるようです。話の中に、わざわざ自虐ネタを仕込んで、それに聴衆が反応すると、その怒りで話の方向性を決めて声にパワーを込める感じ。聴衆も、せっかく都会から来てくれた先生の話に反応しなくちゃ悪いと思うので、そこここで反応すると、それが地雷を踏む結果になるわけです。どこで聴衆が大きく反応したかで、聴衆のレベルを定めて話をするみたいでした。それによると、わが町の聴衆レベルは低いのだそうです。そうかもしれません。でもそんなこと、言わなくたっていいじゃないですかねえ。きっと、傷ついたお年寄りもたくさんいたんじゃないかと思います。高齢者が多かったら、内容もおだやかめにしてあげても良いと思います。「有名な先生が来てくれた」ってことに、みんな喜んで来ているんですもの、いろんな反応も善意に解釈してほしいところです。でも、先生は、悪い人じゃないです。妙に正直ですからね。ただ、何だろう、根っこに強いコンプレックスを感じます。でも、それがこの人を走り続けさせるパワーの源になっているようにも思えます。コンプレックスの循環過程が程よくマッチしているのでしょうね。「友達が、男の牙を抜くんですよ」とおっしゃっていたのは、そこら辺に関連がありそうです。先生は、今はこの調子でひたすら頑張るしかないのだろうと聞いていて思いました。でも、友達って面白いもので、「片面的友達」もありますからね。「そっちは友達と思っていないだろうけれど、こっちは友達と思っている」ってやつ。そのうち、何かで困った時に、思いがけない友達に助けられることもあるかもしれませんよ。そういうので、また面白いエピソードができるかもしれません。先生のお話で一番説得力があったのは、やっぱり本業の塾での勉強や生徒さんの話でした。この先生は、「点数を上げるというピンポイントにしぼった教育評論家」になったらウケるのではないでしょうか。「点を上げる、点を取る」ことに的を絞るのがポイントで、そのほかのことは一切タッチしない方が無難そうです。でも、この評論ポイント、世の中でかなり重要視されていますしね。目先の点数で必死になる時期は、誰にでもありますから、結構イケますよね。先生には大分嫌われてるエリアみたいだから、もう来て貰えないかもしれません。でも、嫌われつつもこの片田舎から、先生のご活躍をお祈りしております♡