決戦終了~埼玉県立高校入試
こんにちは、鎌田です昨日、新しい制度のもとでの埼玉県立高校入試が行われました。正確にいえば、明後日の月曜日も試験日で、高校によっては実技試験や面接などが行われるのだけれども、昨日行われた5教科学科試験がこの試験の大部分を占めることを考えれば、旧中学3年生たちの受験は、昨日で終わったと言ってもよいでしょう。本当におつかれさまでした今日の新聞に、問題と正解が掲載されておるので、ご興味のある方は、すでにご覧になったことと思いますが、一応、問題・正解の掲載された県のホームページへのリンクをはっておきます ↓埼玉県立総合教育センターのページ昨日は、試験を終えた3年生たちがさっそく塾に飛び込んできて、先生たちに「模範解答」を求めました。毎年のことながら、自分の担当教科の問題を猛スピードで解く先生たちの姿が・・・^^;僕も、ひととおりの問題を見ました。細かな分析は、もう少し時間がたつと多くの先生方や専門の会社さんが発表されると思いますので僕はここでは、「印象」だけ書いておきます。 国語は、昨年や一昨年とくらべるとカンタンになったという印象です。問題構成自体は例年どおりでしたが、過去問をやった受験生が苦しむ、3番「論説文」の読解が、内容的にも理解しやすく、なにより、長い記述問題がたった1問のみ、しかも、本文中の記述を並び替えれば解答が仕上がる基本的問題、かなりカンタンだったと言えましょう。これに対して、1番の小説文は文章量も多く、また、工場での機械作業という場面設定ゆえ、一般的でない単語が多く、大変よみづらかったかも知れません。こちらの記述は2問。だから、過去問を徹底演習した受験生が「論説より小説の方が解きやすい」をいう印象と自分の戦術をもっていたとするならば、昨日の試験に限っていえば、1番を最後に解くという戦法に切り替えた人が有利だったかもしれません。古文では、昨年同様漢文の「返り点」の問題が出題。2番の知識系問題では四字熟語の問題も出題。高度な知識が要求されるわけではないものの、いまや、全分野にわたる基礎知識の徹底が要求されるテストになったと言えるでしょう。作文は、4つの意見の中から自分の考えに最も近いものを選び、それに賛成である理由を答えるという今までになかった形式。しかし、書く内容が限定されているのでむしろ書きやすかった受験生も多かったのではないでしょうか。 問題を解く順番という意味でいえば、数学も、そのあたりの戦術の切り替えができた生徒は高得点を取れたかもしれません。県立入試の数学は、5教科中もっとも点数がとりづらい(=平均点が低い)とされていますが、今回の問題でも、多くの問題は基本的なものであったものの、後半の方で、非常に難易度の高いものがみられました。特に、関数の問題が大変難しく、実は、最後の問題である「図形」の方が得点しやすかった。従来、県立入試の「図形」は大変難しかったため、その前に関数に取り組む生徒が大半だったのでしょうが、実は、先に図形を終わらせたほうが時間的余裕ができたのではないか、つまり、全体を把握して、ときには戦術をその場で変更するということができると「受験に強い」といえるかもしれません。 ・・・長くなっちゃうので、ほかの教科は、ひとことずつ 社会は、とってもカンタンだったと思います。多くの問題集・参考書で紹介されている基本的な問題が、そのまま出題されている感じで、つまり、典型的な問題がほとんどで、アクロバティックな知識・解答は要求されていない。これは、地理・歴史・公民、いずれの分野でも同様でした。日頃の基本事項の徹底理解、定期テスト対策で培った知識、そういったもので充分に得点できたはず。 理科も、実験を題材とした問題では教科書レベルの理解しやすいものがほとんどで、っていうか、今、3学期の定期テストの勉強をしている中学1~2年生たちは、まさに定期テストで出そうな問題でしたよ。むしろ、雑多な知識・語句を答えねばならぬ問題1の方が、広範囲の中から、ピンポイントで細かなことを聞くというタイプであるので正確な知識が要求され、難しいのではないかと感じます。 英語は、ボク、解いてません・・・でも、田中先生によると「フツー」だったそうです。 さて、受験を終えた生徒たち。「なにしよっかなぁぁ~~」なんてことを言う。「何を言ってるんだ、 遊べばいいじゃないか、 遊びなさい♪」するとねー、生徒たちは「イヤな顔」をするんですよー、「困った顔」と言ったほうがいいかな。 「え~・・・だってぇ・・・」「今まで勉強してきたから、 なんか、勉強しないと落ち着かない…」「勉強した方がいい気がする・・・」 これもね、毎年のことです入試ができなかったから、あせって勉強しなきゃ、ということではないし、口では、高校に入って困るのがイヤだから、とも言うし、でも実際のところは、なんだかわからないけど勉強しなきゃ、ってのがホンネでしょうね。それがね、この1年間の受験生生活で彼らが身につけたことなんだと思いますよね これまでの生活において自分自身が積み重ねてきた「力」。おそらく彼らは、「力」を積み重ねてきたことを昨日実感し、ようやく、「力」の積み重ねが楽しく感じ、言い方をかえれば「勉強することが楽しく」なって、だから、受験が終わってしまうことを「寂しく」感じる。そこで、さっそく彼らは「次の受験」を楽しみ始めるんです。今日もね、昨日、入試を終えたばかりの生徒がひとり、なんだからわかんないけど自習室で勉強してますよwwまあ、それも数日のことで、「やっぱり遊ぼう!」って思うでしょうし、思ってもらいたい、なにしろ、やり遂げた人たちなんだから、ご褒美じゃないけど、少しは自分の好きなことをやりたい放題やってもいいじゃないか、ところが、困ったことに、彼ら「やりたいこと」が「勉強」になっちまったという・・・。 まあ、好きなようにしなさい(爆) そだな、本でも読むとよいぞよ。 合否発表は、9日(金)。結果が出るまではドキドキですね。見事、合格を勝ち取る人も、残念ながら合格叶わずという人もいるでしょう。でも、それは、本当に「ついてくるもの」だと実感できるでしょう。「過程」を成し遂げた彼らは完全に受験の成功者たちです。kama