愛夢舎スポーツ大会報告
こんにちは、鎌田です。大分、時間が経ってしまいましたが、11月3日(祝)に実施しました「愛夢舎スポーツ大会」の様子を写真まじりでご報告いたします。 毎年、種目を異にしているイベントですが、今年は「オリエンテーリング大会」。武蔵藤沢から4つ隣の元加治駅をスタート地点とする、日本第一号のパーマネントコース(オリエンテーリング常設コース)において、山道散策をかねての大会となりました。(オリエンテーリング、このイベント準備については、 こちらの過去ログも、ぜひご覧ください)数十名の生徒が参加してくれましたが、「オリエンテーリングは初めて」という子がほとんど。やったことがあるという生徒も、学校の行事で、ごく簡単なものをやったことがあるだけで、コンパス片手に自分で地図を読み解きながらの本格的なものはやったことがない。スタート地点となる駅前でルールの再確認を行い、(概要、地図の読み方、コンパスの使い方などは、 事前に講習会を開催しました)4つのグループに分かれて、時間差をつけて、出発!パーマネントコースを回るときには、まず、「マスターマップ」と呼ばれる地図を見て自分の地図にポイントの場所を書き写すところからはじまります。ほんの数ミリの写し間違いで、実際には数十メートルのズレとなってしまうため、慎重に書き写すことが大切。(それでもやっぱり、写し間違いによるミスは発生しましたが)マスターマップを写し終わったら、まず進むべき方向を定めて、いよいよ出発です。現在位置と、道路の形状、目印となる建物などを地図上から見定めて「作戦」をたてます。・・・が中学生にとっても、「地図を見て知らない場所を歩く」というのは難しいようで、小学生にいたっては、「地図のよみかた」を習ったことのない子も多く、出発直後からどまどうチームが多かった。 僕は、中学生の女子チームに同行したのですが、だいたいの方角を知ることはできても、道路の様子からの現状把握となると、なかなか難しいようで、特に「距離感」をつかむことができずに彼女たちは、1つ目のポイントに向かうまでに、曲がるべき地点を通過していることに気づかず、延々と前進し続けたのでした。 実際、今回彼らの様子を見ていて、いろいろな点に気がつきました。「問題解決能力」という言葉があります。例えば、このオリエンテーリングの場合、「道に迷ってしまった」という「問題」が生じたとき、それをどのように解決するか。人に尋ねるか、地図を眺めるか、少し前の地点に戻ってみるか、試しにひとつのアクションを起こしてみるか・・・。 色々な解決方法があるのでしょうけれども、初めのうち、彼らがうまくポイントを見つけられなかった原因は、「問題解決能力」によるものではありませんでした。 自らが「問題」に陥っていることに気がつかない。 「状況判断能力」とでも言いましょうか、自分たちが「道に迷っている」ことに気がつかないんですね。むしろ、「迷っている」ことを教えられれば、それを解決することはできる。 これが『全て』であるように感じました。 勉強でもなんでも、自分が「分からない」、「できていない」ことに気がつかない。学年を問わず、自分の置かれている今の状況を把握できないというのは、最近の子たちに共通する、大きな課題であることを感じました。 そして、その課題をクリアするひとつのヒントが「立ち止まって、方向を確認する」というアクション。慎重さというか、なんというか…。オリエンテーリングというのは、まさにその「状況判断」が肝心かなめであって、僕が同行したグループも後半には分かれ道に出るたびに立ち止まり、地図とコンパスを使って「今の状況」を「把握・判断」し、次の道を選びぬくことができるようになっていました。勉強でも生活でもなんでも同じなのでしょうね。その意味で、子どもたちによるオリエンテーリングというのはやはり非常に有効であるように思いました。 もっとも、スポーツ大会の目的は「楽しむこと」ですから、堅苦しいお話しはこのくらいにしておきましょう。自然公園内に作られたコースなので、基本的には、道がちゃんと存在します。しかし、途中には「道なき道」を突き進まねばならないような状況もあって、そのあたりが、面白いところですね。↑こんな感じで、両手で枝をかきわけながら…なんてところもあったりで、冒険気分になってきます♪ 埼玉県の片隅。僕らの塾が存在する入間市には、日本最大級と話題になったアウトレットモールやらなんやら、それなりにお店なんかもあったりして、もちろん、「信号がない」とかそんなことはない。それでも、15分も電車に乗るだけで、こんなにも自然に囲まれることができるんですね。入間は、狭山茶の名産地ですから、コースのところどころに茶畑が目に入ります。 また、道中には↓こんな感じの野菜直売なんかもあって、「原風景」とまではいかないまでも、何か、懐かしさというか、失われていなかったことに、ほのかな嬉しさを覚えるようなそんな景色にも出会います。 さて、オリエンテーリングそのものですが、僕らが下見で、急ぎ足で回ったときには3時間かかりました。生徒たちなら4~5時間はかかるかも・・・と覚悟していたのですが、どーしてどーして、昼食を摂りながらも3時間少々で回ったグループもありました。全チームがゴールした後、感想を聞いてみましたが、「もう一度、行きたい!」という子が多くてよかった。オリエンテーリングの面白さを感じてくれた子には、僕が中学生の頃にしていたように、ほかのコースにも出かけていくことを薦めてみようと思っています。僕は当時、長野県佐久市に住んでおりましたが、県内、近くのコースを回りきった後も両親の理解・協力もあって、山梨、群馬県のコースをめぐったものでした。最終的には、大会に遠征したりして。まあ、県外まで行くのは大変ですが、電車に1~2時間乗ってコースに出向くのは「有り」だと思う・・・というか、ぜひやってほしいと思う。そして、あんまり勉強に結びつけたくはないのですが、今回、山の中で体感した「状況判断」と「慎重さ」、「自分の進むべき方向の見定め」、それを勉強というか、彼らの人生に活かしてくれれば・・・。ちょっと大げさですかね。今回のオリエンテーリングの様子は、動画でもアップしてみました。もしよろしければ、Youtubeにてご覧くださいませ♪ もっと書きたいことはあるのですが、今回はこの程度で・・・。Kama