オバマの核廃絶と日本の安全
オバマの核廃絶と日本の安全 4月9日 オバマ米政権の「核戦略体制の見直し」(NPR)を受け、鳩山由紀夫首相は7日、「核のない世界に向けた第一歩だ」と歓迎の意を表明した。核搭載型巡航ミサイル「トマホーク」退役により日本の「核の傘」による抑止力は低減するが、対応策は何も示せておらず、政府の危機感の欠如をまた露呈したといえる。核トマホークは東西冷戦中、日本に立ち寄る米原潜に搭載された。 基地や政権中枢部をピンポイントで攻撃できる能力を持つため、日本に対する核攻撃への大きな抑止力となっていた。普天間問題が解決していない今、鳩山首相は、このように述べた。北教祖のおかげで当選している総理には、このような言い方しかできないようである。総理は、心底から普天間問題を考えているか、甚だ疑問である。核搭載型巡航ミサイル「トマホーク」は、日本にとって、大きな「核の傘」になっていたはずである。 普天間問題が5月31日まで解決しなかったとしたら、総理は責任を取るだろうか。私は、とらないと思っている。日本の防衛問題は、彼の心には、存在していないと思う。だから、5月が過ぎても、彼は責任を取らず、平気で、総理の座にとどまるであろう。岡田外務大臣は、真剣に取り組んでいると言うのに、総理の言う事には、重みを感じられないのは、彼の発言の内容は空虚であるからに他ならない。 それに小沢幹事長は、黒いカーテンの影にばかりにいて、なかなか姿は見せず、発言も少ない。おそらく、カーテンの陰で金庫の中身を調べているに違いない。防衛問題は党派を問わず、国民の命と財産に関わる問題である。普天間問題が解決せず、アメリカが、日本の防衛に関心を示さなくなったら、日本の安全は、どうなるのであろうか。尖閣諸島周辺は、毎日のように、中国船に領海を侵犯されている。 海上保安庁の船が、電波で注意したり、拡声器で、注意しても立ち去らないと言う。アメリカは、尖閣諸島が中国に侵略されても関与しないとすでに言明している。一体、日米同盟は、どこからどこまで、守ると言うのだろうか。普天間問題が、うまく進まないからといって、条約を軽視すると言うことは、許されるはずはない。それとも日米同盟には、アメリカの、考え方一つで、守備範囲を一方的に、変えても良いと、言うことになっているのだろうか。 もしそうならば、日本は、日米同盟の確認をアメリカにしなければならない。「核の傘」としては、大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)など戦略核もある。岡田克也外相は7日、「日本の『核の傘』は戦略核がきちんとカバーしており、(安全保障に)影響はない」とトマホーク退役の影響を否定したというが、防衛力は、弱まらないようにしたほうが日本のために欠かせないものと思う。日本は、あくまでも、双務的立場から、アメリカとの交渉にあたらければならない。