朝、母親に「オリンピックの開会式にアンタの好きな人が出てて歌ったてたわよ」といわれたのだが誰のことだかピンとこないので「誰よ？」と聞き返すと「眼鏡かけてた人の奥さん･･･」と言われたのだが漠然としていて誰のことだか全然わからない。「横山やっさんの奥さんかよ、んなわけないか」とか思ってると「ピストルで撃たれた人」といわれてやっとジョン・レノン元夫人のヨーコ・オノであることがわかった。

っていうか自分は確かにジョン・レノンの熱心なリスナーではあるのだがヨーコ・オノのことを好きでもないし、第一ミュージシャンとしても認めてもいないのだがな。歌ど下手だし。

それ以前の問題として、自分がヨーコ・オノを軽蔑しているのは、この人くらいジョン・レノンのすぐそばにいながらジョンのメッセージを理解できてないのをとんでもないことだと思っているからだ。この人得意の「天国にいるジョン･･･」という言い回しも「イマジン」のあとに言われると一瞬「ギャグかよ」と笑っちゃったが、本当なら怒るべきだよなー。きっと自己矛盾に気がついてないだけなんだろうが。というかその程度の人間なのだよ、ヨーコ・オノは。

いつだったか昔昔、ヨーコ・オノは朝日新聞に全面広告を出した。『ジョン・レノンの名前を騙った詐欺が横行している』との注意を促すメッセーシだった。しかしジョン・レノンの名前を騙った詐欺まがいの行為をしているのはほかならないヨーコ・オノ自身だ。

１０年くらい前、テレ朝がスポットにジョン・レノンのメッセージを大々的に使っていたが、ジョン・レノンはああいうのを嫌っていたのを知らないわけがないだろう。あるいは「イマジンの歌詞は最初は自分が書いたもの」と言い出して世界中のレノンファンの怒りを買ったことも記憶に新しい。

なにやら最近もポール・マッカートニーに怒られちゃったが、ひょっとして自分のことをビートルズのメンバーだったと錯覚しているのかもしれんな。


ああそれで本題に入りますけど･･･
しばらくして昼に友人たちからのメールやら電話が多数あった。「おまえの好きな何とかさんがジョン・レノンの『イマジン』歌ってた」とか「元ジェネシスが出てたぞ～」とか言われててっきりフィル・コリンズが『イマジン』を歌ったんだとばかり思っていた。「ピーター・ガブリエル（ゲイブリエルだけど本当は）が出てたね」と言われるまでは。

夜、しかたなく開会式の再放送をＢＳで見た。

毛糸の帽子を被ったＰ・ガブリエル（以下ＰＧ）がピアノの弾き語りで「イマジン」を歌っていた。息が白い。

めったなことでは他人の曲を歌わないＰＧだが、ビートルズナンバーなら「ＷＷ２（第二次世界大戦）」という映画のサントラの中で一曲、「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」を歌ったことはあったなとふと思い出した。３０年も前の話だ。

ＰＧの声は全然出てないようで、必死さを押し殺しながら最初から最後までずっとローテンションのままであった。見てて情けないものがあった。あんな寒いところで歌わせるなよ、というかこの程度の仕事なら断わってほしかったね。今まではずっとそうして来たわけだから。

なんの因果か、もうひとつのブログの方でＰＧとジェネシスについて書いたばかりである。（だから友達からメールとかいっぱい来たのだが）

ＰＧがジェネシスを正式に脱退したのが７５年であるからそれから３１年が経っている。にもかかわらず未だに日本では「元ジェネシスの」と言われてしまうのは、そもそもほとんどの日本人がＰＧ在籍時代のジェネシスもＰＧもまともに聞いたことがなく、ただ単に洋楽の一行知識として「元ジェネシス」とだけ認識しているからだろう。そんなもんだ。

向こうのブログでも書いたが、ヨーロッパ、特にイタリアでのＰＧの人気は凄まじいものがある。俄かには信じがたいだろうが、３人ジェネシスなんかとっくに抜き去り、忘れ去られている。（３人ジェネシスの活動とフィル・コリンズのソロ活動をごっちゃにしている人が多いためだと思うが）３人になってから売れはじめたのは実は北アメリカと日本などのアジアくらいなのだ。

ここで紹介するのはＰＧが９３年の世界ツアーのＤＶＤ。イタリア、ローマのコロッセウムでのコンサートの一部始終が収められている。これを見ればイタリアで何故ＰＧが高い人気を誇るのかがわかる。
今思えば女性バックコーラスになんとポーラ・コールがいたりする。（当時は無名だったが）この直後の日本講演も見たのだがその２倍以上のクオリティーの高さがあって割りない気分にさせられたものだ。ＤＶＤになってメイキングもついてその緻密さの裏側も窺える。買え。アフィリエイトはしない。自分で探せ。

品番は　東芝EMI - ASIN： B00061QX1I