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カテゴリ:テレビ番組
自分で書いていてすっかり忘れていたのだけれども、このドラマは全七話ではなくて全九話であった。
てっきり自分の聞き間違えか、あるいは勘違いか何かかと思ったらそうではなくて、当初、このドラマが全七話になるのか、それとも全九話になるのか、昨秋の段階ではまだはっきりと決まっていなかったということらしい。 おそらくはWBCの影響なのだとは思う。しかし、もしこれが本当だとすれば現場にとってはずいぶんと酷な話だ。 そしてこの(増加された)第八話では、ついにストーリーはカオスに突入である。 それまで順調に築いてきた大きなストーリーの流れがここで一旦全てぷつりときれてしまうのである。 風太郎を追いつづけてきた刑事(宮川大輔)は、茜の自殺という事件の報を耳にしても「自分はもう刑事じゃないから」となんだ動こうともせず、そればかりか、実の弟の死の真相というものを風太郎から告げられても、怒ることもせずにただ「そうですか…。」と納得して引き下がってしまうのである。 「いくらなんでもそりゃないでしょ」って感じ。なんとかならんもんだったのでしょうかね。 また、一種のネタバレともとれる「風太郎の視界」つまり、風太郎から見たこの世の中の歪んだ光景というものをこの回で実際に見せてしまうというのはどうしたものなのだろう。どうせこれをやるのならばやはり最終回であってほしかった。 逆に言えば、それぞれの生身の役者の底力というものを改めて見せ付けられた回でもあった。 特に、定食屋の経営者を演じている光石研の役者としての「凄さ」は特筆ものだったと思う。 流石「シンレッドライン」で並み居るハリウッド俳優達と並んでも遜色を感じさせなかった実力の持主である。 まあなんにしても、来週の最終話だけは必ずなんとしても見なければなるまい。 これでも、やはりこれでも、この『銭ゲバ』が今季のドラマの中の最高作であるという自分の印象というか価値観だけは覆らない。それだけは確かだ。 余談になるが、今話のラストシーンで風太郎が廃屋の中でダイナマイトを身体に巻きつけて導火線に火をつけて自殺を図ろうとする、というのはやっぱりあれか、ジャン-ポール・ベルモント主演のあの映画に対するオマージュなのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年03月09日 23時19分32秒
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