次代を担うジャニーズの人材の中でも、特に“ジャニーさんのお気に入り”と言われる中山優馬主演の連続ドラマ「恋して悪魔 ～ヴァンパイアボーイ～」（フジテレビ系）が、いきなり苦戦している。7月7日に第1回が放送されたが、その視聴率は8.5％（ビデオリサーチ調べ）。この数字は、現在までに放送が始まっている「夏ドラマ」の中では、最も低い初回視聴率だ。

「恋して悪魔 」は人間界にやってきた吸血鬼（中山優馬）が人間になりすまして高校に潜入、担任教師（加藤ローサ）との恋に落ちていくというストーリー。人間と吸血鬼という“種族の壁”を超えた「禁断のラブストーリー」と謳われている。共演は11年ぶりの連ドラ出演となる近藤真彦、姜暢雄、堀内敬子、高橋ひとみなど。

しかし、初回の視聴率は8.5％と、まさに“撃沈”の状態。今年の「夏ドラマ」では、小泉孝太郎主演の「コールセンターの恋人」（テレビ朝日系）が9.3％、福田沙紀主演の「メイド刑事」（同）が9.5％と、10％を割り込む初回視聴率を記録していたが、「恋して悪魔 」はそれらをさらに下回る。ちなみに、フジテレビ火曜22時枠で初回10％割れだった作品は過去5年さかのぼっても例がなく、全11回の平均が7.2％と低視聴率に終わった「あしたの、喜多善男」（主演：小日向文世）でも初回は12.7％だった。

昨今の連続ドラマの視聴率動向を見ると、初回は高く、第2回以降は徐々に低下していき、中盤から後半にかけて盛り返す（もしくは平坦なままフィニッシュ）というパターンとなっているだけに、「恋して悪魔」も苦戦は必至。「15歳の中山優馬に22時枠の主演は酷」「共演者が弱すぎる」「“吸血鬼と人間”という題材が陳腐化してる」といった中山優馬への同情論も多いが、「恋して悪魔」の低迷は、乱発されるジャニーズ主演ドラマへの風当たりをさらに強めることになりそうだ。

http://narinari.com/Nd/20090711923.html

こういうドラマを見ると言うこと自体が滅多あることではないのだが、それにしても随分と低い視聴率だったなぁと改めてヘンな感心のしかたをしてしまった。

内容についてはここでどうこういうようなものではないだろう。どう見ても自分はこのドラマが目標としているターゲット層からは相当に外れているのだろうし。

自分が考えるのは「視聴率の取れないドラマ」ってそんなにいけないことかね？というようなことだ。

視聴率とドラマの内容・質なんて今ではほとんど相関していないからだ。

確かに、誰が見てもつまらないし視聴率の低いドラマというものはなんぼでもあった。しかし、内容がよくても視聴率がよくなかったドラマも過去いくらでもあったではないか。今では伝説的名作ドラマとして評価されている「ケイゾク」なんて確か平均の視聴率は15％くらいだったが、視聴率の悪かった第三話放送直後には「途中で打ち切られるのではないのか」というウワサもたったくらいだった。

むしろ問題があるとすれば「夜10時代のプライムタイムでジャニーズの若手人気タレント主役のドラマを放送すれば高い視聴率は取れる」と計算してしまうテレビ局であり事務所の皮算用の甘さ、時代錯誤っぷりのほうではないのか。

なんか自分なんかこのドラマの第一回目を見て感じたのは1970年代にフォーリーブスの北公次が主演した学園物ドラマと雰囲気が異様に似ているということだった。

なんか見ていて恥ずかしいくらいに70年代テイストしているんだ、このドラマ。
前クール日本テレビ火曜10時にやっていた「神の雫」もそう。
もう誰も共有できなさそうな価値観（主役が信じられないようなセリフばかりを口にするところなんかもそうだ）で支配されたファンタジックな世界での出来事を描いたドラマといういう意味において。

こういうドラマを好む層というのはいるのだろうし、それはそれで構わないとは思うのだが、だったら好視聴率クリアという高いハードルが設定されているようなゴールデン・プライムタイムは外して、深夜ひっそりとやったほうがよかったのではないだろうか。

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