大阪、南船場の...?!
昨夜のこと。友人のお笑い芸人が出演するライブを見て、その足でそのまま大阪へ向かう。大阪には、一足先に向かった幼馴染みの友人が待っていて、新大阪到着後、携帯電話に連絡すると、ホテルは南船場に取ったという。一路、そのホテルまで向かってみたものの、いざ着いてみて、唖然。...うわぁ..ボロいなぁ。どうにも寂れた雰囲気。看板の端の金属はさび付いているし、所々電球の玉も切れている。ビルの壁面はひび割れが目立ち、地震が来たら一発で倒壊しそうな佇まいである。また、8階建て位だろうか、外に面して客室の窓が並んでいるものの、明かりが付いているのは数えるほどしかない。船場っておしゃれな町のイメージがあったけど一本路地に入るとこんなに寂れたビルがあるのかぁ。しかし、よくまぁこんなホテルに決めたもんだなぁ..。ホテルの周りも店はなく、オフィス街の一角なのか、明かりのついたビルも無い。人通りも全く無いから、なにやら薄気味悪い。薄ら寒くなったワタクシ、そそくさとロビーへ。ロビーでは既に幼馴染が鞄を持って待っていた。なんでも、他に友人が2人来ているから、その子達の部屋でおしゃべりをしていたので、まだ私達の泊る部屋には行っていないという。鍵は既にフロントから貰ったというので、まずは部屋に向かい、荷物を置いてから幼馴染の友人達に挨拶をしに行くことにした。ロビーの、色あせた絨毯を何とはなく眺めながらエレベーターを待つ。ロビーも、何処となく薄暗い。建物全体が、色褪せたような雰囲気だ。..今夜、寝れないかもなぁ..。しかし、不思議と幼馴染と旅行に行った時にはその手の体験をしたことが無いので、きっと大丈夫だろう、とも思っている。程なくして、エレベーターが降りてきた。狭いエレベーターに乗り込む。やはり、薄暗い。明かりはちゃんと点いているのに、どうにも薄暗いような気がする。ギッ..ギギッ...と軋む音を立てながら、ゆっくりとエレベーターは昇っていった。「ごめんね~、今みんな貧乏でさ、こんな安ホテルしか取れなかったんだよ。しかしボロいよね~ 今夜だけだからさ、ごめん!」いや、安いホテルなのは全然結構なんだけど..(ボロいっていうより出そうで怖いんだって)3階。エレベータを降りるとT字に廊下が続く。ワタクシ達の部屋は、左手に進んだ突き当たりの角部屋で、部屋の向かいは非常階段の扉がある。部屋の鍵を開け、中へ。明かりをつけるも、やっぱり仄暗い。気を引き締めて一歩進むと、なにやら冷たい風が頬を撫でていき、思わず鳥肌が立つ。部屋は、入ってすぐ左手がクローゼットで右手がユニットバスだ。少し進むと左手の壁際にデスクと椅子。そして右手は1段高くなった所に3畳ほどの畳が敷いてあり、座布団と小さなテーブル、TV。そしてその先に進むとベッドが2台。部屋の作りは悪くない。いわゆる和洋室である。しかし、壁が薄汚れているのと、所々にシミが付いた畳の縁が、擦り切れてめくれ上がった所がまた何とも気持ち悪い。ベッド横の窓に掛かるカーテンも、日に焼けて色褪せていて、何処となく廃墟になったホテル跡の一室を連想させる。とその時、幼馴染の携帯が鳴った。友人達が、飲みに行こうと誘っているらしい。早くこの薄気味悪い部屋を出たかったワタクシは、即座にOKして、幼馴染と連れ立って外に出ることに。...しかし、部屋の扉が開かない。ノブを捻ってもギィ..っとイヤな音を立てて軋むだけで押しても引いても動かない。おいおい、汚い上に建て付けも悪いのかよ..仕方が無いのでフロントにクレームを入れようと部屋を振り返ったその時。部屋の奥から、キメの粗い霧状のものが広がって来た。同時に、室内の明かりがゆっくりと暗くなっていく。幼馴染とワタクシはパニックになり、何度も何度もドアノブを回したり引っ張ったりしているものの、一向に開く気配が無い。背後には霧状の何かがどんどん近づいて来る。もうだめだ!!そう思った瞬間、扉が開いたので、ワタクシ達は、転げるように廊下に出、目の前にあった非常階段の扉を開けて、外階段を駆け下りる。1階に着き、急いでロビーに待つ幼馴染の友人達を連れ出し、皆を急かして外に向かう。走って人の多いところまで行きたいのに、どうにも足が思うように動かない。..あぁ、荷物が重いからだ。と思った瞬間、「荷物ってなんだ?」と我に返る。気づくと左手には覚えの無い風呂敷包み。しかも酷く重たい。こんなものは、持ってきた覚えも無いし、そもそも中身も分からない。風呂敷の柄だって初めて見る。しかも、よく見ると、包みの下の方が、何やら濡れている。中身の何かが滲みだしているようだった。思い起こしてみると、手に取った記憶も、何処に置いてあったかも全く不明なのに、非常階段を駆け下りて逃げ出すときは、すでに手にあったような気もする。じゃぁ、一体いつ、こんな重たいものを持ち上げた?そう思うと、えも知れぬ恐怖感がこみ上げてきた。風呂敷包みの結びの部分を掴んだ手が震える。不気味さの余り、手を離そうとした..ら。手が離れない。手を開こうにも、左手の握った形が、まるで固まってしまったかのように、動かない。やだっ、何これっ!?...というところで目が覚めました。夢かよ~(*´Д`)=3 まぁ夢で良かったけど。 寝起き早々疲れた、一日の始まりでした(T-T)とりあえず、年末に私用で大阪に行くときは日帰りしようっと(苦笑)そして今後、船場では絶対に泊らないぞ!(←被害妄想)