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Diary of Heavenly-Alica

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2005/06/16
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今日は昨日の日記の続きを...


・:*:・゜★ 。・:*:・゜☆。・:*:・゜★。・:*:・゜☆。・:*:・゜★。・:*:・゜☆。・:*:・゜★。・:*:・


猛毒『酸素』を活用して、海に陸にあふれた私たち生物...

魚になって海を知り、恐竜になって攻撃性を身に付け、鳥になって三次元を理解し...やがて「哺乳類」の「ヒト」に進化しました。

酸素のおかげで「火」を手に入れ、「火」で「鉄」を鍛え、「鉄」で「道具」を作り...道具を使い、進化させ、遂には自分たちでも持て余すほど大きなエネルギーを手に入れました。

でもその代償に今、綺麗な空と海を失ったのです。


おそらく、古代の無酸素時代に初めて光合成した奴らも、この世界の頂点に立った瞬間、辺りは全ての生物が棲むべくもない、酸素に汚れた気味の悪い青い色をした海と空に変わっていることに気づいたに違いありません。

それが己が所業の結果であることも理解したでしょう。

そして、同時に気づいたはずです。

どろりとしたスープのような美しいアミノ酸の海と、COがいっぱいの灰色をした美しい空を二度と取り戻せないことも。

そして滅び行く己が種族の運命も、巻き添えになる他の種族の怨念を受ける業に捕われたことにも...


「ヒト」が生物界の頂点に立ち、同時代を生きる他の生物の屍の山の頂上に城を建てることは、決して「ヒト」の傲慢ではありません。

全ての生き物は、「弱肉強食」という残酷かつ好戦的な掟に従って進化してきました。

恐竜がその牙を磨いて王者として君臨したように、「ヒト」は爪や牙に代わる「技術」を磨いてチャンピオンになっただけのことです。

しかし、そのかわり、チャンピオンはチャンピオンとしての義務を果たさなくてはなりません。


それは同世代の中から次世代を育むこと。

次世代の生物が生きていくための環境の礎を築くこと。

そして...そのために自分自身を含む、同世代の全ての生物たちを滅びせしめる業を背負うこと。


それを人は「自然淘汰」と呼んできたのではなかったのでしょうか?


「ヒト」が棍棒代わりにした骨が宇宙船になるまで道具を進化させてきたように、進化の神の道具である「ヒト」も、自らを常に最新でいられるよう、知性を進化させてきました。

けれど、車同様、マイナーチェンジもいつか限界が来ます。

そして、フルモデルチェンジした新たな機種に、己の蓄えてきた技術と経験を引き継ぐのです。


現在、地球環境が激変しているというならば、「ヒト」と今生きている全ての生物が、世界を次世代の誰かに引き継がなければならないときが、もうそこまで来ているということです。


頂点に立った種族が己の残した負の遺産によって滅ぶことなど、生物の歴史にとっては別に珍しいことじゃないんですね。


きっと、我々人類の後を引き継ぐ次世代生物もまた、自己の生存に不可欠なダイオキシンと放射能をたっぷりと含んで紫色に光る空とピンク色の海を美しいと感じながら、自己にとっての猛毒、そのまた次世代にとっての必要不可欠な新物質を何万年もかけて大量生産するのです。

そしてある日、己が造り出した毒に汚れた海と空に気づき、後悔と罪悪感を抱きながら、やがてやってくる引継ぎのときを知ることになるのでしょう。


歴史は繰り返すものですからねw。







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Last updated  2005/06/16 11:08:44 PM
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