「ブラック・ベルベット 病める真珠が愛した司祭」須賀しのぶ
コバルト文庫(集英社)須賀しのぶさんの新シリーズ「ブラック・ベルベット」2ヶ月連続で2冊目。前巻で神聖帝国ディトーニア転覆のために、ハル神父を捜していると告げたキリ。ロキシー、ファナと3人で大都市ファウラーに向かったが・・・前巻の終わりで、「漆黒の聖女」であるとわかったキリ。ディートン教には、6大主教といい、それぞれの色をまとった大主教がいる。表向き女性の聖職者はいない。しかし、6大主教には、それぞれ「聖女」がいるという。6大主教の色に漆黒はないが、「漆黒の大主教」と呼ばれる主教はいる。それは、総主教に常に付き従い「ナイトライダー」の長であるエイセル主教である。キリとエイセル主教とに、関連があることは、キリがその身体から出てくる剣「黒真珠」を使うと、エイセル主教に影響を及ぼすことでわかるが、どういうつながりなのか詳細は不明である。それにしても、強化された身体を持ち、周囲をハットさせるほとの美人で、強い。しかし、ずっとディートン教の内部にいて、一般社会にでることのなかった聖女。彼女がなぜ出奔したのか。しかもディートン教の総本山である神聖帝国ディトーニアを転覆させようとするのは、何故なのか。また、キリの出奔を知っていながら、黙っているエイセル主教の意図は?さらに、戦争中に製造されたというキメラ。戦争とは、どんな戦争だったのか?大都市が、汚染させて廃墟になるような戦争はいつ終わったのか?戦ったのはどこだったのか・・・まだプロローグといった感じだろうか【本日の言葉】p14 もー、贅沢品を普段使いにしてこそ真の優雅っつーもんがさあ。「ブラック・ベルベット 病める真珠が愛した司祭」須賀しのぶ(コバルト文庫)より