ドラマチック離婚
私の会社は離婚率が異常に高いと思う。だから離婚と聞いたくらいでは、べつに驚いたりはしない。それはそれで問題だが。2週間ほど前もテレビでちょうど熟年離婚の話題をやっていたので「そんな理由で別れちゃうのか」とか「私もしょっちゅう言ってるな」とか他人事で発言しながら見ていた。しかし昨日の私は他人事ではなくなっていた。昼間に突然電話があり、「ちょっと証人になってほしい」という。結婚届は証人にもなったことなく、当然当人が行ったことのない儀式であるというのに、初めて書く書類が離婚届の証人とは!何となく腑に落ちない気持ちで待ち合わせの喫茶店に向かった。ただこの離婚についてはこれまた驚くべきことでもなく、ずいぶん前から内容をしっていた。しかし当人ははじめて話すので「おどろいた?」という勢いで、すべてを語ってくれたのだった。知らないことになっている手前、演技には細心の注意が必要だ。下手に驚き過ぎもおかしいし、あまりに離婚手続きや調停、もしくはすべての流れに詳しいのもおかしい。そんなわけでオムライスをおごっていただきながらサインをしたのであった。実際彼らの離婚にはかなり漫画のようなテレビのようなドラマチックな展開があった。それはもう少しほとぼりがさめたら書くことにして、なにぶんはじめてのことにちょっと緊張した私だった。