喝采症候群
喝采症候群というのをはじめて聞きました。1歳児が「すごいね!えらいね!よくできたね!」と言われて嬉しいように大人になっても誉めて欲しくてその為ならば嘘もついちゃう、病気にもなっちゃうという気質だそうです。(ちょっと乱暴な説明だな)こういうところに抜き書きをしていいのかどうかわからないけどちょっと立ち読み風にあげててみます。喝采症候群 (独断的パラノイア論) 木田恵子P102私がパラノイアについてしばしば思い悩まざるを得ないのは、パラノイアという病気の特徴に大いに関係があります。それはまさしく正気のなかの病気なので、自然に私のような医者でない者のところに相談が来ることになるのです。当人が悩みを訴えてくる場合にしろ、周囲がほとほと閉口して相談を持ち込む場合にしろ、それが病気とはだれも思っていないのに、どうやらパラノイアと考えなければならないところに行き着くことがよくあります。一家の中の健全なはずの人がパラノイアで、病人と言われている方がまだしも正常なこともあります。私は35歳から45歳まで新潟で、45歳から55歳まで東京で、家庭裁判所の調停委員をしていましたが、夫婦や家族間の紛争には前述のようなケースがよくありました。相手のパラノイア気質にほんろうされて疲れ果てた人のほうがよほど異常に見え、相手への非難が実は被害者の悲鳴であることが、誰にも調停委員にも、理解されないで、悔しがれば悔しがるほど、おかしく見えてきたりします。一方、パラノイアさんのほうは、ああ言えばこうと理路整然としていて、前後に多少の矛盾があっても記憶に歪みがあっても、断乎たる自信、いわば妄想的確信があるので、毎日一緒にいるわけでもない第三者には、どうもこっちの方が正しく見えたりするのです。-----------------------------この抜き書きは母の様子とあまりにも重なるために、私と同様の「母の支配」に苦しむ方の参考になればと思い、ここに紹介させていただいているものです。