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2006.02.12
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カテゴリ:本・作家
昨年の日本ホラー大賞で全選考委員が絶賛したというこの作品。
とある文芸雑誌であらすじ読んで、
読みたいと思ってたのがようやく読めました。
ホラーといってもいわゆる恐い、怖いとはちょっと違う。

「夜市」とは、字のごとく、夜の市場。

大学生のいずみは、高校の同級生裕司に「夜市にいってみない?」と
誘われた。
いってみるとそこは、何でも手に入れることができる、ただしお金か何かと引き換えにしなければならない、、という市場。
そこでいずみは裕司が過去に罪悪感を抱いていることを知る。
野球少年で甲子園で活躍した裕司だったが、
実は、小学生の頃迷いこんでしまった夜市で、
幼い弟と引き換えに「野球の才能」を買ったという。

夜市の登場人物はかなり妖怪っぽい(?!)のだけれど、
妖しくも綺麗な映像が見えたような気がする締まった文体。
確かに最後は予想しなかった結末だったし、
結末がどうとか気にすることもなく、
短編だしあ~っという間に読み終えてしまった。
でも読んだ後の充実感あり。

これは面白かった!

「風の古道」という書き下ろし作品も入ってる。
これもまた不思議空間あり。
若い作家さんだけれどすごく頭のいい印象だし、
違和感ある表現が少ないな~と。

次回作、注目したいぞと。





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最終更新日  2006.02.12 20:42:16
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