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サザエの映画と漫画の日々

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2007年01月12日
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カテゴリ:漫画
夜叉御前

 山岸涼子の漫画は夏に読むに限ります。読み手が背筋に冷水をぶっ掛けられたような衝撃を食らうからです。しかもその恐怖は読んだ後も嫌な気分が持続します。しかもなかなか忘れられないような話ばかり(笑)でも癖になる。まるでつらいけど食べちゃう辛い料理みたい。


お話は「時じくの香の木の実」-8歳になった日向は2ヶ月先に産まれた脇腹の娘、日影と共に大伯母の屋敷に赴き、一族の前でなにかの果物の干した物を食べさせられた。それを食べるとどちらかが永遠に年を取らないという大伯母。その食べ物のせいで死線を彷徨った2人だが目覚めてしばらくすると日向は年を取らなかったのだが…。

「キルケー」-バスに乗り遅れた子供5人が山奥を彷徨っているうちに迷子になった。だがそこに明かりを見つけ立派な洋館を発見した。中からは美しい女主人とたくさんの動物たち。女主人の好意で一日泊めてもらうことにしたのだが…。

「鬼来迎」-都会に疲れた敏子はさびれた漁村にやってきた。深草と名のお華や茶を教えている女先生の家に住み込みで働くことになった。前から居る家政婦の時枝さんとふたりで家事をやっていた時に人間の奇声が聞こえるが先生も時枝さんも動じない。わけの分からない不信感を抱いていた敏子が寝付いた時、布団に片腕の無い子供が転がり落ちてきて…。

「海底より」-高校3年生の登の家にアイドル歌手だった翼マミがやってきた。目が見えなくなったマミはマネージャーをしていた姉に捨てられ親戚をたらい回しされすっかり依怙地になってしまった。食事の際、登とケンカしたマミは海にやってきた。そこは平家一門が沈んだ海、壇の浦だった…。

「夜叉御前」-山奥の一軒家にやってきた家族の娘、紀子。病気がちの母親、父親と弟妹達そして父方の祖母の食事や家事を1人でこなしていた。だがその家が不吉だと感じていた紀子はその家で鬼を見つける。恐怖に振るわせながらも家族に迷惑をかけまいと紀子は鬼を無視するのだが、だんだん紀子の体に異変が現れて…。

他「笛吹き童子」を含む短編集なんですが…いやぁ~、もう怖いです。
まずは「時じくの~」ですがこれは古事記の話を引用しているらしく巫女選びの話だったんですが、わがままだけど年を取らない巫女になった日向の周りで起こる異変。声が出なかったり廊下が腐り落ちたり日影の存在が急にまぶしくなったり…そして例のオチとも言える、本当の意味での巫女になった日向。山岸涼子はもともと読んでいても分かりづらい話を描くんですが実はあとで強烈なオチを持ってくるんですよ山岸涼子はそのオチがすごい。何故って今までの分からなかった話や展開がたった1ページまたは1コマで驚愕するほど読み手に分からせてしまうのだ

それの最高傑作と言ってもいいのがタイトルにもなっている「夜叉御前」。家族が気づかず紀子1人しか知らない鬼、紀子を太らせ体を弱らせようとする鬼、鬼とは違った体に圧し掛かってくる黒くて大きな物体。この漫画のオチの1ページを読んだ瞬間、私は血の気が引きました。内容と絵柄のインパクトとなによりも作者の読み手を魅了させる底力に。この話はオチを読み終わった後、もう一回読み直すことをお薦めします。今度はオチを知りながら読んでみてください。紀子や鬼の関係や状態が空恐ろしくなってさらに背筋が凍ります。


「キルケー」は絵柄も古くて初期の方なせいか他の漫画よりはちょっとインパクト薄めだったかも。

「鬼来迎」は…母親にはそんなことをやってほしくないってことを作者は本当にさらっと描いてます。厳しく怒る人の方が妙に優しい人よりも好き。主人公敏子の言葉がこの話のシメとして実にあっている。この漫画もまた津波のシーンが素晴らしい一枚の絵となっている。山岸涼子って漫画家もいいけど日本画家もイケると思うんだけどなぁ


「海底より」これは「おぞこより」と読みます。元歌手の盲目になってしまった少女と盲目の琵琶法師「耳なし芳一」がシンクロし平家の亡霊たちが目の見えない少女の前に次々と現れるという設定。まさに亡霊たちに取り憑かれ引きこまれ様としている様を丹念に書いてある。最後のページの「ガシャリ」という鎧音がなんとも不気味で後味悪し。

人間の暗部をこれでもかと描いている作者。それでも読み手は衝撃をくらいながらも読むことをやめれないと思います。





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最終更新日  2007年01月15日 14時33分02秒
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