子供は親次第・・・ホントか?
今月はたのじのお誕生月。私も子育て業を始めて6年になる。育児を始めてみて、まず驚きだったのが子供は全く親の思う通りに育たないということだった。そんなの当たり前だろ!と思われるかもしれないが、子供のデキが悪かったり行儀が悪かったりすると「親のしつけが悪いから」って言われるじゃん。世間は子供は親次第でどうにでもなるって思ってるってことでしょ?先日も自分の家事の才能のなさを親のせいにしたばかりの私、もちろん親の影響って皆無ではないと思うけど、自分で育ててみてその影響の範囲が恐ろしく小さいことに衝撃を受けた。なんでこんなネタなのかと言えば。今日、保育園でやってる「誕生会」に行ってきた。毎月、その月生まれの園児をまとめて祝う会が開かれており、年長児は最後ということで親が見に来てもいいことになってる。で、誕生会からその後のお遊び、給食(これも誕生会の日はちょっと豪華。親もご相伴にあずかれる♪)まで、ちょっと長く園生活を見学する機会に恵まれた。たのじは予想通り皆の前では緊張&ふざけモード、園生活も概ね予想通り先生の言うことは聞いておらず次の動作へ移るのも遅く、特に意外な点ナシ。気になったのはRちゃんというたのじのクラスの女の子。誕生会の間中、Rちゃんは私ともう一人誕生会に来ていたYちゃん(同じ12月生・年長の女の子)ママのほうに向いたまま、しまいには私の膝に乗ってきた(可愛いけどたのじの写真が撮れないのよ・・・)。保育園児というのはやはり親と離れてる時間が長いせいか妙に甘ったれで他人の膝にも平気で乗ってくる子が多いので、別にそれはいいのだけど、私はあまりRちゃんと接触のない方だし、他の子は友達同士でふざけてるのにRちゃんは友達とは全然話さないんだなー、そういう子だっけ?と思っていたら、誕生会の後、お遊び見学中、Yちゃんママから聞いた話。「Rちゃんはすぐケンカして手が出るから、だんだん友達が側に寄らなくなっちゃって・・・」このYちゃんママもRちゃんママもクラスの主流派元気ママの一派で(こういう書き方するとなんだけど皆いい人達です(^^)しょっちゅう家族ぐるみで一緒に遊んだりしているようだが、最近子供達が「Rちゃんが一緒じゃ嫌!」と言うことが多くて困っているのだそうだ。そっか、それで友達じゃなく私らのほうへ・・・そう思ってお遊び中のRちゃんに注目してみると、ドッジボールをしていたが早速ボールの取り合いをやっており、年下の子をどつき倒していた。おやおやーと思っていたら今度はお昼寝用お布団敷きでまたケンカ。誰が誰の隣でお昼寝するかで言い合いとなり(多分、Rちゃんが隣に行くのを相手に拒否されたか、Rちゃんなんかよりアタシが隣のほうがいいて!と他の子に言われたか)皆が給食に行ってもRちゃんは一人、フトンの上で泣いていた。その様子は、とても可哀相なのだけど。このRちゃん、1歳児クラスの頃から乱暴だった。たのじもよく「Rちゃん、あぶ。」と言ってRちゃんに”あぶ”された噛み痕なまなましい手を私に見せにきた。(関係ないけどだいたいの子が今のところ1歳児の頃の印象通りに育ってるな・・・)今お迎え時にたまに見かけるRちゃんは、乱暴というよりはいつも「怒って」いる。いつも「への字」口をして真っ赤な泣きはらした目で、ママに向かって、いかに友達が意地悪か、いかに皆が自分をわかってくれないかを切々と訴えている。たのじもよく泣きながら「○ちゃんが・・・」とか言っているが、そういうのとはちょっと違う。生まれつき不平不満が多い、という感じ。はっきり言って、かなり可愛くない。可哀相だが、誰もがそう思うだろう。(見た目はとても可愛い子なんだけど・・・笑顔なら)そしてとても不思議なのが、Rちゃんのママはとても優しい、いい人だということだ。先の主流派ママは皆さん関西出身ですか?というくらいボケとツッコミの応酬なガハハ母さんが多い中、Rちゃんママはそういうやりとりを笑って見ている方。別に無口で暗いとかでは全然ないけど、わりとおとなしめな、私からみれば一派の皆さんの中ではとても話しやすい、誰にでも感じのいい人。家では違うのかもよ~と言う人もいるかもしれないが、あの心遣いは付け焼き刃ではないと思う。そんなRちゃんママは、Rちゃんの素行や園での悪評に、当然ながら悩んでいる、というYちゃんママの話。気の毒だな~。いやうちもたのじのアホぶりには悩んでいるけど、私なんかよりずっと人付き合いや仕事や家事が抜け目ない(であろう)Rちゃんママが、そんなことに悩まなきゃいけないなんてと思うと、Rちゃんが憎らしく思えてくるほどだ。繰り返し力説するけど、ほんっっとに、子供って生まれつきキャラクターが決まってるのだ。親がいじれるもんじゃないのだ。年長ぐらいの小さなよそ様の子について、ヒドイ書き方をしている私。ここまで書くのも、実はそれなりの思いがある。Rちゃんは、私の小さい頃に似ている。私も不満の多い子供だった。皆が楽しく過ごしているときも一人で「への字」口で文句をたれ、雰囲気を悪くするような子。「誰々ちゃんがぶった」とかの具体的な文句というより、自分が、いかに正しいか。周りが、いかに間違っているか。何故世界が自分を中心に回らないのか、それがとにかく面白くない。そんな文句のたれ方をしていたように思う。私も友達からあまり好かれない子供だった。私は昔はデキがよかった、という話を書いたばかりだが、あのまま転落しないでいてもせいぜい今よりちょっといい大学に行けたくらいで、ロクな人間にならなかったであろうことは変わりなかっただろう。なんつっても人望なくて社会不適応だから(笑)。話がそれたけど、そんなわけで、私なりにRちゃんはいとおしいのである。本当は、ウチにはこんな子がくるはずだったのでは?と思うことがある。たのじはアホだけど、悪いところは私に似なかった。こんなにコミュニケーションが苦手で、自分から人に近づいていくことができない母(&父もけっこうそうだ)に育てられたというのに、それはそれは人なつこく、いつも笑顔だ。どこへ行っても人見知りせずすぐ友達になるし、ケンカしても全く根にもたずすぐ仲直りする。家でも友達の悪口をほとんど言わない。「おれ保育園の人ぜーんぶ好き!」と言っている。本当に素直で明るい。これも、親の力が及ばないところといえる。反面、私はもうちょっと人の話聞いたし手癖も悪くなかったんだけどね・・・どうやっても思い通りにならねーよこのガキ(-_-#)たのじの行く末が心配なのとは全く違う意味で、Rちゃんの将来が心配な私。Rちゃんママのこともね。親はたぶん、どうすることもできない。Rちゃんがいつか自分で気付かないとね。