|
|
|
2007.04.25
カテゴリ：胃・腸・内臓・おなら・便・痔・臍・二日酔
きょうの健康（2007/4/23放送）
放っておけいない「すい臓の病気」 激しい腹痛｢急性すい炎」 すい臓の病気で最近増えているのが急性すい炎。 １９８２～１９８６年までは１万５千人ほどだった患者が ２００３年には３万５千人にまで増加している。 すい炎とはすい臓に急激に炎症が起きる病気。 激しい腹痛が特徴。 最近 すい炎が増えている理由は食生活の欧米化によって 高脂肪やアルコールの摂取量が増加していることが考えられる。 また 高齢化社会になってきて胆石が原因のすい炎も増えている。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ すい臓の位置は？ カラダの奥深く胃の裏側にあり 胃と背骨に挟まれる位置にある。 長さは１５センチ位、厚さは２～３センチ、重さは１００～１２０ｇ すい臓の中にはすい管が通り 消化液である膵液が通り 十二指腸へと流れている。 胆のうからは総胆管が通っており 消化液である胆汁が通り 十二指腸へと流れている。 すい管と総胆管が十二指腸の入り口のあたりで合流している。 すい臓の役割は？ 大きく分けて２つ。 ・３つの消化酵素（食べ物の消化をする）を作る働きをしている アミラーゼ(炭水化物） トリプシン(たんぱく質） リパーゼ（脂肪） ・ホルモンを作る働きをしている インスリン(血糖を下げる） グルカゴン(血糖を上げる） これによってブロウ糖の調節を行っている ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ すい臓に炎症が起きてくる主な原因は？ アルコールと胆石 アルコールを多量に摂取すると すい臓に直接的な刺激を与え膵液をたくさん作らせる。 すると膵液はすい管の中を通って外へ出ていくため すい管の中の圧力が上がってくる。 そのため消化酵素を作っている末端に負担がかかり すい臓の中で自分の消化酵素によって自分を溶かしてしまう。 これが急性すい炎 胆のうの中にある胆石が暴飲暴食によって 石が総胆管を伝わって落ちてきて詰まる。 すると膵液の流れが悪くなってしまう。 そのために 多量のアルコール摂取と同じメカニズムで すい臓の中に炎症が起こってしまう。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ どの位の割合で起こるのか？ 急性すい炎の原因は男性女性で違いが少しある。 男性：アルコール５０．１ 胆石１７．７ 特発性１７ 女性：アルコール ９．６ 胆石３７ 特発性３４．５ 特発性というのは原因を特定できないすい炎。 男性はアルコールによる急性すい炎が多いが 女性は胆石や特発性による急性すい炎が多い。 ～急性すい炎の症状～ アルコールや脂物の多量摂取で 数時間して激しい痛みに襲われるのが特徴 ・激しい痛み みぞおち、左上腹部、背中 嘔吐や発熱を伴うこともある ・痛みの種類 重苦しい痛み、だんだん強くなる、治まることなく続く 胆石発作のような痛みの強弱はない。 重症の場合は腹痛意外にも冷や汗をかいたり 血圧が下がったり また意識が薄れることもある。 夜中の場合には救急車で来る患者もいる。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ どのような検査を行うのか？ 激しい腹痛ということでいくつかの病気を考えて その中で急性すい炎である見極めを行う。 血液検査、尿検査 ↓↓ 急性すい炎の疑い ↓↓ 腹部エコー検査、腹部ＣＴ検査など 急性すい炎の治療は？ すい臓を働かせない 安静にするということで「絶食」 入院での治療が必要になる カラダも安静にする 水分と栄養素は点滴で補給する 軽い場合は１週間 重い場合は２～３ヶ月かかる。 急性すい炎の薬物治療 ・抗酵素薬 ・鎮痛剤 ・抗生物質 重症急性すい炎になるとショックを起こしたり 意識がなくなったり 致死的な場合もある。 重症急性すい炎の場合は集中治療室で治療を必要とする。 心臓、肺、腎臓など重要な臓器にも次々と障害が出て 多臓器不全という状況になることもあるため。 急性すい炎は重症の場合をのぞいて ほとんどもとの機能に回復する。 重症の場合は後遺症が残ることもある。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 今回のポイントは… 「暴飲暴食に気をつける」 原因となるアルコールに最も気をつける 胆石を持っている人は胆石の治療を… お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
Last updated
2007.04.25 20:12:31
コメント(0) | コメントを書く
[胃・腸・内臓・おなら・便・痔・臍・二日酔] カテゴリの最新記事
|
|||||||||
