|
カテゴリ:不整脈・AED・心臓病
本当は怖い家庭の医学(診察日:5月27日 )より
心臓を病から守る!心臓スペシャル 人間が生きていくために大切な臓器「心臓」 心臓の大きさは握りこぶし大。 心臓の位置は鎖骨とみぞおちの間やや左。 心臓は血液のポンプ。 私たちが生きていくために必要な 酸素や栄養素を含んだ血液を全身に送り出している。 生まれてから死ぬまで1秒たりとも休むことなく心臓は動き続けている。 1分間に約70回、1日に約10万回 一生80年とすると約30億回 ひたすら拍動を繰り返している。 しかし私たちは心臓に更なる負担を掛けているという。 その結果、近年ある心臓の病が急増している。 『本当は怖い息切れ~逆流地獄~』 Y・Hさん(女性)/54歳(現在) 主婦 カラオケと酒、そして食べることが大好きな主婦Y・Hさんは、 40歳を境に肥満がエスカレート。 肥満解消のためには運動しかないと、腹筋やジョギングを始めました。 しかし、1週間ほど経った頃、いつもの階段をあがっただけで なぜか息が切れてしまったY・Hさん、初めての経験でした。 すべては肥満のせいと思っていましたが、 その後も新たな異変が彼女に襲いかかりました。 Y・Hさんのダイエット計画は順調に進んでいました。 しかし彼女はどうしてもお酒がやめられませんでした。 「ご飯を減らしているし肝臓は強い」とお酒は飲み続けていました。 ダイエットを続けて1ヶ月 体重が2キロ減りました。 しかし掃除をしていても夕食の支度をしていてもすぐに疲れてしまいます。 横になって休んでもなぜか逆に息苦しくなってしまいます。 ダイエット開始から2ヶ月 だるさや息苦しさはひどくなっていました。 ついに運命の時がやってきました。 息苦しさに加え咳まで 咳が止まらず話すことさえできません。 ついには痰まで吐いてしまいました。 しかもピンクの泡状の痰です。 こうして病院へ担ぎ込まれました。 (1)息切れ (2)疲れやすい (3)横になると息苦しくなる (4)はげしい咳 (5)ピンク色のタンが出る 病名 ⇒ 僧帽弁閉鎖不全症 <なぜ、息苦しさから僧帽弁閉鎖不全症に?> 心臓は4つの弁の働きによって、血液を一定の方向に流すことができます。 「僧帽弁」とは、その4つの弁のうちの一つ。 「僧帽弁閉鎖不全症」は、この僧帽弁が異常をおこし、 きちんと閉じなくなることで血液の逆流が起きてしまう病。 放置すると心不全を招き、最悪の場合、死に至ることもあります。 健康な人の心臓は、弁がしっかり閉じ、血液をスムーズに流しています。 一方、異常を起こした僧帽弁は、片方の弁がゆるみ、 きちんと閉じないため、隙間から血液が逆流しているのです。 僧帽弁を含む心臓の弁に何らかの異常があると 考えられている人の数は、なんと100万人以上。 しかも近年、50才以降で急激に増加しているのです。 では、なぜY・Hさんはこの病に冒されてしまったのでしょうか? その根本的な原因は定かではありませんが、 大きな要因として考えられるのが、心臓への負担のかけすぎ。 Y・Hさんの場合は、例の肥満と、それに起因する 高血圧が心臓に負担をかけ続けたと考えられます。 肥満になると、脂肪が増えるため、より多くの血液を必要とします。 すると心臓は大量の血液を全身に送ろうと、収縮のリズムを早め、 結果、心臓の負担になるのです。 さらに慢性的な肥満は、血管の動脈硬化を進めるため、 より強い力で収縮するはめに。この高血圧の状態も負担の要因です。 こうして、長年に渡って心臓に負担をかけ続けた結果、 Y・Hさんの心臓では恐ろしいことが起きていました。 僧帽弁には、血液の逆流が起きないように 腱索と呼ばれるロープのようなものがついていますが、 それが長年の血流の強い圧力で徐々に弱っていったのです。 しかし、そうとは知らないY・Hさんは、大きな過ちを犯してしまいます。 それこそが、あのよかれと思って始めた運動。 高血圧の人が運動をすることは大切なのですが、 それも度を越してしまうと、心臓はさらなるフル回転を強いられ、 この病の引き金になってしまうことがあるのです。 そして、弱っていたY・Hさんの腱索は、ついに伸びきってしまいました。 そして血液が逆流。全身へ送られる血液が不足し始めたのです。 こうして起きたのが、あの息切れという症状。 しかし、それも肥満のせいと、運動を続けたY・Hさん。 彼女の犯した過ちは、それだけではありませんでした。 過度の飲酒です。実は飲酒も度が過ぎると、 高血圧になることが統計的にわかっています。 なのにY・Hさんは、お酒といえば肝臓とばかり考え、 心臓のことなど全く頭にありませんでした。 その結果、のびた腱索がついには切れてしまい、 逆流はさらに加速、肺にまで影響を及ぼすように。 そのため、あの猛烈な咳とともに、肺に逆流した血液が混じり、 ピンク色のタンがでてしまったのです。 僧帽弁閉鎖不全症など、心臓の病にならないためには、 日頃からどんな生活習慣が、心臓の負担になるのかをしっかり理解し、 心臓に過度の負担をかけないことが何よりも大切なのです。 あなたは最近 ちょっとしたことで息切れをすることはありませんか? 横になると息苦しくなりませんか? そして何より 肥満や過度の飲酒など 心臓に負担をかける生活をしていませんか? ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ メディカルホラーチェック 「心音生検査」 聴診器で心臓の音を聞き 弁の異常等を診断する。 「ド」という音は僧帽弁が閉じる音 「クン」は大動脈弁が閉じる音 弁に異常があると「ズッー」という雑音 血液の逆流する音が聞こえる。 ゲスト患者にレッドゾーンはいませんでした。 しかし、弁に異常がある人はいなかったが 芝田山親方の心音は気になる心音だった。 体格が大きいため心臓と聴診器の間の距離があるので聞き取りにくい。 「ドックン」が普通の心臓だとすると 親方は「ドドックン」と「ド」が1つ多い。 「ドドックン」の「ド」は血液が心室にぶつかる音。 その原因は おそらく現役時代の激しい運動で高血圧状態が続いたこと。 その結果 心臓の筋肉が硬くなっている可能性がある。 今後は 体重を落とすことが大切。 1年に1回は心エコー検査を受け 弁の状態をチェックする。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 2つ目のホラーチェックは「心臓の潜在能力検査」 心臓の潜在能力とは日常は使われない心臓の潜在的な力のこと。 「心肺運動負荷試験」 心拍数・血圧二酸化炭素の量等を計測するための測定器を装着。 心臓に負荷をかけるため自転車を体力の限界までこぐ。 負荷をかけた時に現れるのが心臓の潜在能力。 基準値より心臓の潜在能力が低かった場合 将来 心臓病のリスクが高いレッドゾーンとなる。 レッドゾーンは3人 心臓は症状が出た時にはすでに危険な状態になっていることがある。 1年に1回はエコ検査等を行い心臓の病の早期発見に努めるとよい。 レッドーゾーンになる大きな原因は心臓に負担をかける生活習慣 心臓に負担をかける要因(負担をかけるリスクが高い順) 1)肥満 2)高血圧 3)喫煙 4)ストレス 緊張 5)寝不足 6)過度の飲酒 7)過度の運動 8)長風呂 9)急激な寒暖差 10)塩分・糖分の多い食生活 肥満の悪いところは ついている脂肪にも 栄養を与えるため心臓に大きな負担がかかる。 タバコは心臓にいいことがひとつもない。 ニコチンが血管を収縮させているので心臓に負担がかかる。 ストレスは交感神経が優位になり血管を収縮させる。 その結果 高血圧になり心臓に負担がかかる。 心臓の潜在能力は回復する? 心臓に負担をかける生活習慣を改めれば回復する。 さらに大切なのが「適度な運動」 ウォーキング等を少しきついと感じて 汗ばむ程度 毎日行うことが大切。 1日20~30分が目安。 ただしやりすぎは禁物。 自分の体調を見ながら…心臓をいたわることも大切です。 心音を聞けばすぐに異常がわかる? 音を出す臓器は心臓だけ 聴診器で毎晩自分の心音を聞いてみるとよい。 毎日聞いていると自分の心臓の異常に気づくことができる。 ■楽天「聴診器」で検索 ■「聴診器」売れ筋ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.05.30 21:49:21
コメント(0) | コメントを書く
[不整脈・AED・心臓病] カテゴリの最新記事
|