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カテゴリ:不整脈・AED・心臓病
本当は怖い過程の医学(診察日:6月30日 )より
私でも救える突然の心臓発作にAED AEDは電気ショックで心臓を再び正常に動かす装置。 『心室細動~突然死を防ぐ方法~』 W・Sさん(男性)/61歳 サラリーマン 12年前 48歳の頃は お酒はめったに飲まないものの 甘いものが大好物 食後のデザートは欠かしませんでした。 そのせいか会社の健康診断で中性脂肪や血糖値が高いと指摘され 一念発起 週2回のジョギングを始めたものの なかなかやめられなかったのがタバコでした。 1日2~3箱吸う30年来のヘビースモーカーだったのです。 数年後 50歳を過ぎた頃 同僚にマラソンレースへの 参加をすすめられこうしてマラソンの虜となっていきました。 東京近郊に住むW・Sさんは、2007年2月、東京マラソンの参加。 体調もよくレースも順調で ゴールまで残り1キロとなった時 走っていた最中に、突然めまいに襲われ、意識を失ってしまいました。 この時、彼の心臓は痙攣を起こし、心肺停止とほぼ同じ状態。 心室細動という状態です。 生死は時間との戦いで、できれば5分以内、遅くとも9分以内に AEDで電気ショックを与えなければ絶命という危機に陥りました。 その時、最悪の事態を回避してくれたのは、 周囲にいた人々のとっさの行動でした。 <なぜ、W・Sさんは九死に一生を得られたのか?> 午後2時52分、突然倒れたW・Sさんの異変に気付き、 すぐさま後続のランナーが駆け寄ります。 男性は、消防署で働く現役の救急救命士。 口をパクパク動かしているW・Sさんの 様子を見た彼は、それが呼吸ではないと判定。 周囲の人にAEDと救急車を要請し、すぐさま人工呼吸と 胸骨圧迫、いわゆる心臓マッサージを始めたのです。 1分後、近くにいた救護スタッフが、 AEDを持って着すると、ただちに装着にとりかかります。 さらに1分後、ゴール付近にいた別の救護スタッフも駆けつけました。 こうして、総勢10名でAED、人工呼吸、 胸骨圧迫を分担し、救護にあたりました。 AEDは、渡部さんの心電図を瞬時に解析。 「電気ショックが必要です」という指示を出しました、 時刻は午後2時58分。 救急救命士が、電気ショックを与えると、 W・Sさんの細かい震えが無くなりました。 心臓のけいれん、心室細動が、なんとか治まったのです。 その7分後、救急車が到着し救命救急センターへと運ばれました。 W・Sさんが九死に一生を得たのは、速やかなAEDの装着。 しかし、大きなポイントが実はもう一つありました。 それが「胸骨圧迫(心臓マッサージ)」です。 心肺停止の状態が危険なのは、脳に酸素がいかなくなること。 脳細胞は酸欠に弱く、5分程度で細胞の壊死が始まります。 それを防ぐには、ポンプの役割を果たせなくなった心臓を、 外部から押し、脳への血流を途絶えさせないこと。 つまり、胸骨圧迫は、脳へ血液を送る作業なのです。 心室細動からの時間経過と救命率のグラフを見ると、 なにも処置をしない場合に比べ、胸骨圧迫を行った場合は 生存率が実に2倍~3倍に跳ね上がっています。 心室細動に陥った人の生死の明暗を分けるのは、AEDと胸骨圧迫なのです。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 日本でのマラソン中の死亡者は2001年から2006年で22名。 奨励の患者さんは 全く症状がなかったが 突然心臓発作が起きた。 「無症候性心筋虚血」 狭心症や心筋梗塞になっても胸の痛み等の症状が出ない。 心筋梗塞になる患者さんの40%がこのタイプ。 時として早期発見が難しいこともある心臓の病。 だからこそ 突然発症したときの対処法が大切。 <超簡単 AED使用法> 1) 意識を確認する。 交通事故で頭や首にケガある場合や、疑いがあるときは、 体をゆすったり、首を動かさないようにする。 意識がなければそばにいる人に119番通報してもらい、 AED(自動体外式除細動器)を持ってきてもらう。 AEDの設置場所は駅や空港、デパート、ほか公共施設などに多く設置されています。 =ポイント= 意識の確認は肩をたたきながら、耳元で 「大丈夫ですか?」「もしもし」等と声をかけ、反応があるかを確認します。 呼びかけに何らかの反応があれば「意識あり」、なければ「意識なし」 2) 普段通りの呼吸がなければ胸骨圧迫(心臓マッサージ)と人工呼吸を行う。 人工呼吸は直接口をつけると感染症を起こす危険性などがあります。 口対口の人工呼吸がためらわれる場合には、人工呼吸を省略してもかまいません。 =胸骨圧迫(心臓マッサージ)のポイント= 乳首と乳首の真ん中あたりを目安に、 胸の真ん中を、重ねた両手で「強く、速く、絶え間なく」圧迫します。 大切なのは、押す位置と強さです。 強さは、胸の壁がおよそ5センチ沈むくらい、力強く押すことが大切です。 これを1分間に100回のペースで、休みなく行います。 子供の場合、胸の厚さの3分の1が沈むくらいを目安にしましょう。 3) AEDの電源を入れると、「パッドを胸に装着して下さい」 という音声による指示が流れます。 4) 電極パッドを貼る。(パッドには体の貼る部分が描かれています) 5) 電極パッドを貼り付けると「体に触れないでください」 という音声メッセージが流れ、自動的に心電図の解析が始まります。 6) AEDが電気ショックを必要と判断したらショックボタンを押す。 AEDショックボタンを押す際の注意 ショックボタンを押す前に必ず以下の安全確認を行う。 (1)声を出して「みんな離れてください」と言います (2)手振りで離れるよう指示します (3)倒れている人に誰も触れていない事を確認する その後、AEDの指示に従いショックボタンを押す。 ちなみに、AEDから「電気ショック不要」 という音声が流れたら、心臓マッサージを行いましょう。 7) 電気ショック後も、すぐに心臓マッサージを再開しましょう。 脳出血等の場合 動かしていけない? 脳が原因でも 心臓が原因でも 心臓が止まっていれば胸骨圧迫を行う。 AEDを使わなくてもよくなったら? 呼吸が止まったままならば AEDはそのままで胸骨圧迫を続ける。 電気ショック終了後も AEDのパッドと電源は救急車が来るまでそのままにする。 再び痙攣を起こした場合 AEDが感知し知らせれくれる。 ■楽天「AED 自動体外式除細動器」で検索 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.07.11 17:28:26
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