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カテゴリ:胃・腸・内臓・おなら・便・痔・臍・二日酔
みんなの家庭の医学(放送日:2010年8月31日)より
間違いだらけの市販薬の選び方、使い方 スペシャル! 街で売っている市販薬。その数 1万種類以上。 その中からあなたは正しく薬を選び 使えていますか? 実は間違った薬の使い方で胃の8割を切除した例も… 果たしてその間違った薬の使い方とは? おやつみたいに薬を飲んで、胃の大部分を切除!? <実際の症例> H・Nさん(65歳・女性)は23年前に大病を患い、胃の大部分を切除。 現在、胃が5分の1しか残っていません。 その原因こそ、間違った市販薬の飲み方でした。 ストレスで食べちゃうと消化剤のつもりで胃薬を飲んでいたH・Nさん。 当時 薬に対する知識に乏しく用量・用法など考えず薬を服用していた。 その結果 その使用法から病を見過ごしてしまったのです。 一体それは、どんな「薬の飲み方」だったのでしょうか? 1972年、大手アパレルメーカーに就職したH・Nさん。 売り上げナンバーワンの売り場の責任者として、 また、女手一つで二人の娘を育てる母親として、 家事に仕事にと大忙しの毎日を送っていました。 そんな彼女の悩みが食後によくおそわれる胸焼けや胃もたれ。 若い頃からよく現れる症状でいわば持病のようなもの胃薬は常備薬。 症状が出るたび市販の胃薬を飲んで対処していました。 そんなH・Nさんが更なる異変にみまわれたのは38歳の時。 なぜか、背中の真ん中あたりが、凝ったように鈍く痛むのです。 さらに、食後の胸焼けと胃もたれが、以前より頻繁に起きるように。 それでも、2~3日胃薬を飲めば、症状は治まるため、 H・Nさんは「いつもの胸焼け」と放っておきました。 その後も、仕事が忙しくなったり 年頃の娘さんとのすれ違いなど 胸焼けや胃もたれの頻度は増える一方。 いつしか胃薬を毎日連続で飲み続けるようになりました。 こうして、すぐに胃薬がなくなるため、 ろくに注意書きも読まずに、様々な胃薬をまとめ買い。 いつしか、H・Nさんは3時間おきに胃薬を飲むようになっていました。 そして、3年後、遂に決定的な異変が訪れます。 喋ろうとした次の瞬間、突如激しい胸焼けが。 さらに、強い吐き気も! 胃薬が効かなくなっていました。 ここに至って、ようやく病院を訪れたH・Nさん。 胃もたれと胸焼けの本当の原因が明らかになったのです。 <症状> (1)食後の胸焼けと胃もたれ (2)背中の真ん中あたりが凝ったように痛む (3)食後の胸焼けと胃もたれが頻繁に起きる (4)胸焼けと胃もたれがすぐぶり返す (5)激しい胸焼け (6)吐き気 <病名>胃悪性リンパ腫 胃壁のリンパ球ががん化する、ガンの一種。 その原因の一つは胃の中にすむピロリ菌。 H・Nさんの場合もピロリ菌によって、 胃壁の炎症が繰り返し引き起こされ、ガンを発症させたと考えられます。 しかも、発見が遅れた事で、胃の中にガンが6箇所も転移。 結果、大部分を切除するしかありませんでした。 なぜ、そこまで発見が遅れたのか? その原因こそが<間違った薬の服用法>だったのです。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 間違った薬の飲み方とは? そもそも、H・Nさんが常用していたのは、総合胃腸薬と呼ばれる胃薬。 胃酸を中和することで、胃もたれや胸焼けを取り除く薬です。 H・Nさんの薬の飲み方と症状の変化を、順を追ってみてみましょう。 症状(1) 胸焼けや胃もたれ ⇒ その都度、薬を飲むと治っていた。 ⇒ 正しい飲み方 症状(2) 「背中の鈍い痛み」や「食後の胸焼けと胃もたれが増えた」 ⇒ 2~3日薬を飲んで治まった。 ⇒ 正しい飲み方 両方とも正しい飲み方でしたが この2つの症状は 実はこの2つの異変は胃炎が悪化したサインだった! 胃炎は、胃薬で酸を抑えれば、2~3日で自然に症状が治まります。 しかし、彼女は、不快感を抑えるため、1日何回も胃薬を服用するように。 さらに、症状が改善しなくなっても、 その後、3年もの間、薬を飲み続けていたのです。 これこそが「間違った薬の飲み方」 実は、薬の添付文書には、必ず以下のような一文が記されています。 【2週間くらい服用しても症状がよくならない場合は 服用を中止し、医師又は薬剤師に相談してください。】 これは、長い間症状が改善しない場合、 症状の原因となる重大な病が隠れている可能性が高い、という意味。 (※厚生労働省が記載を義務付けている) 胃炎ができては薬で症状を抑えることを何度も繰り返すうち、 ついにその部分のリンパ球が変質して、ガンが発生。 そのため後半はほとんど薬が効かなかったのです。 近年、以前なら処方箋がなければ購入できなかった 効き目の強い薬が、薬局で買えるようになってきました。 だからこそ、安易な自己判断は禁物。 市販薬を服用する前には、必ず添付文書に目を通すことが重要なのです。 続きます!! ■楽天「胃ガン」で検索 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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