みんなの家庭の医学(2011/5/3放送)より
長引く治らない症状 本当の原因をもう一度探ります!
名医のセカンドオピニオンスペシャル
セカンドオピニオンとはなかなか治らない1つの病に対し
今までの医師だけでなく他の医師に違った角度から診断を求めるもの。
それこそが今までの長引く身体の不調を解決する大きな手がかり。
<高血圧の悩み>
59歳・女性から寄せられた、
「薬を飲んでも思うように高血圧が治らない」というお悩み
2年前、上の血圧が180、下が110になって以来、
病院で処方してもらった「血圧を下げる薬」を飲んでいます。
はじめは朝と夕方1日2回薬を飲み、
5ヶ月ほどで上が95、下が65と血圧は下がりました。
すると先生は、今度は1日に1回朝だけ飲むようにと指示されました。
でもそれからは、上の血圧が130から150とまた高血圧に戻ってしまったのです。
しかも時々、突然息苦しくなるという症状まで出始めました。
そんな時は、大きく深呼吸をしてなんとかしのいでいますが、
今後のことを考えるととても不安です。
一体どうしたら良いのでしょうか?
【ファーストオピニオン】 高血圧症
名医が導き出した、セカンドオピニオンとは?
注目したのは、相談者の方が2年前、180あった血圧が
血圧を下げる薬を飲んだところ、95に短期間で下がっていること。
短期間でこれだけ血圧が下がるというのは非常に稀な例ですので、
他に何か要因があったのではないかと考えます。
もう一つ注目した点は、息苦しいのが深呼吸すると楽になっていること。
通常、血圧が高いと心臓に負担がかかっているため、
深呼吸したぐらいでは良くなりません。
これは、副交感神経というリラックスするための
自律神経が働いて楽になっているということだと思われます。
【桑島先生が導き出したセカンドオピニオン】
精神的要因による高血圧の可能性あり
心配事や精神的なストレスがあると、血管に負担がかかって
アドレナリンが分泌され、血管が収縮し、
血圧が上がることがわかっています。
この方も恐らくそういった時期があったのではないかと思われます。
瞬間であれば血圧が上がっても問題ないですが、
常に血圧が高いとダメージが起こります。
どれぐらいの時間、ストレスがかかっているかということが問題です。
<先生のお勧め治療方針>
相談者の方の場合、現在飲んでいる降圧薬を続けて服用しながら、
精神的な負担がかかっている可能性がありますので、
心療内科などで相談してみることをお勧めします。