●私の行動基準とは?/借りっぱなしでごめんなさい
昔、ある彫刻家が人に見えない像の裏側まで一生懸命作ったことに対して、王様からこういわれた。「そんな人に見えないところまで手をかけなくてよい」それに対し「誰が見ていなくても神が見ている」そう答えた。この気持ちである。「誰が見ていなくとも自分自身が見ている」これは経営や仕事にも通じるものだ。誰も見ていなくても神は見ている。自分自身は見ている。それに恥ずかしくない仕事をしたい。そして自分を偽らなくて済むような生き方をしたい。だから正直に偽ることなくお客さまに接したい。これが今の私の行動基準なのだ。自分の行動基準!誰に認めて欲しいのか。誰を意識して行動しているのか。誰を目標としているのか。私が最も認めて欲しいのは、自分自身なのだ。**********友人に借りて,返していない本がある。「サービスが感動に変わる時」中経出版 渡邉 美樹もう3年間借りっぱなし。読んだら返してね。念を押されて借りたにもかかわらず。ごめんなさい。そのうち返します。この本を読んで渡邉美樹のファンになった。渡邉美樹とはワタミフードの社長のこと。彼も昔の怨念を力に変えた人。こんなところがに共感を持った。********会社で、ある3人のお客様が受付で待っていた。「もう御用は承っていますか?」そう聞くと「大丈夫です」との答え。ところが5,6分後にたまたま受付を通ると先ほどのお客様がまだそのまま待っている。頭に血が上り許せんとその部署に行く。「なにやってるんだ」社員は「今担当を探しているところです」と携帯電話をかけている。随分えらくなったもんだ。我々の商売は材料を売ってくださる業者さんがいてはじめて成り立つ。よって業者さんもお客様。なのにこの対応。「貴様ら、買ってやるなんて思っていないだろうな」その社員を捕まえ本気で叱る。会社設立当初の、横浜、関内の10坪の店を思い出す。売り込みに来てくれた事が嬉しかったあのころを思い出す。「買わせていただいている」その気持ちを忘れてはいけない。業者さんへの誠実な対応をなくしたら、もうワタミではない。*******マンションを売りたい人に売ってあげている。マンションを買いたい人に、マンションを売ってあげている。そんな気持ちではなくとも、そう取れる不動産業者は少なくない。売る人、買う人そのまた仲介する不動産業者。すべてがお客様。そのすべてに誠実な対応を心がけよう。その前にこの本を返すべきか。