青空。

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• ひとりたび１年生　/たかぎなおこ/メディアファクトリー

  旅行雑誌に連載されていたものが、本になったそうです。私はタイトルでビビッと来て買いました。「ひとりたび」がしたかったからです。たかぎ氏も年齢が近いし、性格が似ているようなので、すごいわかるー！と思っていましたが、かなり旅行のレベルが上がっていくにつれて、行動力が増していて、私もそうなりたいなーと思いました。私がかねてから行きたいと思っていた所に行っていて、さらにひとりたびしているのが気になってですね、とりあえず「伊勢神宮」に行きたくて、この本を見て勇気を貰った感じです。厄年もあるし、うどんも食べてみたいんですよね～うん。あとにわとりとか？私は泊まるというのがすごい緊張するので、全然それは経験無いですけど、もういい年齢だからいいかげん一人旅してみたいです。一日で帰れるコースでなら、旅行みたいなことはしたことはあったりします。でもたかぎ氏の距離とは違い「旅」じゃないなーですけど。私も色々行ってみたいな、とおもいました。等身大だし年齢が近いし、なにげにつぶやく言葉がなんか分かるー！と思ったりと、色々面白かったです。

  2008.02.09

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• 陰日向に咲く　/劇団ひとり/幻冬舎

  結構悩んで、図書館で待ってたりしたんですけど、読むの遅れて失敗したかなーとおもいました。買うことを悩む期間が長すぎて、初版あたりの本が段々減ってゆくのを、手に取ったり戻したりしてたら最後の1冊が終了してしまい、その後映画化でブレイクして山積みしたところでやっと買いました。映画につられて、という意味では無いのですが、これだけおもしろいといわれると読みたくなるのが人情かな、という感じで。すごい色眼鏡で読んだところもありましたが、おおむね面白かったです。観察眼がするどいというか、お笑いならではかな、なんだか微妙な感情をそれで表す「あるある」ということがらが数多く出てきてたりして、すごい想像しやすかったりしました。登場人物がそういう表現で等身大になったような時がありました。私は小説だけ読んで、妹は映画だけ見ていたので、意見交換していたら、結構違うみたいですね。それと、私は映像を想像していたんですけど、妹は映像そのまま見ていて分かりやすかったところがあったみたいだし、話がすこしそういう意味では違ってたみたい？微妙にリンクしている登場人物が居て、ああこの人はこの人と知り合いなんだーとか、考えながら読むのが楽しかったです。最後はちょっと良い話、になっててじわりと来ました。

  2008.02.08

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• 結婚しなくていいですか　/益田ミリ/幻冬舎

  漫画、だけど性質はなんだかイラストエッセイに属するような気がしたので、こちらに。なんていうか、いつもしんみりするんですよね、一つの区切りが終わると。一人暮らしのスーちゃんと、実家暮らし要介護の祖母が居るさわ子さん、彼女達はとっくに結婚適齢期が過ぎてもう三十台中盤、結婚については微妙に期待と諦めの中に居て、「老い」について真剣に考えるけれど、そこまではまだ近くないし…という微妙な年齢であり、結婚してなきゃおかしい、子供が居なきゃおかしい年齢でもあります。で、友達の子供が居る人を見てなんだかいつもいろいろ考えるけど、結局毎日の生活にそういう考えが埋没していく、でも…。なんかすごいリアルな思考の流れで、オビで香山リカ氏が評していたとおり、泣きたくなるような現実、というのをすごく感じました。文字にするとキツイなぁコレと。私も境遇的には近いので、このまま暮らしていれば確実にそうなる、という事実。でも二人は別にそれを特に苦にすることなく、かは分かりませんが、毎日つましく暮らしているところが、元気出ます。

  2008.02.07

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• 新フォーチュンクエスト　１３・１４/深沢美潮/メディアワークス電撃文庫

  一気に読みたかったので、（上）を取っておいて一気に読みました。やっぱりそれが正解でしたね～。えーと、今回はマリーナの謎が明らかに！最近色んな伏線が明らかになってきていたので、やっと、と思いましたよ～。彼女とパステルの友情そして淡い恋愛…それから彼女はどうしてそんな生活をしているの？という疑問が続いていたので、やっと明らかになって今はスッキリしたかも。彼女もレギュラーメンバーの脇役、ではあるけれど、今回彼女の本願がかなってとてもよかったと思います。し、しかしあいかわらず恋愛は淡いままで終わるんですね～。ちょっと告白予想してたんですけどね。一番良かったのは、クレイのメガネ男子姿！かな～（笑）。ヲイ。

  2008.02.06

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• レイン３　/吉野匠/アルファポリス

  話が段々大きくなってまいりましたが、なんというか、コツコツと話がすすんでゆく雰囲気がありますね。それでいて伏線やポイントは外さない、引き込まれるし、レインという豪快であり最強の主人公？が居るせいか、成長モノと違って策士の戦争、みたいなものも出てきてバラエティに富んだ展開だと思います。ま、レインもてすぎ、とはおもいますけど（笑）。「オレについてこい！」って言われても全然心配いらない力があるから頼もしい気がする、でも実はちょこっと心に秘めたものがある…というのは女性のキュンというポイントがうまくつけているかなーと勝手に思いました。普段は冗談言ったりしてますけど、やるときはやるし、いいとこはかっさらっていくし、すごい人だと思います。今回はシャンドリスという敵と戦うことになるのですが、悩むものあればフォローを忘れないし、なんと言うか、女性にだけは、やさしいですね（笑）。とはいえ、シャンドリスのジョウはレインなみに強いようで、これからの戦闘があるならば見物だし、すごい戦いになりそうです。が、ジョウの性格からすれば同盟になりそうな感じもしないでもないかな。レインより年をとってそうなので、彼もドラゴンスレイヤーかはたまた違う種族なのか？気になります。

  2008.02.05

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• 沈黙博物館　/小川洋子/筑摩書房

  装丁が「クラフト・エヴィング商会」のデザインをやっている方だ、というのと、小川氏が「博士の数式」？という作品で有名なのは知っていたんで、面白そうなタイトルのコレを最初に選んでみました。図書館に入ると特定の作家の本を１冊ずつ借りて読む、とかしてたりするんですけど、この方の作品の他のものも読みたくなる展開で引き込まれました。主人公は博物館作成技師の仕事をしています。ある村にて博物館を作るように依頼があったので行ったら、風変わりなものの博物館を作ることに…。そんなわけで独特の展開が続きます。こんな村あるわけないよなーと思わせるところと、現実くさいところと、色々混ざっているので変な気持ちになりました。風変わりなものを集めていくうちに主人公が変化していく、させられていく、その展開が緩やかに流れるその周りで季節がめぐっていきます。不思議な沈黙を保つ行を行う僧が出てきたりと、なんともいえない不思議な雰囲気にさせられました。

  2008.02.04

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• 樹上のゆりかご　/荻原規子/理論社

  タイトルは某マザーグースの一節から。微妙な年齢の主人公、可もなく不可もないようにみえて、色んなことがあって大変、というような展開ですね～。周りの登場人物が特徴がありすぎて、主人公がかすんで見えるけど、傍観者としてはとても的確に見えるような気がしました。誰とも進展することもないし、あまり動きの無い主人公でしたが、少しの成長というか、ある一件について考えさせられている感じなのは動きかな。なんというか、展開がゆるやかすぎて、最後どうなるんだーって感じがしました。緩急があまりないように思えるところがあったかな。でもこんな可もなく不可もない主人公が、私は結構感情移入しやすかったかも。結構何からも離れて積極的じゃない、とかなんか分かる気がする。

  2008.02.02

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• ＴｅｅｎＡｇｅ　/角田光代、瀬尾まいこ、藤野千夜、椰月美智子、野中ともそ、島本理生、川上弘美/双葉社

  少女を描く作家の、ティーンエイジャー？についての短編集。藤野氏のものは、後に1冊になった本の一部だったからちょっと残念。そのほかの作家の小説はまさにティーンエイジな主人公が（一部違う？）、なんとなく日々を過ごしているという雰囲気がまざまざと出てくるような気がする描写がありました。とっくに越している年代に読んだのと、まさに今そのティーンエイジャーであるときに読んだのとまた違うのかなぁという気がしました。

  2008.02.01

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• 晩年　/太宰治/新潮文庫

  ちょっと沈んでいるときに、手にとってみました。なんと、この作品は太宰氏のデビュー作だったみたいですね～。子供の頃の思い出やらがつらねてあって、日記みたいです。しかしながら、前編に流れる陰鬱な空気がなんとなく「晩年」っぽい雰囲気をかもし出しているような気がする…。

  2008.01.31

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• クワイエットルームにようこそ　/松尾スズキ/文藝春秋

  映画にもなって、気になっていた話だったので借りてみました。主人公なんか目じゃない、すごい個性の人々のなかで、主人公は変わってゆくという物語、かな？皆何か抱えているんだし、それが上手く行かないことだってあるんだ、というままならない気持ちになりました。でも主人公は最後の方変わって、苦しいけれど決断をして部屋を出て行きます。それが他の皆の目にどう映っていたのかというのは、くわしくは書いてないのですが、行動でなんとなくわかるという感じで、はっきりしていない、そういうのが余計現実くさかったです。

  2008.01.27

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• オイレンシュピーゲル　壱/冲方丁/角川スニーカー文庫

  最初は読みにくい文体だなぁ、と思っていたのですが、慣れてくればそれが面白い効果となっててきぱきと話が進むようで引き込まれました。今回はそれぞれの人の過去やらいろいろやらが分かっただけ、といったところですが、倫理観はともかく、爽快感があるかな～と思いました。「悪ふざけ」をキーワードに、三人が縦横に走り回る！って感じですかね。

  2008.01.26

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• 片付けられない女魂　/夏目♀/扶桑社

  タイトルの通り、片付けられない女性の部屋が片付くまでを赤裸々に？語ったブログが本になったようです。表紙が最初の状態…なんですけど、本当すごいや！と驚きつつ気になって買ってみました。私は別種の「片付けられない女」なのですがね。ていうか、普通の生活スペースの半分くらいが圧迫されててどんどん減ってゆくものの数々に驚き笑いしました。この方の住まいはアパートなので、家具を持ち運ぶのが重いってんで、電動ノコギリで分解して下ろしたり。壊れたままの電気製品があったり、壊れかけの電気製品があったり。カエルの置物が居たり、ぬいぐるみが居たり。なんかすごい様子です。そんな様子をちゃんとドラマ仕立てで書いている作者の筆力に引き込まれ、怒涛のように読んでいました。出来事をしっかり順序だてて書く、これ最強ですね。いろんな意味で勉強になりました。最後のあとがきで泣かせてくれますね。ぐすっ。一緒になって一喜一憂してドキドキして、進捗状況や父とのコント？とかに楽しませてもらってとても面白かった（というのも失礼ですが）です。

  2008.01.25

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• 陰陽屋へようこそ　/天野頌子/ポプラ社

  東京のある町に出来た謎の店「陰陽屋」。主人公が偶然であった店で、悩みを解決してもらったことをきっかけに、色んな話が始まりだします。主人公自体、謎が多いので、謎が解けたらなぁ、と思って読んでいたら、解けそうで解けないという…。なんだかうやむやにされている感じ。陰陽屋店主も、実は陰陽関係につながりがあるのに、妙な母親のもとから逃げたとか言っているけど、その、彼がそういう方面に興味を持ち出したのが気になるのにな～と思ってしまうんですけどもね。彼の母親が出てくるとすごいくどくなりそうだけど（汗）。謎度はあまり高くなく、さらりと読めて、面白かったです。

  2008.01.24

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• オカマだけどOLやってます。～ナチュラル篇～/能町みね子/竹書房

  「くすぶれ！モテない系」から入った私はどうやら能町氏の著作を逆行していたようです。こっちのほうが人気沸騰ブログで有名だったみたいですね～。なんていうか、女性の方から見た感想ですと、「あんまり女性を意識しすぎると反対にオカマのように見えちゃうかも？」ですね。この方はナチュラルに女性に見えるみたいなので、まーあとは普通にやっていれば？と思ってしまいました。（女じゃねー）女性からは普通に思える色々が、新鮮に見えるという能町氏の話にいちいち、「そうなんだー」と納得してみたりしました。今、「女になる」ブログは、目的を達成したので閉鎖されていますが、本の中はまっただなかですね。も、もしかして続き出る？

  2008.01.23

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• アロマの惑星　/大橋マキ/木楽社

  図書館でパッと目に付いて借りました。偶然でしたが、面白そうなタイトルが並んでいたので選びました。色んなアロマについてのエッセイ、と、色んな方々のイメージのアロマを創造というコーナーなど、さらりと面白い感じでした。鼻に心地よい香りだけではなく、臭いということも色々書いてあって色々ためになりました。アロマの世界って結構面白そう。

  2008.01.22

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• 小さなモンダイ　/大田垣晴子/ＮＨＫ出版

  イラストのエッセイみたいなの？１５０ｃｍの話だけではなくて、小さいなりの視点でのものもあるけど、一人の生活に関しての色々のこととかが結構細かめに書いてあって、ああ分かる！というところもあったりします。

  2008.01.20

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• メルカトル　/長野まゆみ/大和書房

  地図収集館という、図書館のような場所で働くルシュという少年の周りで起こる不思議な出来事の話です。孤児として生活してきて、ある時期から突然色んな人々につきまとわれたり、良く分からない現象に巻き込まれたりして、不思議に思っていたら実は…みたいな読み終えたときにスッキリする感じの話しでした。主人公が色々山あり谷あり人生を送っていたせいか、妙に大人びてしまっていて無感情になっていたりするんですけど、そのつつましい生活がなんかシンプルで良い感じでした。

  2008.01.19

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• 理央の科学捜査ファイル２　赤い部屋の殺意/夏緑/富士見ミステリー文庫

  科学的なトリックで、今回はいわくありげな霊の館の現象を明かす！みたいな展開でした。が、トリックは科学で明かされたけれど、人の心がなんとなく微妙な気がしてしまいました。決定的に尺が足りないような…霊能者の少年にスポットライトが浴びせられたら、テレビクルーが全然出てこないというか、それぞれの人間のことが良く分からないうちにあれ？という間に終わってしまったような気がしました。霊能者の少年は今後かかわってくるのかは分かりませんが、そちらに重点を置いたあまりの薄れでしたかね…な。あと、すごい探偵嫌いの警視さんもすごいキャラクターで、主人公がかなり食われてるような気がしました（汗）。

  2008.01.18

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• 戦場のガールズライフ　/吉川トリコ/小学館

  吉川トリコさんは、なんとなく感性が面白いな、という感じで読んでたりします。これは、高校の友達同士がそれぞれの理由で何故か集まり、四人四様の生活を繰り広げるわいわいがやがやと面白い？物語でした。それぞれに悲しい過去、というか、紆余曲折なものがあるんですけれども、地味といわれる珠子以外は個性バリバリだったりしてますが、その個性が禍して色んなことが起こったりします。そんな中、珠子もふつうとして生きていくのに疑問を感じつつ、個性の強い三人にジェラシーを感じちゃったり、心がもやもやしてきたりするんですね～。なんか最初は「友達だからっておしかけるなんて、神経わかんない！」と怒りながら読んでたんですけど、こんな友達同士で暮らすってのも面白そうだな、と思いました。ま、まぁ役割分担というのがハッキリしていれば、の話だとは思いますけどもね…。

  2008.01.08

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• 夜は一緒に散歩しよ　/黒史郎/メディアファクトリー

  怪談専門雑誌「幽」で行われた賞により、大賞に選ばれた作品です。大賞なだけあって、とても怖いです。子供の不思議な行動かと思ったら実は…。淡々とした文章で、するすると読めるのはいいけど、脈略の無さそうな展開が繋がっていくところがぞくぞくしました。子供っていうのは、感受性が強いので良く「そういうもの」を見るとか言われますけど、これはそれとはまた違ったところでのつながりがあって、それが出てきているというところが怖いなぁと思います。

  2008.01.05

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• バージョンアップ　/小泉すみれ/マガジンハウス

  なんだかピンクですごい「男をおとす！」みたいなノリかと思って、微妙に興味あったので借りてみました。内容は至って普通の女性のダイエット、というか、ウェディングプランナーへの道、みたいな物語でした。しかし、何故か色んな男が寄ってくるよ～！と思っていたら、色々男には行く先があったみたいで、結局のところ、ダイエットが成功！ちおうよりもウェディングプランナーへの道をがんばる！っていう結末になってしまいました。いいのか？このオチは無いだろーとちょっとしょんぼりしてしまいましたよ～。主人公が等身大に描かれていて、そのままそんな人が居るのもおかしくないような展開で、自分が感情移入しやすかったかな～。でも、主人公が超ポジティブ思考で、筋トレしたりピラティスやったりですごいなぁ、と見習いたいなぁ、と思った次第です。

  2008.01.04

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• 笑う招き猫　/山本幸久/集英社

  お笑いの女性コンビのいろいろですね。年末年始と、お笑いがすごいいっしょうけんめい色々やっているので、なんとなくのめりこみ度が高かったかもしんない。お笑いって何だろう？という難しいこと考えちゃったりとか、ケンカとかもしちゃったりとか色々あってもやっぱり普通にお笑いコンビやってたり、なんていうかニュアンス的にほんわかします。女性コンビってなかなか面白い人々が出ないので、こんなコンビとか居ないかな～とか思ったりしますです。ちょこっとお笑いにピリッとくるスパイス付き。

  2008.01.03

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• 黄金の剣は夢を見る　/西谷史/小学館ルルル文庫

  ふと思い出したのは、西風氏のシリーズですね。歴史ミステリーものと申せばいいのか分かりませんが、そんな感じのトレジャーハンティングの部活に入った女子高生たち二人と、主人公の少女の気になる男の子とのあれこれ、という感じ？少年はすごく複雑な家庭事情でして、内容が一気に暗くなってしまったというか、登場人物が皆主人公以外、行動があやしくみえてしまって、誰が犯人？みたいなこと推理してました（汗）。ま、犯人は居たけど、歴史ミステリーを解くとは別の、でした。うーん色んな意味で複雑、しかも続かないのか～。

  2008.01.02

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• 青年のための読書クラブ　/桜庭一樹/新潮社

  影絵の表紙に、いかにも図書館の本というかそういうラベルのようなタイトルが貼り付けてあるというデザインが目を引きます。「少女」を描くのを得意とする桜庭氏ですが、今回はまた一風変わった少女達の姿を作り出しましたね～。ていうか、某アニメみたいだなぁなんとなく。「ぼく」とか男言葉みたいなのとか。でもクラブは読書という、なんか不思議なノリの物語でした。時代によって変わる少女達の姿を時代にからめて書いているのかな？？

  2008.01.01

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• 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ　/本谷有希子/講談社文庫

  年末、読書が思うがままできて嬉しいです～。でも頭痛い。一気に読みすぎです。今年は目標を大幅に超える冊数の記録を残すことが出来て嬉しいです。カウントにイラストエッセイなるものが加わったからかもしれません（汗）。ちょっとズルっぽいけど、あれも文字ですから。本は私の生活には外せないものがあります、が、最近本にお金を使いすぎるようになってしまいまして、新シリーズの山、というのも出来てたりします。来年はそういうのをどうにか整理していきたいと思っております。しかし、自分で言うのもナンですけど、良く読んでるなぁ、と思います。読書日記として始めたこのｗｅｂ日記なんですけど、記録に残しておきたい、けどすごいデータ量ですね。今年も色々あったにはあったけど、本だけは毎年読まないということは無く、うれしいことです。読書が無くなったら私は…と思って本を集めているのかな？とか思うときもあります。とりあえず紙媒体が好きですね～。ｗｅｂ本流行してますけど。これからも、好きなように読んで行きます。これだけは好きなようにしたいし。この読書感想文ブログを読みに来てくださった皆さんありがとうございます。来年も何事も無く続けて行きたいと思います。よろしくお願いします。ここから感想でございます～。言葉がすごい印象的なタイトルで、本谷氏の作品が気になってきていた私はすぐに手に取りました。内容もすごい濃そうで濃くは無いのだけど、文章がものすごい濃い。センテンスが長くて、あとディティールにこだわりまくった文章で、すごく私みたいなイメージが浮かびにくい人でも浮かんできました。田舎という閉鎖的環境の中、自意識過剰な姉とそれをネタにしてしまうことにとりつかれた妹と、その二人の間で苦しみぬいた兄。そんな中に兄の嫁まで加わって加速度的に進む不幸な事件。両親がむごたらしく死んでからそれは始まり、姉の暴行は自分の欲を達成できたと思った所で終わったと思ったら、それは妹が仕組んだことで…。あまりにも狭い中での、すごい煮詰まった、どろどろした出来事にちょっと背筋が寒くなりましたが。

  2007.12.31

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• レイン２　招かれざる帰還/吉野匠/アルファポリス

  レインが敵をけちらしたその後、どうなっていくのかな？と思ったけど、結局はレインの強さでなんとかなったかなーという感じ。でも色々伏線はあるわ、敵は多そうだわ、色々これからも大波乱になりそうな予感ですね。でもレインがなまじ強すぎるので、なんか安心感が有って、今回も本当姫様みたく安心しきって読んでいたりします。ていうか姫様すごいラブラブだな～。レインって外見に似合わない年齢、だけどまぁ若い体を持っているからいいのかな～なんて思ったりはするけど、レインが王様になるのは何か変な感じがしてしまうかも。レインの過去話が結構興味深かったです。

  2007.12.30

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• 太陽の塔　/森見登美彦/新潮文庫

  すごい濃い自己中心的文章から始まるこの作品は、いきなりフラれた男性の視点からモテない男性たちの無駄にも見える走り回りっぷりを存分に見せてくれました。男汁たっぷりで（汗）ちょっと怖いけど…。この真面目くさった文章でやってることは結構おちゃらけてるというか、変というか。何とも言えないテンションをかもし出していて面白かったです。太陽の塔は実際に見たことは無いし、京都も土地勘が無いのでさっぱりでしたが、「ええじゃないか」とかで笑わせてもらったりしました。文章の作り方が結構面白いと思う。

  2007.12.29

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• 東京日記　卵一個ぶんのお祝い。　/川上弘美/平凡社

  川上氏の小説はそれこそ「蛇を踏む」しか読んだ記憶が無いのですが、いきなりエッセイ行ってみました。途中から煙に巻かれる感触がやっぱり「蛇を踏む」の作者だなぁ、と思わせる雰囲気を放っていました。シンプルな生活ぶりですね。

  2007.12.28

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• オカマだけどＯＬやってます　/能町みね子/竹書房

  先日「くすぶれ！モテない系」の感想をＵＰしたと思いますが、同じ作者の本です。実は能町氏は元は男だったのですね～いや～びっくりしました。だって「モテない系」では、まさに女性ってな文章でしたし、すっかり女性だと頭から信じていました。正直裏切られた気分、なのですが、正真正銘トランスジェンダーの診断名を受けた方、なので俗に言う「オカマ」とかとはちょっとちがった印象です。しかし、それでも女性の気持ちが分かるの？？と疑問に思わないでもない、のですが、純男性的思考でもないような…ちょっと混乱するけど、中性的印象がします。某ブログで人気沸騰していたそうなのですが、能町氏は女性になったので、もうブログは終了して「ふつうブログ」が始まっているようです。本には抜粋したトランスジェンダーの悩みなどが書き連ねてあるところがあったのですが、イラストやらで結構ソフトな印象で読めました。そもそも自分自身があんまりくよくよしてなさそうに見える、というところが好感持てます。がんばれ！と応援したいです。かげながら。そもそも、この本は～ナチュラル篇～というのが続いていて、続きしか本屋で見なかったので、探していたら、何故か図書館で発見ました。その時は「太っ腹だ、でもありがとう！」と思いました。

  2007.12.27

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• 号泣する準備はできていた　/江國香織/新潮文庫

  女性の感じる「虚無感」のような、何とも言えない退廃的な展開が多い短編集です。タイトルも、ストーリーの中の一フレーズですが、私にはあんまりしっくり来なかったように思ってしまいました。もうすこし上の年の女性というか、恋愛をそれぞれ経験しなければわかり得ない感覚なのかな？と思いました。そして自分がいかに子供かって感じになりました。

  2007.12.26

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• ペンギン紀行　/鎌倉文也/東京書籍

  ペンギンを見に行こう！そして、撮影をしよう！という１冊です。色んなところに居るペンギンを見に行く鎌倉氏なのですが、色々苦難もあるようで…。旅ゆきはそう簡単じゃないなぁ、と良く分かります。でも、それを補って余りあるほどのペンギンの可愛さに癒されます。私もそのうちペンギンを見に行ってみたいなぁ。

  2007.12.25

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• Ｒｏｏｍ　ｔａｌｋ　/岡尾美代子/筑摩書房

  岡尾氏の日記？のような、ゆっくりなスタイルの写真や、ほんわかするよな文章にまったり出来ます。

  2007.12.24

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• 東京ＤＯＬＬ　/石田衣良/講談社

  ゲーム会社のコーディネイターの男性の恋のいろいろ？？？ゲームの業界の大変さ、というのは、これからの「アキハバラ＠ＤＥＥＰ」とかで繋がってくるような気がしないでもなかったけど、一目ぼれのように出会った彼女との恋愛事情、みたいな展開ばかりだったので、あんまりゲームゲームしてなかったかも。ＭＧの心の移り変わり、というのが正しい読み方かも？

  2007.12.23

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• フランス雑貨の旅　/小澤典代/アノニマスタジオ

  フランス雑貨の原点を探して旅をして、そして有名なフランスの雑貨で日本でも大人気のものなどを作る人をインタビューして、スタイリッシュにまとめてあります。いい雰囲気かも。この雑貨人気の中、原点を見られて、勉強になりました。

  2007.12.22

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• くすぶれ！モテない系　/能町みね子/ブックマン社

  なんつーか、すごいタイトルだなぁ、と思ってオビを見たら結構私条件に当てはまる？と思ってしまい購入。負け犬とはちょっと違う、なんとなく分かるかも～。モテない系は、モテ系と対極を成す女性たちのことで、なんらモテようとは思っていなく、その努力をちっともしないのでモテてないということ、だそうです。なんかそれってすごい私近いかも～と思って勢いで購入、なんですけども、なんかすごい濃い無いようにびびりました。そして作者がまた、そうとうすごい経歴をお持ちの方なので、最後に知ってよかったなぁ、と思わず思ってしまいました。ごめんなさい。文章は軽快で結構面白く、本当に居るのかは分からないけど、そういう系統を作れば居るのかもな～と思わせる感じ？

  2007.12.21

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• アカルイうつうつ生活　/上野玲/光文社知恵の森文庫

  うつというのは、くら～い気持ちになるのがセオリーですが、この方はそのうつうつとした状態を理解して楽しめばいいじゃないか！という文調で本を書いています。自分自身うつうつの体験があり、その体験や、自分が作ったうつコミュニティの意見も交えて、うつのひとの典型的行動やらを理解してもらおう、というこころみがあります。自分の体験があるからこそ、言葉に重みや信じられる力があるなぁと思いました。世のうつの方は、自分だけ…と思わずにこうやって頑張っている方を見たらちょっとほっとするんじゃないでしょうか。

  2007.12.20

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• k.m.p.のぐるぐるなきもち箱。　/k.m.p./三笠書房王様文庫

  最近k.m.p.の本を立て続けに読んでおります。気持ちとして分かるようなところが多いんですよね。彼女達は目標が私よりよりしっかりしているし、二人だけで仕事しているっていう力もあるんですけども。何かフィーリングが合う時があって気になりだしました。最近こういう心関係のヒーリング本ばかり手にとってしまうのは、いけない傾向かもしれませんが、彼女らの気持ちに同調したりすると、やる気が出る時があったりしますし、同じ感覚が生まれるとそうそう！と、話したいことを話せたという達成感があったりします。私には二人で力強く仕事してる二人がうらやましかったりします。いつだって二人一緒ですもん！あこがれます。

  2007.12.19

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• ぐるぐるなまいにち。　/ｋ．ｍ．ｐ/ＪＴＢ

  今は廃刊になっている雑誌で連載されていたあれこれだそうです。かなり好きにやらせていただいたそうで、内容もかなり多岐にわたっています。イラスト入りで、ニュアンスが伝わりやすいけれども、女のことについての世知辛い意見とかが微妙に多くてちょと怖いなぁ。でも二人で「すきなこと」を精一杯やっている、世間の荒波にもまれながらも二人でやっているところが、すごいなぁと思いました。読むにしたがって、作者の二人に親しみを持てました。

  2007.12.14

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• スレイヤーズすぺしゃる21　汝その名はスイートポテト/神坂一/富士見ファンタジア文庫

  これは私にとっては最後のスレイヤーズ本になるかな…。買うにしたがって、段々おやくそく的展開が続くのですが、毎回よく色んなシチュを思いつくなぁと、作者のすごさを感じたりして。最後はガウリィの過去がちょこっとでてきて、リナのとうちゃんまで登場して姉ちゃんやリナのことが微妙に出てきたりして、いろんな意味で面白い話がありました。最後の短編のほうが結構面白い時が多いかも、最近？

  2007.12.13

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• 神曲奏界ポリフォニカ　エターナル・ホワイト/高殿円/ＧＡ文庫

  ポリフォニカシリーズホワイトの登場です！それぞれがどんどこ出ているのにやっと1冊目のホワイト…実はあんまり中を読んでなかったんですいけど、想像と全然違う展開でびびりました。主人公が表紙の少女だ、というのは分かりましたけれども、メイドだとは思っていませんでした。良く見ると色々付いてました、メイドの特徴！そして和風だと思っていたのは多分刀だからという…。強大な力を持つ精霊に気にいられて、いきなり学校へ行く権利もなにもなくつれられてきた学校なんですけど、まぁ学園なりに色々ありまして。神曲の世界なので、神曲を習うというか、そういう学園でして、ぱっと連想するのは「ハリー・ポッター」とかかな。主人公はいきなりすごい強力な精霊に気にいられて、音楽の記憶が無いのに知っている歌があって、でも魅入られた精霊はコントラバスという、いろんな意味でミスマッチ？！と思うんですけど、魅入っている精霊って本当恋愛みたいにベタ惚れ状態で、こっちが赤くなっちゃうくらいですよ。精霊は大抵、人間の奏でる音楽か歌を聞いて、それがパワーになるために、とてもすばらしい音楽を奏でたりするとよってきちゃったりするんですって。タイトルにもなっている、エターナル・ホワイトなるコントラバスの化身の狼？のブランカ、は、別の世界に居た主人公の音楽に魅入られ、ブランカが多分むりやりつれてきた影響で、音楽の記憶などを失っていたりしますので、音楽についてはほとんど素人。でも音楽によって思い出すところもあるけどもね。まぁ、そこらへんは上手いと思いました。私達もその世界としては知らないことだらけですから、知っていては分からない、かなぁと思いますし。学園もの、と分類してもいいような、展開かな～。でも謎有り。もともと力をもっている主人公ですから、成長が早いし色々カンが強かったりするのが分かりやすくていいかも。

  2007.12.09

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• あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します　/文・菅野彰　絵・立花実枝子/新書館ウンポコ

  なんかとんでもない企画が立ち上がったみたいで、気になってたのをやっと図書館で手に取ることが出来ました。立ち読みで微妙にその壮絶な店っぷりが気になっていたのを、真面目に読むとやっぱり怖かった！やばい店の条件がぴったり合う店はたいてい本気で死ねるくらいヤバイ！という、生命の危機を感じながら体験したお二人の勇気に乾杯そして完敗です。普通ならたいてい入らないところをあえて入る、ある意味冒険だなぁ。

  2007.12.08

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• アルゼンチンババア　/よしもとばなな/株式会社ロッキング・恩

  映画になったよな～と思いながら手に取りました。写真やイラストや、仕掛けがあって面白かったかも。まさにスローライフ？

  2007.12.07

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• レイン　雨の日に生まれた戦士/吉野匠/アルファポリス

  ｗｅｂで発表されていたらしい作品。本が出版されていたことは知っていたけれど、大きい本は、図書館と、単純に決めていたので買わなかった一品。王道ファンタジーなストーリーなんですけど、主人公がおきてやぶりの強さで、ずるいと思ってしまいますが、その反面安心は出来ます。が、いきなり主君が戦死するなど、大波乱ですよ。その姫さまがレインにぞっこんで、友達はエルフの血を引く貴族ですって…。なんかそうそうたるメンバーだな、と思いました。そしてレインの居城は、レインの奇策で危機を脱するのですが、王を失ったサンクワールはこれからどうなっていくのでしょう（汗）。結構性面白い人々が特徴あって面白かったです。

  2007.12.06

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• アナ・トレントの鞄　/クラフト・エヴィング商会/新潮社

  映画に出てくるアナ・トレントさんの鞄の中身、っていうことで、またありえなさそうな物品が沢山あります。いや、ありえそうだけど、実際は作らなさそうというか。たとえば胸がキューンとなる矢とかはありえない！といえるけど、皆「Ｆ」というエフが付いた小包ならありえるし。ま、ありえたりありえなかったり、あったらおもしろいかもと思わせるしかけがまた見られて、その世界に触れられて楽しかったです。

  2007.12.05

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• 中等部超能力戦争　/藤野千夜/双葉社

  二人の女の戦い、かなぁ？超能力はちょっとした飾りというか彩りみたいなもので、実のところ、二人の女性の腹の探り合いみたいな展開が多いような。一見おとなしい人が、主人公をコケにした小説をはずかしそうに、さもハズカシそうに渡したり、それが賞を取って映画化してしまうくらいの内容で、主人公だけ不本意だったり、いじめをしかけられてひどい待遇になったり。その間に超能力がチラホラ出てくるといった印象でした。ユニークな人物像ではありましたが、しーちゃんは好きになれないタイプというか、好きになったらあんなになるんだったらイヤだと思う。主人公はそうとう優しいほうかもしんない、と思ってしまいました。結果的に静かに水面下で戦いが終わっており、お互い友達からなんでもない人同士になって終わり、となんだかすーっと終わってしまったような。現実だとそうだよね～超能力が無いと、どっちつかずで学年が変わったら分かれちゃう程度の友達ってこんなタイプの人居るよね、と思いました。ちょっとやりすぎだけど。もちろん小清水さんが。こんな文学でねちねちイヤミ書いてしかも本人に読ませて、そのうえそれを賞に出しちゃう神経が分からない。最初はかまってちゃんと思ったけど、どっちかというと、かくれ内弁慶タイプ、でも表面ではひかえめみたいな、内側では何を考えてるかわかんない危険なタイプかも。ぞぞ。

  2007.12.04

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• 夜のピクニック　/恩田陸/新潮文庫

  まさに青春かな～と思わせるお話でした。ある学校に伝わる行事、歩行祭。ただただ夜を徹して歩く行事。なのですが。その中でそれぞれの生徒がそれぞれの想いを抱いている、意外な一面を持っている、色んな事が判明したり進んだりします。ソレが青春って感じなのかなぁ、と思いました。主人公ともう一人は、妙な縁があって、それを隠したりしているんですけど、意外な事で謎が明らかになったりします。素直に話せなかった二人が最後に（ぎこちないけど）話せる、という段階まで進めたという心の動きの色々が、なんとなく流れている空気で分かるのがわくわくして、先を読まずにいられない、という感じでどんどん読めてしまいました。そしてその二人の周りの人物達も、色んな意味でバラエティに富んでいて、彼や彼女らの会話もなんでもなさそうででも、学生時代にしか出来ないような感じがして懐かしく思いました。

  2007.12.03

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• 幸福な食卓　/瀬尾まいこ/講談社

  素朴だけど、素朴なだけに心にぐっとくるものがありました。主人公の少女が成長していく間に、家族の中で色んな事件があり、彼女はそれなりに消化していくわけですが、その消化のしかたは家族でそれぞれの形をとり、いきなり父は「これから父親やめます」とか言ったりします。「家族」における、立場のありかたというのは、人によって重荷に感じる時があるから、と思うことがあるので、分かる気がしました。正直言うと一番年少の人が一番家族の中ではいい立場かもしんない、と思えてしまうときもあるわけです。私の場合は妹が居るので「姉」ですが、「お姉さんだから」ということで色々義務みたいなものが生じてくる時があるわけです。自分がそれをつっぱねれば別に、強制されるものではないですが、やはり「家族」って誰かが自分の役割を放棄したら何かバランスが崩れてくるのかもしれないような気がしないでもないなぁ、なんてとりとめもなく思ったりします。しかし「だから」と強制されるのはやっぱり厳しい、という辺りをさっぱりした文章で書きつづっていて、すごい読みやすかったけど、そのくせ心にもすっと入り込んで来ました。ちょっと泣けました。家族の皆がそれぞれの役割を果たしていなくても、誰もが「家族」と思えばそれは「家族」ってことなんでしょうか。なんとなく無言の不文律が流れているような気がしないでもないな、と思いました。

  2007.11.28

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• 海の底　/有川浩/メディアワークス

  えーと、その名の通り、潜水艦が出てくる物語です。でもあんまり潜りません。潜水艦としての機動はソナーだけで、あまり機能はしてないけど、潜水艦の中身が色々分かる、ような分からないような。一番良く分かるところは生活ブロックですね。ちょっと予測できない展開からの始まりでびびりました。そして登場人物でも驚きました。この組み合わせって、こういう事故が無い限りないわな、とは思いましたけども。有川氏はやっぱりこういう展開と行きますね～。結局のところ、潜水艦はある人間を外から隔絶する装置として必要なだけだったんではないか？といううがった見方をしてしまいますが。海上自衛隊って、そういえば女性はあまりいない、というか潜水艦の勤務は皆無なんですね。まぁ、空気は密閉状態、しかも水はあまり使えないときたら女性はキツイですね。しかも重労働。今回はそれを突きつけるかのように、紅一点が困っていました。それを知らしめるためだけではなくて、やっぱり女性が居るとラブになりますね～うん。アツイ夏木と冷静な冬原、分かりやすい二人の大人と小学生中学生高校生の、心境の色々の移り変わりが結構面白かったりします。主なカップルの二人の接近は音も無く、前触れはあったけど静かに進んでいたので、全然普通にくっつくと思っていたのですけども。私はひねくれまくっている彼が劇的に変わったことがすごいなぁ、と思いました。心情も良く分かるし、こういうことってありえるし、彼がそれに気付いたということが、私としてはなんか嬉しかったかな～と。夏木は、第一印象悪いけど色々分かってくると人懐こい、冬原は、第一印象良いけど色々分かってくると怖い、という印象がありますね～。名コンビだと思います。彼らを見ていると某漫画を思い出します。うん。あとひとつ、すごいのは機動隊の立場ですね。おいおい警察ってどうなの？って思わせるというくだりがありますが、ハッキリとした形の犠牲が無いと何も動かせない、という渋い現状を、今と重ね合わせて考えさせられました。あえて壊走する機動隊には、仕事へのプライドが満ち溢れていて、すごい漢（おとこ）たちだ！と思わせました。

  2007.11.25

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• クラウド・コレクター（手帖版）　/クラフト・エヴィング商会/ちくま文庫

  クラフト・エヴィング商会という著者の名前も珍しければ、タイトルも珍しいという、面白い一冊でした。文章以外に図版も多く使われており、読み応えのあるつくりになっております。なにしろ、ハードカバー版とは違うしかけもあるそうで。どっちかというと、大きいほうが見てみたいものですが、図書館で探しても貸し出し中が多くてなかなか見られません。内容が同じならばよし、と思う方ですが、これは図版が無いところがあるらしいので、すごい気になります！雲をつかむような話であり、望遠鏡のようなものを使うことによって一瞬にして行けてしまう世界が出てくるのがとても不思議です。最後にゴンベン先生が先生なりの解釈を加えてくれるところがあるのですが、それもまたよけい幻想的な雰囲気をかきたてられるのです。酒は飲めないけど、行って見たい世界です。

  2007.11.24

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• 良品活力　/山と渓谷社

  昔から愛用されてきた、日本のさまざまな生活用品のいろいろのコラムです。思ったよりベーシックなものが紹介されていたので、ちょっとびっくりしました。ひごろ使っているものの有名なブランドって、こういうものなのかーと、色々興味を抱きましたが、それぞれがとてもいいものであり、それにしたがって値段も高いので、なんか違う世界のものごとのように思えてきた（汗）。

  2007.11.23

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