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カテゴリ:読書感想
やっと読めました! ずっとバタバタしていたので、読める時間に少しずつ読んでいましたが… 最初にこの作品を知ったのは数年前、あの超大作『蒼穹の昴』を読んだ直後でした。 同じようなハードカバーでしたので、今度はフランスに舞台を移し、同じように壮大な物語が展開されるのかと思っていました。 なので『蒼穹の昴』を読み終えた後、また同じような大きな物語を読む力はなく、間を置いている間に暫し存在を忘れていたのですが… 今回、店頭で見かけて、その帯についているフレーズを見て??? 「私、このたびお笑いに転向しました。浅田次郎」 「俺とカフェ・オ・レ。なーんちゃって」? え? そんな話なの? ブルボン王朝の話じゃないの? 読み始めて「なんじゃこれ!?」 光と影のツアー?? 片や150万円の『光(ポジ)ツアー』、片や19.8万円の『影(ネガ)ツアー』 そこにはバブル崩壊後、ムシの息となった弱小旅行会社の生き残りを掛けた一大プロジェクトが隠されていた! ってな始まりで… 実はこの2つのツアーの行き先は同じ。 日程も同じ。 どちらも売りは、かの太陽王と呼ばれたルイ14世の寵姫が住んでいた館を改造したホテルで、その格式の高さはかのリッツをも凌駕する『シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ(王妃の館)』に滞在できること。 実はこの光と影のツアーは、同じ部屋に泊まることになっているのだった。 さてどうなる? そして何か因縁のありげな光と影のツアー客の関係。 ドキドキハラハラしながら読んでいました。 そこにその館にまつわるルイ14世の物語も絡んできて、帯にあった涙と笑いの人情巨編の謳い文句に偽りなし!の作品でした。 時にホロリと涙が溢れ、時に失笑、時に苦笑…アレ、大笑いは? 最後はこのコメディにお似合いのめでたしめでたしで終わるのですが、その物語の持っていき方が、何かミュージカルのようなコミカルな感じで、この長い物語はなんだったんだろう…って言う気にさせられました。 いや、悪い意味ではなくてね。 逆にこのあっけらかんさがこの作品の良さでしょう。 もっと深みが欲しかったって思う方は別の作品を読めばいいじゃないかってことで… 実はこの間旅行していた時、同じ飛行機に乗り合わせた別のツアーの添乗員さん(2人)が、この作品に出てくる2人にリンクしてしまって、とっても臨場感溢れて読んでしまいました(^m^;) 日記のコメントのついでに書き込んじゃうのはOKですよ( ^ー゜)b お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 30, 2008 03:55:18 AM
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