お茶好きとしては見逃せない映画を見てきました。
種まく旅人~みのりの茶~
大分県臼杵市の茶園が舞台のお茶づくりムービー。
ストーリーですが、
ひょんなことから、祖父の代わりに有機農法のお茶づくりに取り組むことになってしまった・森川みのり(田中麗奈)が、実は農水省の官僚である、金ちゃんこと大宮金次郎(陣内孝則)のアドバイスや市の農政課の職員・木村卓司(吉沢悠)、地元の方との交流を通じて、農業とお茶づくりにのめり込んでいく・・・
というもの。
正直、キャストを見て「むーん、陣内孝則・・・」と思いました。
私の中では、役者の印象よりも「うれしたのし大好き」の中の人の印象が強くて。
↑どんだけ古いんだ・・・
それでも、田中麗奈を目的に(^^;)見に行ってきました。
出だしは「えー、いろいろリアリティが・・・」と思いましたが、ストーリーが進むにつれて、引き込まれていきます。
都会で疲れた感じだった、みのりの表情がどんどん生き生きしてくるんですよね。
日本の田園風景も残る臼杵の風景や、実に田舎らしい(←褒めてます)人々の振るまいもいいですし、茶園の美しい風景や新芽の美しさという、お茶好きさんの”萌えポイント”もしっかり押さえられています。
#といいつつ、撮影日記によれば、これは秋~冬の撮影だったとか。茶樹の維持は相当大変だったでしょうねぇ。
また、釜炒り茶の機械や製茶の様子が見られたというのは、新鮮でした。
これだけでも、お茶好きには見る価値があります(笑)
脇を固める役者陣も個性派・実力派揃いで、いい味出してます。
時には笑いの起こるような軽妙なやりとりも。
有機農法ならではの苦労や、製茶がそう簡単にはいかない様子も(軽くではありますが)、きちんと触れられています。
ちょっと古いですが「夏子の酒」あたりが好きだった方には、かなりツボにはまる映画かと思いました。
終わったあとには、釜炒りの緑茶を飲みたくなることうけあいです。
さて、「日本の農業を描く」というのが、この映画の根底にあるテーマなのですが、これは非常に重いテーマです。
#農家の孫なもので、農業の大変さというのは少しだけ分かります。
それを多くの方に見ていただけるような映画というエンターテインメントに仕立てるには、大げさな演技も「こんなに上手く行かないよ」というリアリティの無さも、コメディ要素も必要だったのだと思います。
そう考えると陣内孝則は、はまり役でしたね~。
終わってみれば、当初あった先入観は「申し訳ない」という気分でした。
やられました(笑)
上映館は少ないのですが、お茶好きさんは見て損のない映画だと思いました。
興味のある方は、ぜひお早めにどうぞ。
種まく旅人~みのりの茶~
公式サイト
Facebookページ
(耳寄りな情報)
・ローソンチケットにて、前売り券を3月31日まで販売中です(Lコード:38446)。
・茶園のロケ地として使われた、大分県臼杵市の高橋製茶さんではコラボ商品を販売しているようです。