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中国茶・台湾茶と旅行 あるきちのお茶・旅行日記(旧館)

中国茶・台湾茶と旅行 あるきちのお茶・旅行日記(旧館)

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2012.04.28
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<2017年12月31日追記>

こちらの最新版の記事を、新ブログに掲載しています。

台湾でお茶を買うノウハウ2018​(1)基礎知識編

お店の移転情報なども掲載していますので、上記リンクよりご覧下さい。



このGWで台湾へお出かけになる方も多いのではないでしょうか。

台湾土産の定番になっているのが、烏龍茶をはじめとする香りの高い台湾茶。

せっかくだから美味しいお茶を買って帰りたい!

と考えている方もいらっしゃるのではないかと。

しかし、初めての台湾だったりすると、美味しいお茶が買えるかどうか不安ですよね。

そこで、現地でお茶を買うための私的ノウハウを簡単にまとめてみたいと思います。

まずは基礎知識編です。



<台湾では、どんなお茶が買えるか?>

台湾で買い求められるお茶は、原則、台湾で生産されているお茶(台湾茶)がほとんどです。
中国大陸のお茶(中国茶)は、プーアル茶を除くとあまり流通していません。
※「原則」と書いたのは、いわゆる台湾茶でもベトナムやタイなどでローコストに生産し、輸入していることがあるからです。

台湾茶の具体的な銘柄には、以下のようなものがあります。

・凍頂烏龍茶(春と冬がクオリティーシーズン)
 台湾茶のかつての看板茶。
 小さく丸まっているお茶で、お湯を注ぐと乾燥わかめのように大きく広がります。
 金萱、四季春という新品種で作られるお茶は、比較的リーズナブルで特徴的な香りがあります。

・高山烏龍茶(春と冬がクオリティーシーズン)
 台湾茶の現在の看板茶。凍頂烏龍茶と形状は変わりませんが、爽やかさと深みを持っています。
 産地によって香りや味に違いがあり、標高の高いところのお茶ほど、お値段が高くなります。
 有名なのは、阿里山烏龍茶、杉林渓烏龍茶、梨山烏龍茶などです。

・東方美人茶(白毫烏龍茶)(初夏がクオリティーシーズン)
 紅茶に近い風味を持った烏龍茶です。洋菓子に合いそうな風合いです。
 原則、無農薬栽培であり、最上のものが取れるのはほんの僅かの期間しかないため、良いものは大変高価です。

・ジャスミン茶
 大陸のお茶が有名ですが、台湾でも生産されています。
 くるくる丸まった形のものではなく、お茶のそのままの形にジャスミンの香りをつけたタイプです。

・文山包種茶(春と冬がクオリティーシーズン)

 緑茶に近い、爽やかな香りをもった烏龍茶です。茶葉の形は細長く、かさがあります。
 台北郊外の坪林などで生産されています。茶葉博物館のある地域の名茶です。

・木柵鉄観音茶(春と冬がクオリティーシーズン)
 焙煎を効かせた烏龍茶です。お茶の形は小さく丸まっています。
 茶水の色は、アンズ色で、甘い香りが器に残ります。

・紅茶
 台湾でも少量ですが紅茶を生産しています。
 細かく砕いていないリーフタイプで、砂糖を入れなくても甘さを感じるお茶です。
 最近は「紅玉」というメンソール香のある紅茶も出回っています。

・緑茶(春がクオリティーシーズン)
 台湾でも少量ですが緑茶を生産しています。
 碧螺春、龍井という名前が付いていますが、大陸のお茶とは品種も製法も違うので、全く違った風合いのお茶です。

・健康茶
ハブ茶、グアバ茶、人参茶など健康茶もよく見かけます。
この手のお茶は、通常のお茶屋さんでは取り扱いがなく、土産物店や食料品店で販売していることが多いです。
※この手のお茶に関しては、ここでは取り扱いません。


大陸のお茶(中国茶)でも、台湾でよく見かけるのは以下のものです。

・プーアル茶
台湾にはビンテージもののプーアル茶が結構あります。
ただし、ある意味、投資商品になっているので、お値段は高めです。
普段飲み用のものも出回っていますが、特にオススメできるほどではありません。

・ジャスミン茶

花が開く工芸茶タイプのジャスミン茶は台湾では生産していないので、中国産を輸入しています。
茶葉専門店には置いて無いこともありますが、迪化街などではよく見かけます。

<お茶の購入単位>

 現地のお茶を量る単位は、斤(きん)を使います。
 1斤は600gです。斤の下には両という単位があり37.5gです。
 1斤=16両という計算ですね。

 小売店では、最低50gもしくは100gから購入できます。
 問屋や産地では、最低4分の1斤(4両・150g)ないしは半斤(300g)からです。


<お茶はどこで買えるか>

 台湾土産の定番にもなっているので、お茶はあちこちで買えます。
 主に買えるところと特徴は以下の通りです。
 具体的なお店については、次の記事でご紹介します。

・市中の茶葉専門店(非チェーン店)

 店によって差はありますが、いちばんのオススメです。
 試飲をさせてくれる店も多く、たいてい量り売り販売で、比較的少量からお茶を買うことが出来ます。
 日本語が出来る店員さんがいるお店もあり、初めて買う方はここでいろいろ試されると良いでしょう。

・市中の茶葉専門店(チェーン店・デパートなど)
 天仁茗茶などのチェーン店では、パッケージに入ったお茶を購入できます。
 大手メーカー製のお茶になりますので、品質的には「無難」というお茶が手に入ります。
 日本語通用度はやや高めです。

・市中の茶葉問屋
 茶葉問屋の中には、林華泰茶行のように小売りをしてくれるお店もあります。
 値段はとても安いのですが、最低購入単位が大きいほか(おおむね150gもしくは300g以上)、試飲も出来ません。
 包装も簡素で土産物向きではありませんが、自宅用の普段飲みのお茶を買うには悪くないチョイスです。
 日本語はあまり通じません。

・市中の食料品店(新東陽など)・スーパーマーケット
 パッキング済みのお茶を販売しています。
 買いやすいのですが、品質に関しては、ハッキリ言って良いものはありません。
 日本のスーパーに並んでいるような、庶民感覚のお茶がほとんどです。

・空港
 おみやげ用に綺麗にパッケージされた大手メーカーの規格商品が並んでいます。
 やや割高で、品質はそこそこです。時間が無い時、買い忘れた時用の最終手段です。
 日本語は通じますが、お茶の詳しい説明は無いと思った方が良いでしょう。

・市中の土産物店
 市中の土産物店でも、おみやげ用にパッケージされたお茶が並んでいます。
 おしなべて割高で、海外産の茶葉をブレンドしているお店もあるので、オススメしません。
 日本語はペラペラで、セールスがとっても上手だったりします(笑)


※お茶屋さんと土産物屋を兼ねているようなお店
 お茶屋の看板でありながら、店頭にからすみを置いていたりするところは、お茶屋というより土産物屋と考えて良いでしょう。
 この手のお店を、良質なお茶を買い求めようとして利用することは、あまりオススメしません。



<ずばり、いくらぐらいのお茶が妥当な金額か>

 お茶の種類によって、だいぶ違うのですが、台北市内の普通の茶葉専門店で買うのならば、個人的には1斤1000元と2000元を一つの目安にしています。
 1斤1000元(100g約160元)程度のお茶であれば、普通のお茶としては十分に美味しいと感じるお茶です。
 1斤2000元(100g約320元)を超えてくると、かなり高級なお茶になってきます。高山烏龍茶は、大体このへんの金額からスタートです。
 物足りない方(お茶マニア)は、さらに高いお茶を買うことになっていきますが、お茶の値段は天井知らずですので、ほどほどに。

 ちなみに値段と味の関係ですが、

 安いお茶ほど、刺激が強く、口の中に味がハッキリと残ります。ただし、余韻は少なく、煎も利きません。手軽に味わうにはこちらでしょう。

 高級なお茶になるほど、口当たりは柔らかで、味わいが淡麗に思われるのですが、喉の辺りからこみ上げてくるような甘さや香りが戻ってくる傾向があります。余韻も長く、何煎も楽しむことができます。じっくり味わう向きには、こちらでしょう。

 この違いは、できれば試飲させてもらえるお店で一度体験してみると良いでしょう。
 最初に安いお茶、次に高いお茶の順で飲むと、違いがハッキリわかります。


 私個人の経験では、渡す相手がお茶に詳しい方でない限り、おみやげとしては1斤1000元クラスのお茶で十分です。というか、その方が喜ばれます。
 高いのだと「淡すぎる」と言われます。。。美味しいお茶を味わうにはそれなりに訓練が必要ですので。

 なお、梨山烏龍茶のような著名な高級ブランド茶には、厳然とした相場が存在するので、お買い得品というのはありません。
 安すぎるブランド茶は、たいてい、産地の不確かなものだったり、季節外れのお茶だったりします。
 土産物店で買うのでない限り、お茶の品質自体は価格に比例すると考えて間違いないと思います。
 #ただし、高品質なお茶=「好みのお茶」「美味しいお茶」ではないので、出来れば試飲して買うと良いでしょう。

 それから、お茶に関しては価格交渉(値切り)も必要ありません。
 その金額を出しても欲しいお茶は買う、欲しくなければ買わない、ということで意思表示をした方が、品があります。
 基本的に定価販売ですが、たくさん買うようだとおまけをつけてくれたりすることが多いです。


 では、次の記事でオススメできる台北のお茶屋さんをご紹介します。

 続く。


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Last updated  2017.12.31 01:08:50
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