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カテゴリ:ペットボトル・缶飲料
プーアル茶ペットボトル、第2弾はこちら。
イオングループのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」。 その中でも有機などにこだわった製品を送り出している「グリーンアイ」ブランドのペットボトルです。 イオンの商品情報→オーガニックプーアール茶 お値段はPB商品としては、少々高めの128円(税込)。 オーガニックを気にする方なら、ニーズはあるでしょうね。 が、このパッケージを見た瞬間、私は一瞬、目を疑いました。 が、どうやら間違いでは無いようです。 原材料表記にも、それが高らかと宣言されています。 原産地が、中国湖南省のプーアール茶・・・ プーアル茶の「プーアル(普洱)」はご存じのように雲南省の地名です。 西双版納地区で作られた茶葉を、かつての普洱府(旧名:思茅市、現在:普洱市)に集められたことから、その名前があります。 その辺の経緯もご存じだったり、中国茶に馴染みのある方なら、 雲南省以外で作られるお茶をプーアル茶と呼んでいいんだっけ? という疑問が当然出て来ますよね。 確かに湖南省は、プーアル茶(熟茶)と同じように微生物による後発酵を行うお茶、いわゆる「黒茶」の産地ではあります。 しかし、湖南省で通常、黒茶に使われているお茶の品種は、雲南省のものとは違いますし、発酵の技法・製法もプーアル茶とは別物です。 品種と製法が違ったら、味も成分も違うので、それはもはや同じお茶ではありません。 「黒茶」=「プーアル茶」では決して無いのです。 #余談ですが、中国の黒茶の生産量で一番多いのはプーアル茶ではなく、湖南省安化の黒茶です。 まあ、湖南省に雲南省の茶樹を移植し、プーアル茶の技法で作ったお茶という可能性もあります。 湖南省白雲山ってのは、湖南省西部の湘西トゥチャ族ミャオ族自治州保靖県にある、白雲山自然保護区のことのようです。 それなら確かに環境は良さそうなので、オーガニック栽培もできそうですね。 その辺の可能性に掛け、とりあえず購入して飲んでみることにしました。 まずは水色ですが・・・
なによりも発酵が軽いというか、発酵不良を疑います。
「地理標志産品」というのは、中国のいわゆる「原産地保護製品」のことでして、生産地域を指定し、地元産業を保護している製品という意味です。 第4項が「術語と定義」となっていて、第4.1項にプーアル茶の定義が書かれています。 翻訳しますと、 原産地保護範囲内の雲南大葉種の晒青緑茶(訳注:日干し乾燥した緑茶)を原料とし、かつ原産地保護範囲内で特定の製造技術によって製造され、特有の品質を備えた茶葉。その製造技術と品質の特性により、プーアル茶はプーアル茶(生茶)とプーアル茶(熟茶)の2種類のタイプに分類される。 と書いてあります。 茶葉の産地も加工場所も「原産地保護範囲内」ってのがポイントですね。 よその土地から持ってきて製茶は範囲内でやってますってのはダメですし、逆もダメだと言うことです。 両方が揃わないといけません。 今回は、その原産地保護範囲ってのが、どこまでなのかが問題です。 これは第3項に記述があり、国の機関が定めたもので、巻末の付録に掲載しているとあります。 その巻末の付録に、果たして湖南省は入っているのでしょうか? 巻末の付録を見てみますと、地図がついております。 それがこちら。 ・・・あれ、 雲南省の地図しか載ってない ですね(((((^^; それも雲南省全域ではなく、南部や西部の一部の地方だけですね。 原産地保護の範囲は、意外と狭く定められているようです。 もう1つ、産地のリストを見てみましょう。 生産範囲とされている地域が郷や鎮(日本の町村ぐらいのイメージ)単位で、ズラズラッと書かれています。 狭いだけでは無くて、かなり厳密に定義されております。 #最新版の2008年の国家標準では、11の州(市)、75の県(市、区)、639の郷(鎮、街道事務所)が指定されているそうです。 それがこちら。 産地のリストはA4版で4ページにわたって書かれていますが、全て雲南省の行政区でした。 ...湖南省産はダメですね。残念ながら。 プーアル茶は雲南省の主力農産品であり財産なのですから、他の省での生産を認めないのも当然なんですけど(^^;) <結論> 現時点の中国の国家標準に照らし合わせてみると、 湖南省産のプーアル茶と名乗るのは、完全にアウト ということです。 もっとも、中国の国家標準の法的効力が日本に及ぶかどうか?という点では、何とも言えません。 が、やっていることは、他国産のスパークリングワインをフランス産のシャンパンとして販売したのと同じです。 これって明記された産地偽(ry 本来ならば、湖南省産のオーガニック黒茶として販売するべきだったお茶です。 それでは日本での認知度が無いから売れない・・・という判断で、プーアル茶を名乗ったのだとしたら問題でしょう。 プーアル茶のブランド力に、ただ乗りしたわけですから。 イオンさん、自分のところのブランドをつけて商品出すんだったら、取引業者任せにせず、ちゃんと検証してから販売しないとダメですよ・・・ これ、早めに名前を変えた方が良いと思います。 にほんブログ村 これはひどい お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.10.23 18:50:02
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