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カテゴリ:読書と自分と
常盤新平さんの『風の姿』を読みました。 常盤さんの本は、いままで、エッセイは読んではいたけれど、小説ははじめて。 7月の中旬から、8月の始めに読みました。痛風で通院していた時期で、病院の待合室で熟読。 自分のペースが、1時間に30ページ程度であることを再確認。 全体の印象は、「銀河テレビ小説」の雰囲気で、大きく傷つくひともなく、それが現実味を強くする。 登場する人物が、あまりにも自然で、自分の知人だったり、昔のドラマの俳優さんだったり、 キャスティングがスムーズにはまる。50年も生きてきて、選択肢も増えた。 それゆえ、だれかに勧めようとは思わない本です。 勧めた相手が、「この登場人物に俺を当てたんじゃないか。」と、疑念をもたれるかも。 「迷い家」という分類は、勝手に自分がつくったもの。疲れた人びとが、「安息の場所」と出会う物語。 この本も、その一冊です。 さて、タイトルの『風の姿』ですが、「ありのままに、こころのままに」「気負ったとこのない」というふうに考えました。 『風姿花伝』とは、無縁のようです。
「静岡新聞」1993/4/1~1994/3/31掲載
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最終更新日
2017年09月25日 12時15分36秒
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