シモン・ネーリング☆ピアノリサイタル
アニメ「ピアノの森」(2018)でレフ・シマノフスキ(アニメ中の登場人物)の演奏を聴いて、その叙情性に一体誰が弾いてるのか調べたのが、ポーランド人ピアニスト、シモン・ネーリングとの出会いでした。来日したら聴きに行かねば!と心に決めてから早4年。やっと念願が叶いました。会場は、シャンソン・フランセーズでお馴染みの渋谷区文化総合センター大和田。伝承ホールではなくて、大きい方のさくらホールでした。プログラムはシマノフスキ:20のマズルカOp.50より 第11・6・17・16・13・18番プロコフィエフ:ピアノソナタ第6番「戦争ソナタ」後半はオールショパンで夜想曲第16番 変ホ長調 Op.55-2幻想ポロネーズマズルカ Op.56-1,2,3アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズシマノフスキには疎いのですが、1924〜25年に書かれた、「力強く野趣あふれるタトラ民謡の要素がふんだんに取り入れられている」(高坂はる香氏のプログラムノートより)曲で、生き生きとしたリズムとポリフォニックでちょっと不思議なメロディーが面白い曲でした。続くプロコフィエフは凄まじい集中力で一気に聞かせる感じ。大学時代、アシュケナージのCDをよく聴いてたことを思い出しました。後半のショパンも美しかったけど、前半のインパクトが凄すぎました。ビビッドな色の太い線で鮮やかに描かれる線と、水彩画のような淡い濃淡の色彩が調和した絵画のような印象を受けました。弱音がこの上なく美しかった。アンコール1曲めのホロヴィッツ編曲の「結婚行進曲(メンデルスゾーン)」の超絶技巧も素晴らしかったですが、2、3曲めのドビュッシーは夢のようでした。若いお客様が多かったのも印象的でした。やっぱり同世代の演奏家は気になるのでしょうね。ショパンコンクールの配信を見た人も多いのかな。チケット代がリーズナブルなのも一因かも。11日は横須賀で公演があるそうです!