オーケストラ・プロジェクト2012☆
16日は『オーケストラ・プロジェクト2012〜日本の交響楽100年〜未来へ紡ぐ』というコンサートを聴いて参りました。オペラシティコンサートホールにて。平成24年度文化庁芸術祭参加公演だそうです。タイトルの「日本の交響楽100年」は、日本人作曲家が初めて交響楽作品を書いてから100年とのことで、その作曲家は山田耕筰なんだそうです。プレトークで、その曲の冒頭の録音を聴かせて頂きました。ロマン派っぽいきれいな曲でした。さて、本編。このコンサートは言わば作曲家の個展のようなもので、演奏されるのは全て初演作品です。曲目は 森垣桂一:オーケストラのための「レクイエム第4番」 木下牧子:ピアノ・コンチェルト 山内雅弘:管弦楽のための協奏曲 堀越隆一:オクトーバーカントリー演奏は、指揮・大井剛史、ピアノ・永野光太郎、管弦楽・東京交響楽団。1曲目、森垣先生の曲はこれまで発表された1番から3番、そして今回の4番でひとつの作品になるとのことで、始まった途端にクライマックス!みたいな盛り上がりでした。2008年に聴いた第3番の雰囲気が思い起こされ、(そうか、あのあとこれが続くのか〜)とよく分からないなりに納得しました。繊細で、ダイナミックで計算され尽くされていながら人の心を打つ作品でした。合唱曲などで有名な木下牧子氏は初のピアノ・コンチェルトとのことでした。ピアノの永野光太郎さん、弱冠24歳。これからが楽しみです。それにしても、このような初演ばかりのコンサートは指揮とオケは大変です。特別な奏法も多用されるし、拍子はころころ変わるし、とにかく生まれたての曲なので途中でずれても奏者が気付かずに行ってしまう可能性がないわけじゃないほんとーに大変なので、滅多にこの手のコンサートは開催されません。もっと現代音楽を気軽に楽しめるようになればよいなと思います。