音楽☆
折に触れて読み返す一冊。
『音楽』
武満徹氏と小澤征爾氏の対談集です。
昭和五十六年刊行とあります。
若々しいお二人が音楽について熱く語っておられ、そもそも音楽が何であったのかを思い出させてくれます。
裏表紙にはこうあります。
「…(前略)現在の日本の音楽環境は異様な繁栄を見せている。だがそこには、自ら音楽にかかわっていく歓びと興奮が欠けていないだろうか?あまりに容易に〈音楽〉が手に入るために、感動が稀薄になってはいないだろうか?
この本の刊行された頃と今とはまた音楽事情はすっかり変わってしまいました。30年前より更に容易く〈音楽〉を手に入れられる現在・・・
わたくしたちは今、本当の感動を体験しているでしょうか。
わたくしたち音楽家は歓びを忘れてはいないでしょうか。