ノクターンのお勉強☆フィールドさん初めまして
今日は、『ノクターン~歴史と魅力』という講演に行って参りました。ショパンの文献を読むと必ず出て来る『フィールド』という名前。「”ノクターン”の創始者でショパンに影響を与えた」と書いてあるけれど、一体どんな曲を?とずっと疑問に思ってました。今日、それが明らかに!”お話と演奏でつづるその歴史と魅力”の通り、総合司会小林仁先生、解説西原稔先生、そして青柳晋さん、岡本愛子さん、白石光隆さん、高橋多佳子さんという豪華ピアニスト4名。第一部ではフィールド、ショパンを中心に。1820年頃パリで、貴族の奥様が主催するサロンでの音楽会が開かれるようになりました。サロンの中心にあったのはピアノ。上流貴族のたしなみとしてピアノが流行していて、ご令嬢が演奏できるような曲が多く作曲され、出版されました。Beethovenの”熱情”のような髪振り乱して弾く曲は流行らなくなったというわけです。実際、1830年以降ソナタの出版は激減したそうです。ジョン・フィールド(1782 アイルランド~1837)は、そんな時代にヨーロッパ中で比類なきピアニストとして有名だったそうです。1832年のパリ音楽院ホールでの演奏会では彼の協奏曲第7番が初演され、ショパン、リスト、シューマンらが聴きに行ったといいます。ショパンがフィールドのノクターンにインスピレーションを受けたというのも、フィールドの楽譜を見ると頷けます。ロマンス(夜想曲第9番)はショパンのOp.9-2に伴奏型が似てる感じ。第7番の協奏曲(改作して夜想曲12番として出版)に触発されて、ショパンがアンダンテスピアナートを書いたというのも「なるほど」です。青柳晋さんの演奏で、4曲のフィールドのノクターンを聴きました。青柳さん、初めて生で見ました。かっこいいです。そして高橋多佳子さんの演奏でショパンのノクターンを3曲。初期・中期・後期と書法が変わるのがよくわかります。第二部はフォーレ、プーランクを中心に白石光隆さんの演奏でフォーレのノクターンを3曲。これも初期・中期・後期から一曲ずつ。実はフォーレの後期の作品てフランスでも余り演奏されないそうです。なぜなら「難しすぎてよくわからない」から。そして岡本愛子さんのプーランク。ノクターン全8曲。1番だけ弾いたことがあるのですが、やっぱり1番が1番好きだな。そして夜はブルーノ・リグット ピアノリサイタルショパン:ノクターン Op.9-1,2,3 15-1,2 27-1,2 48-1 幻想曲ラヴェル:亡き王女のためのパウ゛ァーヌ ソナチネ 鏡より 悲しい鳥たち、鐘の谷、道化師の朝の歌サンソン・フランソワの弟子というピアニスト。初めて聴きました。ショパンのノクターンは、ショパン自身が「左手は指揮者のように」と語った通り、厳格にテンポを守りつつ適度に揺れていい感じでした。自分勝手な妙なルバ-トがないところが好印象。ラヴェルは、さすがフランス人。もう100回以上弾いたことあるもんね、て感じ。朝早くから夜まで。疲れた・・・。明日はバーンスタインの本番です☆うわあ、もう寝なくちゃ。