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テーマ:介護・看護・喪失(5282)
カテゴリ:介護
部屋が変わり、初めての二日ぶりの面会。
病室へ行く前に売店でチューブのニベアを買う。 看護師さんに案内されて行った部屋はやはり個室。 思えば姑もここの同じ階に入院していた。 父は声をかけても目を閉じたままで反応しない。 看護師さんが目やにをコットンで拭きとってくれた。 声をかけても肩を叩いても、目はあけない。 夢の中で母に会っているのかもしれない。 もう、この世に未練は無いだろうな。 買ってきたニベアでマッサージする。 手のひらに広げて温め父の手と足に刷り込む。 指一本一本に塗り込み、引っ張る。 手の平、足の裏を指の腹でツボ押しのように押し付ける。 カサカサの脚にも塗り広げる。 皮膚の下がすぐ骨で角材をさすっているよう。 足首の後ろに折り曲げた癖のように白い皺がある。 足首と踵が特に乾燥しているので入念に塗り込み、マッサージした。 夢の中で、「何だか足と手が気持ちいいぞ」と思っているかな。 制限時間の10分がすぎ、父に「また来るね」と声をかけて部屋を出ると、研修の父の担当らしい若い看護学生が部屋の前に立っていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.12.09 14:09:30
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