落し物の行く末
SARSが流行った頃から、香港では痰の吐き捨てやゴミのポイ捨て犬の排便処理が厳しくなりこれを怠った人や飼い主は罰金を命ぜられるようになった。それ以前にも私達の住んでいる下町では犬の糞が至る所に落ちており悲しいかな、罰金制になっても未だ、ちゃんとできていないのが現状だ。なので私は罰金制になる以前から下を見て歩く習慣がついてしまった。旦那・豊と一緒に歩いていても豊は私が教えない限り下を見ることはなく、知らないでいると犬の糞を踏んでいたりする・・・--;↑(ほとんどは私が教えているので 難は逃れていますが)繁華街へ行けば犬の糞など落ちていることはなく観光客は犬の糞を見ることはないと思う。だが、私は繁華街へ行ってでさえも下を見て歩く癖が抜けずついつい、歩く先々の地面を確認してしまうのだ。何年か前、豊と出かけた時である。九龍サイドのメインストリートであるネーザン道を歩いていた。ネーザン道と言えば、多くの車や人が行きかう道でスムーズに歩くことさえ困難だ。時には前の人を追い抜かそうにも行きかう人が多すぎて追い抜かすこともできないときもある。そういう時は、ダラダラと歩く前の人の歩調に合わせて歩かなくてはならなくなりとてもイライラしたりする。そんな人が多い中、犬の糞など落ちていようもないのに私はいつもの癖から下を見て豊と歩いていた。すると何枚か重なった100ドル札が落ちており豊を呼び止めて落ちていると報告し、拾った。すると1枚の500ドル札がその先に落ちており、私達は度重なる落し物にびっくりしまた拾った。するとその先には1000ドル札が落ちており私達はウハウハ言いながら拾ったのである。あれよ、あれよの間に私達は、合計2000ドル(30,000円)拾った。日本だったら善良ある者、ここで警察に落し物として届けるだろう。それが普通だ。だが、ここは香港。落し物を届ける習慣はない。届けたとしても警察官の懐へと入っていくに違いない。そこで私達はどうしたかというとネコババした(爆)私が発見したのになぜか豊の財布の中へ・・(;;)しかし、こんな多くの人がいる所でこんな大金を誰も気がつかずに歩いていた。私が気づく前に、一体何人の人が通り過ぎただろう。私の普段からの行いが良かった(?)のだろう。↑(と、いいきかせておく)その日はよく落し物をする人がいたらしく、私達がお金を拾ってから、しばらくして私達の前を歩いていた集団が落し物の携帯電話を拾っていた。その拾った人達の行く方向はきっとシャムスイポー(電気街がある所。携帯の中古買取をする所でもある)へ行って売るのかもしれない。足取りがそのままシャムスイポーに向かっていた。(そこから遠いんですけど・・)それから、その後も私は何かを期待を心に持ちながら地面を見て犬の糞をよけて歩いている・・・