ふぁみりー・Kのおうち　別館

年が明けたら聞いてみても良いと思っていた言葉。
　「今、幸せ？」　

夫が生きていた頃、我が家では「幸せ～？」と子供によく聞いていた。
あなたたちがいて、私たちは幸せだよ、
あなたたちも幸せって言葉をたくさん口にしてね。
そんな無意識の問いかけだった。

夫が亡くなってから、その言葉は封印されていた。
マナタンに「幸せそ～～」と言うことはあっても、
お兄ちゃんたちには聞けなかった。

　「…幸せなわけないでしょ。」　
って言われたら………それが怖くて。


この間、夕飯の支度をする私にまとわりつくユウヤノドンが
あんまりかわいくて、つい、あのころのように聞いてしまった。
「幸せ？」
ユウヤノドンはにっこり笑って「うん！幸せ！」と答えてくれた。

カツヤザウルスにも聞くのが公平というものだろう。
布団に入ってにこにこしているカツヤザウルスにもおそるおそる同じ問い。
「うん！布団暖かくて、幸せ～～！」

子供たちをたくさんだっこしてぎゅ～～ってして、
子供を支えているつもりで、実は自分が支えられていた５ヶ月半。
子供たちは、大好きなお父さんのいない生活の中で、「不幸な子供」にはならないでいてくれた。
新しい幸せを見つけてくれる子供に育っていってくれた。
お父さんを大好きって気持ちを持ち続けたまま。

正直なところ、私は子供たちが不憫でたまらない。
この子たちは本当に父親が大好きだった。
その大好きな人の死をきちんと受け止めて、
そしてなお父親がまだ生きてここにいるかのように振る舞うことができる、
たった、８歳と６歳の子供たち。
「パパはチョコレート大好きだったから、これ一つ（仏壇に）あげてこようね。」
「パパに半纏の紐の結び方教わったんだ。上手でしょう。」
「パパは運動得意だったんだよね。僕も得意なんだよ。」
「……僕、パパが一番好き。」


かっちゃん、私たちはがんばったよ。
あなたを失ったことは不幸だったけど、
ちゃんと進んでいく道を見つけようとしてるよ。
私たちはあなたが大好き。
あなたといた、この生活を何より愛していた。
だから、これから不幸になんかならないからね。
あなたが愛してくれた「ふぁみりー・ｋ」のまま、幸せを見つけていける。
不幸になんかならない。絶対にさせない。
月並みな言葉だけど、あなたはちゃんとここにいるんだから。


あなたに会いたくて、泣いてばかりの毎日だけど。
これからもまだたくさん泣くけど。

今日はあなたの４６回目の誕生日。