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私が読む本と言えば、塩野七生かおかしな生物の本ばかり…と思っていらっしゃいませんか?
(もちろん最新刊「ローマ人の物語」第14巻「キリストの勝利」は読了済みですが) 私、これでも一応「中学校の国語教師」を商売にしております。 で、最近買ったのが、光村図書発行の「光村ライブラリー中学校編・全5巻」 光村図書がこれまで編集してきた中学校の国語教科書から いまはもう掲載されていない懐かしい教材が5冊組のシリーズになっています。 自分が中学校時代に国語の授業で教わった教材は「授業を受ける」という立場だったせいか、 それとも文学の良さを感じられる感性が未熟であったためか、 あまり印象に残っていないのですが、 教員になってから自分が生徒に教えるために必死になって教材研究したものは その良さも味わいもしっかり記憶にとどまっています。 私が好きなのは、星新一の「繁栄の花」かんべむさしの「車掌の本分」森鴎外の「最後の一句」 山本周五郎の「鼓くらべ」M・ショーロホフ「子馬」ファーブル「フシダカバチの秘密」 金井直の「木琴」嵯峨信之「ヒロシマ神話」島崎藤村「初恋」などなど。 もしこれを読んでいる方が今20代までの方なら「あ、それ教わった。」と思われるかもしれません。 教科書は何年か毎に改訂され、教材も入れかえられていきます。 「お、これいい教材じゃん」というのもあれば、 「面白いと思ったけど、授業してみたら間延びしたなあ。」というの、 最初から「???」というの、それぞれです。 もちろん、改訂の結果消えてしまう教材もあり残念至極。 だから、こういう本が実は欲しくて仕方がなかったんですよ。 懐かしくて、じわ~~んと感動がよみがえる…… そして、この本にはもう一つ使い道が。 毎日の教材研究の中で、ときどき授業に間に合わないことがあるのです。 そういうときに、この本からちょいと拝借。 教材研究は以前にみっちりやっていますから授業は(多分)ばっちり。 塾でミョ~な対策を仕込まれてくるお子さんにも意表を突くこと間違いナシの作戦です。(爆)(←意地悪) そうだよっ!おばさんはもう汚れてしまったんだよっ(号泣) ちなみに、今も昔も定番としてほとんどの出版社の教科書に載っていると思いますが、 私が最も力を入れて授業するのは中1教材のヘルマン・ヘッセ「少年の日の思い出」中2教材の太宰治「走れメロス」中3教材の魯迅「故郷」 「そうかそうか、つまり君はそんなヤツなんだな。」 「メロスは激怒した。必ずかの邪知暴虐の王を除かねばならぬと決意した。」 「おぼえず寂寥の感が胸にこみ上げた。」 名文だ~~~! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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