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やった~~!やっと続きを買えました。
amazonで注文して、届いたときにはうれしくて涙が出ましたよ。 「エイラ」シリーズはもう20年も前に日本に来ました。 作者はアメリカ人女性ジーン・アウル。最初の訳者は中村妙子氏で評論社から「始原への旅立ち」シリーズとして刊行されました。 図書室に結構入っているシリーズです。 第1部は「大地の子エイラ」というタイトルでした。 このあと、中村妙子訳で第3部まで、百々佑莉子訳で第4部が出版されたんですが、 12年前からぱったり刊行が止まり、大ファンの私はもどかしくてもどかしくて何度出版社に問い合わせをしようと思ったことか。 昨年出版社も集英社に変わり、訳者も一新して「エイラ」シリーズとしてやっと最後まで刊行されるそうです。 暮れから初邦訳の第5部「故郷の岩屋」が刊行され始め、今月24日下巻で完結。 最終話第6部は未定の模様です。 時代は紀元前3万年ころ。最終氷期のおわり。地震で両親をなくし、孤児となったクロマニオン人の少女エイラは、ケーブ・ベアをトーテムとする旧人ネアンデルタールの一族に拾われる。彼らの眼から見れば、醜い異形の子であり、種族の違いから、厳しい差別に苦しみ、さまざまなカルチャーショックにみまわれながらも、一員として認められ育てられる。はるか太古の時代を背景に、壮大なドラマの幕が開く。 何が凄いって、舞台の設定。紀元前3万年って何? それに、旧人と原人の区別もよく知らなかった私にとって、その違いを明確に描き出し、さらにはその二つの原人類が同じ時代に生きていたと仮定して(その後の研究で実際そうだったらしいことを知りましたが)物語を作るなんて、びっくりでした。 いわゆる原始人といってしまえばそれまでの原人類をここまで圧倒的な筆力で描き出すのは並大抵の才能ではないと思います。 旧人・原人が、今の人類と遜色ない成熟した精神文化を持っていたこと、社会組織や宗教観、自然への畏敬の念、人が社会を作る上で避けて通れないトラブルと和解など、描かれているものは多様で奥深く、興味は尽きません。 また、主人公エイラの強さ・賢さ・美しさにはあこがれましたね。 とにかくよくもこれだけと思うくらい、苦労苦労の連続。 第1部は古代版おしん。 第2部は古代版ロビンソン・クルーソー。 第3部からは古代版渡る世間は鬼ばかり旅情編。 とにかく、集英社さん、必ず最終話第6部まで刊行してくださいよ。 もうこれ以上待つのいやですからね。 余談。 集英社は訳者を一新して、改めて第1部から刊行しました。 では、評論社の既刊とは何が違うのか? ずばり、新装版はモザイク無しの完訳なんです。 評論社のは若い世代向けに翻訳したのでエッチシーンが皆無なんですね。 でも、ジーン・アウル曰く「太古の世界ではセックスは呼吸をするのと同じ」だし、元々大人の読者向けに書いたんですって。 よって、それはそれは濃厚なラブ・シーンがあります。 ………ええ。それはもう濃厚な……… 既刊と新装版との違いはその部分だけらしいです。 買い直しはさすがに高いのでやりませんが、そこのところだけ立ち読みしてみようかな???へへへ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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