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テーマ:仕事しごとシゴト(23715)
カテゴリ:夫へのラブレター
復帰して、夫のことを知っている人たちに出会う。
狭い社会が教師の世界。当たり前だけど夫のことを思ったより多くの人が知っていた。 私と出会う前の臨採時代のかっちゃんぱぱを知っていた人がいた。 私の知らない、でも懐かしさを覚えるかっちゃんぱぱの若い頃の話。 かっちゃんぱぱが副担任をしていたクラスの担任の先生もいた。 「引率で行った修学旅行でおいしい漬物屋を教えてもらったのよ、かっちゃんぱぱ先生に。」 私「あ、それ、私がかっちゃんぱぱに教えたお店ですよ、おみやげにしこたま買って来てって。」 「どうりでクール宅急便で買い込んでると思った。(笑)」 懐かしい昔話。まるで今あの人が生きているかのように。 誰もが「いい人だった」というかっちゃんぱぱ。 私から見ても教師らしい教師だった。 暖かくてまっすぐで弱い立場の人の目線で物事を見られる人だった。 私は学校で悩んでることは何でもかっちゃんぱぱに相談していた。 生徒指導のこと、クラスのこと、同僚のこと。 かっちゃんぱぱはいいことはいい、悪いことは悪いときちんと意見した上で ちゃんと私を励ましてくれた。 かっちゃんにとっては家に帰っても 年を喰った生徒が一人いるようなものだったかもしれないな。 家で安らげてた?かっちゃん? 復帰して、私が決めてること。 職場の敷地内では泣かないこと。 実は一番泣きそうになるのが集会などで生徒が並んでいる体育館なのだ。 1000人近い生徒が並んでいる体育館。周囲の壁に沿うようにして居並ぶ職員。 「かっちゃんのいるはずだった空間」が人いきれと共に迫ってくる。 「かっちゃんはココにいるべきだったのに。」 「K先生が亡くなられました。」 夫の学校で急遽開かれた全校集会。 突然の訃報に起こる悲鳴、泣き声、過呼吸を起こして倒れる生徒。 職員に後から聞いたそのときの様子が、 集会をしている今目の前の生徒たちに重なって 気が遠くなる。 涙があふれそうになって、慌てて上を向いて他のことを考える。 時間がたてば、きっとこういう錯覚も少なくなり、 今の場所を自分の居場所としてとらえられるようになるのだろう。 夫の勤務校と自分の勤務校が重なるのはまだ「自分の学校」という意識が少ないからだ。 涙は一人の時にだけ。 そう決めたんだから。それは貫く。 でも、私のとって心の師だったかっちゃん。 あなたを失っての復帰は、やっぱりとても心細いです…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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