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2008年03月09日
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カテゴリ:家族と共に
小学生の頃、時々、
父親と五目並べをしていたことを思い出しました。

ご存じのように、五目並べは、囲碁と同様に
白と黒の石を使います。

対戦者同士が碁盤の上に白と黒の石を
交互に一つずつ置いて行き、
直線(縦、横、若しくは45度斜め)に、
相手よりも先に五個連続するよう自らの色の石を
並べた方が勝ちというゲームです。

相手に止められることなく、
三個や四個の石を並べた場合、
前もって相手に対して宣言しなければ無効になることや、
一手を打つことによって、
三・三や四・四を作ったりするのは禁じ手だったり等、
比較的簡単な規則があります。


ところで、小学生だった私は、
何度もせがんで父に挑戦するのですが、
どうしても父に勝つことができませんでした。

父は、「捨て石!」と宣言して、
私が思っても見ない少し飛んだ箇所に石を置きます。

その後、その「捨て石」として置かれた石が、
交互に三~四手重ねて行くと、
勝利の定石である「三・四」を作るために
的確に「要所」に置かれた石として活きて来ていたのです。

目の前に置かれた石しか見えていない私は、
「早く大人になって父を負かしたい」と悔しく思ったものでした。

人間というものは、
「これをすればこうなる。こんな利益が得られる」というふうに、
行動したこと(打った手)に対して、
その場で結果が見えなければ納得しづらいというところがあります。

ふだんの人間生活でも、同じなのだろうと思います。

しかし、人生は、第一幕ばかりではありません。
第一幕では、小石を投げ入れただけで終わってしまうかも知れませんが、
第二幕、第三幕と巡りに巡った波紋は、想像もしない所から
想像もしないシャワーを降らせてくれるかも知れないのです。

それは、五目並べの三手先、四手先程度の比較的短いスパンではなく、
もっとずっと長い、想像もつかないような長いスパンだったりします。
その効果は、ひょっとするとあなたが死んだ後のことかも知れないのです。

想像ができないほどの長いスパンだからこそ、
ふだんからの「生きる姿勢」が大切なのです。

目先のことばかりに囚われず、
襟を正して、真正面から正直に誠実にコツコツと真面目に取り組むこと。

想像できる程度の損得勘定にブレることなく、
真摯な姿勢が必要な所以なのです。

昔、父と五目並べをしていたことを思い出して、
そんなことを思いました。

今は、小三、小六の私の子どもたちと真剣に五目並べをしています。
子どもたちはいったいどう感じながら私と対戦しているのでしょうか。



<ご参考>
第二幕、第三幕の波紋
-「損をしている」と考えることをストップする-
http://www.nbn.ne.jp/bellnet/sougyou/essay/h18/hamon.htm

うさぎとかめ
-ONLY ONE-
http://www.nbn.ne.jp/bellnet/sougyou/essay/h16/usagi.htm





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最終更新日  2008年03月10日 02時14分31秒
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