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2008年05月11日
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カテゴリ:家族と共に
先日、家族でファミリーレストランに行った時のこと。

子どもたちは何を食べるか、ワイワイ、ガヤガヤ。
メニューを見ながら、「あれがいい」、「これがいい」と、
なかなか決めることが出来ずにいました。

そのうちに、
たまたま隣り合わせのボックスに、
小学校低学年の男の子の兄弟と
お母さんが座りました。

お隣りに座ったお母さんは、
メニューを眺め始めた子どもたちに対して、
「早く決めなさい!」と、急(せ)かしました。

私たち親子が、
なかなか決められずにいるのを尻目に、
さっさと注文を完了してしまったのでした。

その手際の良さに、
うちの子どもたちも、
しばしお隣りのボックスを見つめて、
ぽかんとしていました。

子どもたち自身が、
あれがいい、これがいいと色々と想像を膨らませ、
何を食べるかをあれこれ判断する時間は、
「ムダな時間」なのでしょうか。

大人たちが無意識のうちに、
周りの目を気にして、
「無意味でムダな時間」と考えているようなことが、
実は子どもの発達にとって、
大変貴重なことだってあるはずだ、と私は思うのです。

大人たちの無配慮な押しつけの積み重ねが、
他人の目を気にして生きる習慣を、
子どもたちに身につけてさせてしまうのかも知れません。

周囲の目を気にし、
「早く決めなさい」と、
いつも迫られているような感じを植え付けることは、
実のところ、「人生を悠々と楽しむ」ということを、
自ら放棄してしまっているのではないかと思うのです。

心理学の世界には、精神的負担を軽減するために、
認知行動療法という治療方法があるそうです。

その療法では、こういう習慣を変えるために、
とりあえず自分自身に、
意識的にストップをかける方法を
推奨しているそうです。

どんなに、嫌われようが疎まれようが、
「私は、私を大切にする。」という主張を持ち、
自分を中心に考えて、すぐには回答をしないのです。


これは、メンタルトレーニングですから、
私たちも日頃から頭の中でシミュレーションして、
実際に使ってみると良いでしょう。

「ねえ、一緒に行くのを、ちょっと付き合って。」
「・・・」
「ちょっと考えさせて下さい。」

「今、すぐお返事が欲しいのですが..。」
「・・・」
「明日まで考えさせて下さい。今すぐなら断ります。」
等々。

総て自分中心に判断しますから、
回答するのに時間がかかるし、
人に嫌われることもあるかも知れません。

けれど、自分自身を大切にするという行動は、
極めて当たり前のことだと思います。

少なからず、人生をラクに生きている人たちがいます。
その人たちは、人に嫌われることも、失敗することも、
孤立することも、仲間はずれになることも、
「生きていれば当然あることだ」と、素直に受け入れて、
自分を大事にして悠々と生きている人たちなのです。





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最終更新日  2008年05月11日 07時59分36秒
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