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カテゴリ:家族と共に
毎朝、「集団登校」を
実施している小学校は多いと思います。 何十年も前、私が小学校1年生になった時にもありましたから、 主に交通安全上の配慮から導入され続けたものなのでしょう。 最近は、子どもたちを狙った犯罪から 子どもたちの身を守るという意味合いも多分にあります。 子どもたちは、集会所の前や公園など決められた場所に 決められた時刻に通学班ごとに集合し、 学校に向けて出発することになります。 新学期になり、 我が家では、真ん中のお兄ちゃんも中学生になったため、 一番下の小4の次男だけが ひとり通学班に参加して、通うことになりました。 通学班の新入の小学1年生数人のお世話をしながら、 毎朝元気に集団登校しています。 ところで、数年前、 我が家の子どもたちが3人とも小学校に通っていた頃、 保護者たちが「遅刻をしないように」と強く指導しても、 なかなか時間通りに集合することが出来ませんでした。 集合場所から小学校まで、子どもの足でおよそ15分。 午前8時前に小学校に到着することを考慮して、 決められた集合時間は、7:40分。 十分に余裕のある時間だったはずです。 新学期の当初には定刻に全員が集まって、 6年生の班長さんの旗のもと、 きちんと整列して登校していたのですが、 次第に一人遅れ、二人遅れするようになりました。 そのうちに出発時間はだんだん遅れ、 7:50分近くになって、 見切りスタートをするようになって行きました。 いつも、誰かが遅れていて、7:50分を越えて、 遅刻ぎりぎりに、駆け足で登校を始めることも度々でした。 少し心配しながら成り行きを見守っていると、 定刻の午前7時40分にきちんと集まっている子供たちが、 他の子が遅れて来るのを待つほんの数分間、 ただ、待っているだけではつまらないので、 鬼ごっこを始めたのです。 傍から見ていても、結構面白そうでした。 すると、その後、変化が起きました。 遅刻して来る子どもたちが、その鬼ごっこをみて、 「楽しそうだなぁ」と、思ったのでしょう。 やがて、遅刻する子が次第にいなくなって来たのです。 そして、今では、数分間鬼ごっこをして、 午前7時40分に全員揃って楽しく登校するようになりました。 恐らく、保護者が「遅刻をしないように」と、 いくら強く注意や叱責をしたとしても、 そもそも学校にいくことに苦痛を感じているのであれば、 やはり、遅刻ぎりぎりの時間に登校する、という行動は 変わらなかったのではないかと思うのです。 しかし、 学校に登校する前の数分間、 お友達と楽しい鬼ごっこができるのであれば、 その楽しさを自然と選び、 自発的に遅刻しないようになったのでした。 大人は本能を隠して、 無理にでも建前を通すことでしょうが、 無理なことはどこまで行っても無理なことです。 仕事を何か重いものを背負うがごとく担うことと、 かたや、ゲーム感覚で楽しみながら行うのでは、 どちらが、自発的な行為・行動が生まれそうかは 自問自答するまでもなくわかることです。 子どもたちが見せる行為・行動から、 大人の社会で本来大事にしないといけないことに 気付かされるということは結構あるものです。 家庭や職場を楽しくすることが 家族や社員の自発的な行為・行動を促すための 第一歩ということに気付かされる出来事でした。 集会所の前の少しの広場で、 毎朝元気に鬼ごっこをしている子どもたちから、 そんなことを気付かされたのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年05月25日 18時56分55秒
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