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2014.10.07
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カテゴリ:文化財保護課

 安土城考古博物館秋季特別展「造形衝動の一万年」見所紹介シリーズ 第1弾!
踊る埴輪
    「東京国立博物館蔵(展示はレプリカ)」

まずは、ご存知「踊る埴輪」。

 誰もが知っている埴輪界のスーパースター「踊る埴輪」。しかし、最近の研究では、この埴輪は「Dancer」を表現したものではなく、実は、馬の手綱を曳く「馬飼人」を表現したものだと言われています。古墳からこのポーズの埴輪が見つかる場合、多くが「馬形埴輪」の前に配置され、また、多くが帽子をかぶり、鎌を持ち、「馬飼人」として相応しい姿をしていることが明らかになってきたのです。この超有名な「踊る埴輪」は、そうした「馬飼人」の姿を極限にまでデフォルメされたことから、「Dancing」と誤解されてしまったのです。よく見れば、鎌を持っていることが確認できます。


携帯をかけているまさとさん
   「鎌江一美「携帯をかけているまさとさん」 社会福祉法人やまなみ会やまなみ工房 蔵」

 次に、アール・ブリュットを代表する鎌江一美さんの「まさとさん」シリーズの一つです。彼女の大好きな「まさとさん」の姿を、愛しさをこめて表現した作品で、見る者に「人を愛する優しい気持ち」を届けてくれます。細かく装飾された粘土の粒々が特徴で、そのうねるような表現が彼女の「深い想い」を感じさせてくれます。さらに、全体のフォルムに注目すれば、実に「まろやか」に形成され、モデルとなった「まさとさん」の優しさを感じさせてくれることも特徴です。


造形展ポスター
 そして、この「踊る埴輪」のデフォルメされた表現と、鎌江さんの作品に見られる優しさあふれる表現。この二つの作品を見比べたとき、時や空間に関係なく、人が人を表現する気持ち、そして、人物像に託す「気持ち」の表現方法に、何か相通じるものが存在するのではと感じずにはいられません。その共通する「感じ」こそが「造形衝動」、今回の展覧会のテーマなのです。
 皆さまも、是非、その目で展示をご覧になり、「造形衝動」の深く、不思議な世界を体感してください。

  場所:滋賀県立安土城考古博物館
  日時:平成26年9月20日(土曜日)~11月30日(日曜日)
      9時~17時(入館は16:30まで)
      月曜休館(月曜が休日の場合はその翌日)
  入館料:大人890円(680円) 高大生630円(460円)
        小中学生410円(310円) 県内高齢者450円(340円)
        ( )内は20名以上の団体料金
  お問い合わせ:滋賀県立安土城考古博物館  電話0748-46-2424

 

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最終更新日  2014.10.07 08:25:50
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