壁の穴を巨人化して塞ぐ。
そんな事が本当に出来るのか?
だが、それがエレン自身の意思で出来るのなら、これ以上にすごい利用価値はない。
見えてきた巨人の味方の姿。
人類の反撃なるか---------!?
「よう言ったのう、ぬしは男だ」
そう言って、エレンの肩を叩いたピクシス司令。
彼はすぐに参謀を呼んで計画を立てようと言い出す。
なんと。
こんな思いつきのような計画をすぐに実行しようというのか!?
だが、エレンは彼から感じるものがある。
ピクシスはエレンたちにも見えないものを見ようとしている。
それにまず根本的問題があるのだ。
それをピクシスは正しく理解している。
「敵は巨人だけじゃない」
そういうことなんだ。
今は一刻を争う事態。
エレンの存在を兵士達に認めさせるためにも、この突拍子もない計画を成功させるしかない。
トロスト区奪還作戦。
だが、これは穴を塞げない以上、無駄死にだと囁く兵士たち。
ウォールロゼを死守するしかないというのに。
嫌な空気が兵士たちの中に流れる。
そして、ついに
死にたくないと、任務放棄を叫ぶものが現れてしまう。
これは無意味な集団自殺だと、巨人に食い殺されるなら、ここで人として死ぬ方を選ぶと叫ぶ兵士。
だが、あの惨状を見た者ならそう思っても仕方ないだろう。
同情的空気が流れ、逃げ出したい、家族の元へ戻りたいと思う者が次々と現れる。
だが、逃げるというのも、どこへ?
結局戦わなければ、たとえ家族と再会できたとしても、生きる場所はないのだ。
そうなれば、いずれこの壁も破られる・・・。
昔、人類は巨人が現れるまでは人間同士で戦いを繰り返していたという。
だが、皮肉な事に、強大な敵が現れる事で、争いは止み、人類は一丸となって敵と戦う事になったという言い伝えがあるという。
これをどう思うかとエレンに問うピクシス。
のん気すぎる。
それに、ひとつになったとは思えないと答えるエレン。
今こそ人類は一致団結する時ではないのか。
壁の上を歩いていたピクシスとエレン。
そこでハンネスと再会したエレンは、任務に集中しろとジェスチャーで示すも、ハンネスはそれでミカサもアルミンも無事だと察する。
だが、何故司令と一緒に?
それが気になるハンネス。
でも、このピクシスって本当食えないおじさん。
未成年と分かってるだろうに、強い酒をエレンにすすめるんだから(^^;)
思い切り酒を噴出すエレンに笑ってるし。
いいねぇ。
このおっさん(^^)
そして、殺せとざわつく兵士たちの元、たどり着いたピクシスは、壁の上からひとつ咳払いし、兵士たちに「注目」と叫ぶ。
トロスト区奪還計画の説明を始めるピクシス。
壁の穴を塞ぐ事が目標だというのだが、どうやって?
兵士達の間に不安が走る。
そこで紹介されたのが、訓練兵所属のエレン。
同期たちは皆、驚愕する。
ピクシスはエレンを、極秘に研究してきた巨人化生態実験の成功者であると言い出したのだ!!
そして、
エレンは巨人化し、己の意思で操る事が可能だというのだ。
話を聞いたコニーは、自分にはバカだから理解できないのかと訴えるも、皆も頭を抱える勢いのよう。
ピクシスは構わず話を続け、エレンが巨人化し、大岩を運んで穴を塞ぐと作戦を説明。
皆の任務は、他の巨人からエレンを守る事。
一方、参謀たちとアルミンは、そのための具体的な話し合いに。
巨人をおびき寄せるために、岩と反対の壁際に兵士を配置させ、エレンから遠ざける。
その巨人たちは大砲で処理すればいい。
ただし、少数精鋭でエレンを守るべき。
それに穴から入ってくる巨人との対戦は避けられない。
だが・・・
この作戦はあくまでエレンが岩を運ぶという確証ありき・・・なのだ。
それに確証がない以上、この作戦には疑問を感じるというアルミン。
だが、時間の問題があるのだ。
街に巨人が入り込み続けている。
そうなれば奪還作戦は難しくなる。
そうなればウオールロゼを突破される可能性も出てくるのだ。
それに・・・
人が恐怖を原動力にして進むには、限界がある。
それを理解している参謀のアンカ。
グスタフもそれでもこの不安定な作戦に今は賭けるしかないと、ピクシスの判断に理解を示す。
だが、巨人を操るなど信じられない兵士も多数いる。
人類最後の時を家族と迎えると言って、背を向ける兵士が続出したのだ!!
これでは統率など取れる状態ではない。
キッツは死罪だとブレードを抜こうとしたのだが、それを止めたのは、ピクシス。
司令権限で、この場を去る者の罪は問わないと宣言。
巨人の恐ろしさを知った者は、二度と巨人に立ち向かう事は出来ないからという。
「そして、その巨人の恐ろしさを、自分の親や兄弟、愛する者に味わわたい者も、ここから去るがいい」
その言葉に足を止める兵士たち。
家族は、最後の希望なのだ。
あの恐怖を味わわせるなど出来ない。
足を戻す兵士が続出。
そして、ピクシスはウォールマリア奪還作戦の話を聞かせる。
4年前のあの作戦は、明らかに政府による口減らしだった。
だが、それでも何の文句も上がらないのは、彼らの犠牲の上に、自分達の今があるからなのだ。
これは生き残ったすべての人の罪。
ウオールマリアの住人が少数だったため争いは表面化しなかった。
だが、もしローゼが破られたら・・・?
ウォール・シーナの中だけでは、残された人類の半分も養う事は出来ないのだ。
「人類が滅ぶのなら、それは巨人に食い尽くされるのが原因ではない。
人間同士が、殺し合いで滅ぶ!!
我々はここより奥の壁で死んではならん。
どうかここで死んでくれ!!」
そう訴えるピクシス。
自分の役割は理解しているエレン。
出来るという確証はない。
それでも成功させなければならないのだ。
「俺は、ならなきゃいけないんだ。
皆の希望に-------!!」
エレンの護衛を任されたのは、リコというキッツの隣にいためがねをかけたキツイ性格の女性兵士と、ミタビ、そしてイアンの3人。
だが、それでもリコはエレンに対し不審感を隠せない。
ピクシスは巨人に負けるが悔しいかと3人に問う。
もちろん。
だからこそ、今は恐ろしく曖昧なこんな計画に託すしかないのだ。
「人類の命運は託したぞ」
そう告げるピクシス。
3人は精鋭中の精鋭。
最初は囮部隊に配属されたミカサ。
当然反発するミカサだったが、エレンが諌める。
だが、エレンを守る精鋭部隊の指揮を任されたイアンはミカサを連れて行くことを命じる。
死ぬなと互いに約束を交わして配置へ着くアルミン。
囮作戦は順調なようで、岩の近くには巨人の姿は見えない。
あくまで囮と言う事で、無駄な戦闘は避けるように指示が下されたよう。
そんな中、リコはエレンにひとつだけ忠告する。
それでもこの作戦で命を落とすものは出てくる。
エレンを守るために。
「彼らは物言わぬ駒じゃない」
彼らに名前があり、家族があり、思いがある。
皆血の通った人間だ。
仲間が死ぬ。
エレンには、そんな彼らの死を犬死にさせてはいけない責任があるのだ。
「その事を、甘えた心に刻め。
そして、死ぬ気で責任を果たせ!!」
「やってやる!!
絶対に成功させる!!」
固くそれを決意するエレン。
この作戦が成功すれば、今まで負けしか経験してこなかった人類が、初めて領土を奪還し、巨人に勝利する瞬間という事。
それは今まで人類が奪われたものを考えれば小さなものかもしれない。
だが、
これが人類の大きな進撃になる。
作戦開始!!
立体起動装置で、まずは岩まで進み、エレンが巨人化する!!
咆哮をあげた巨人化したエレン。
そのエレンと同じ位巨大な岩。
だが・・・。
なんとエレンはその岩を持ち上げる所か、ミカサに向かって攻撃を仕掛けてきたのだった--------。
えぇぇぇ!?
エレン暴走。
やっぱ巨人化すると自分の意識はなくなるということなのか。
・・・案外本音だったりしてとか思ってしまった、ミカサへの襲撃に、思わず笑ったけどさ。
作戦失敗?
また次回は仲間が次々と死んでいく羽目になるのか・・・。
エレンは重いものを背負う事になりそうだよなぁ。
助かっても、助けても、辛い立場。
どうなるのか、次回もまたハラハラさせられそうだ。
不安定なものに賭けなければならないほど弱い人類。
だが、その人類が争いによって自滅するという事も考えられるという一面を見せてくれた今回にはまたハッとさせられたねぇ。
敵は巨人だけではない。
まさにその通り。
深いわ。
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