Woody Shaw / Stepping Stones (Columbia)
この作品はウディー・ショウの最高傑作ではないだろうか。私はウディー・ショウについてそれ程詳しくは知らなかったのだが、この半年くらいの間マイブームになっている人だ。フレディー・ハバードがカタギになったらこんな感じだろうか、ウィントン・マルサリスがバップ以降の音楽に本気で取り組んだらこんな感じだろうか・・・などと想像しながら聴いている。ジャズにおけるハッタリ、ロマンチック、気合、反則技等をこよなく愛する私にとって、ウディー・ショウはとっつきにくい存在だったのだが、完璧なテクニックとアウトするフレーズ、そして香り立つようなジャズ臭さの美味しさにある日突然目覚めてしまった。それ以来、ウィントン・マルサリスを聴いてもときめかなくなってしまったという副作用もあったのだが・・・。このCDについて書いてみようと思ったものの、いつものようにいい加減なことばかり書いていてはウディー・ショウに申し訳ないような気がした。そんな生真面目な作品なのである。バーで聴いても面白くないが、ジャズ喫茶で聴くと感動してしまうような、音楽と真剣に向き合って聴きたくなるCDである。こんな凄いことをヴィレッジ・ヴァンガードのライブでガチンコ勝負というのも驚きである。しかも、録音状態も驚く程良い。こんな素晴らしいCDがしばらく入手できない状態だったというのが信じられない。1. Stepping Stone (Shaw)2. In A Capricornian Way (Shaw)3. Seventh Avenue (V. Lewis)4. All Things Being Equal Are Not (O. A. Gumbs)5. Escape Velocity (Clint Houston)6. Blues for Ball (M. Tyner) 7. Theme For Maxine (Shaw)Woody Shaw (flugelhorn & cornet), Carter Jefferson (ts & ss), Onaje A. Gumbs (p), Clint Houston (b), Victor Lewis (ds)猫麻呂ポイント:★★★★★(5.0)Woody Shaw / Stepping Stones (Columbia)